Special コラム  十勝晴れ

【第18回】十勝で迎える冬支度

「なつぞら」第17週の放送では、12月の雪の降る十勝に帰ってきた雪次郎。
菓子屋としての決意を新たに雪月のお店に戻ってきたのでした。

ここ十勝は気持ちいい初夏の季節を迎えていますが、ドラマの季節にあわせ、今回は十勝で迎える冬支度についてご紹介します。

なんといっても、十勝の冬の特徴は、その「しばれる」(北海道弁で“ひどく寒い”の意味)寒さ。-20度の世界は、体験してみないと想像がつかないかもしれません。

それでも、十勝は北海道の中で比較的雪の少ない地域。冬は晴天が続くことが多く、「十勝晴れ」という言葉は、十勝ならではの冬の青空を指して使われます。

そんな冬の支度の中に、「飯(い)寿司」の仕込みがあります。
飯(い)寿司は、サケやハタハタなどの魚と野菜を1か月以上漬け込んで作る郷土料理。年末やお正月に欠かせないものとして親しまれています。

また、サケと大根をこうじで漬け込む「はさみ漬け」も、北海道の郷土料理のひとつで、秋から冬にかけて干して仕込んだ大根を使用します。

十勝・幕別町忠類で食堂を営む、高橋辰天(たつひろ)さんご家族にお話を伺いました。

ご紹介した飯(い)寿司やはさみ漬けは「おせち料理」と並んで、十勝でよく年の瀬に食べられています。

ちなみに、全国的には元旦に食べる「おせち料理」ですが、北海道では12月31日の大晦日からおせち料理や飯(い)寿司などのごちそうを食べる習慣が広くあります。 さらにスイーツ王国の十勝では、大晦日にもケーキが並ぶこともあります。


飯(い)寿司や漬物作りは、手間も時間もかかりますが、それも冬ならではの楽しみ。
長い時間をかけながら、じっくり作り上げるおいしさが、冬のごちそうになります。

帰ってきた雪次郎も、年の瀬は、家族みんなで十勝のごちそうを囲んで、故郷へ戻ってきた実感をかみしめているのかもしれませんね。

静かでゆっくりした時間が流れる、雪国ならではの冬。
寒さの中で育まれるおいしいものや、寒い中でこそ感じられる美しい風景やあたたかさ。
冬支度には、そうした冬を楽しむ気持ちが込められています。

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