Special コラム  十勝晴れ

【第14回】十勝の行事とケーキの関係
〜バタークリーム派?生クリーム派?〜

誕生日やクリスマスの何週間も前から、ケーキ屋さんのチラシを集めて「今年はどのケーキにしよう?」とわくわく。いちごの生クリーム? チョコレートケーキ?それとも、バタークリームケーキ?

「なつぞら」13週の放送で、雪次郎が仕上げた「バタークリームケーキ」は、オーブンを使わず、フライパンで工夫して作ったロールケーキ。一口食べてゆっくりうなずき、「何をするにも、これくらいやれ」と、その技術と覚悟を認めた雪之助。父親の「生き方」を受け継いだ、雪次郎の気概が表れたケーキでした。

今回は、十勝のバタークリームケーキと行事の関係について、イラストデザイナーYが紹介します。

バタークリームケーキ。世代によって懐かしいと思う人もいれば、あまり食べたことがないという人もいるかもしれません。

今のように生クリームが一般的になるまえ、昭和30〜40年代には、ケーキといえばバタークリームが主でした。
一般的に、バターをベースに砂糖や卵を混ぜてつくるものがバタークリームと呼ばれます。

昭和20年代以降、洋菓子・ケーキ文化が発展する中、十勝の人たちが最初に口にしたケーキは、このバタークリームを使ったケーキの味だったのです。

全国的に生クリームのケーキが主流となった今では、店頭で見かけることは少なくなりましたが、十勝のケーキ屋さんの中には、今でもバタークリームケーキを販売しているお店が多くあります。

昔ながらのケーキの味を懐かしむ、年配の世代を中心に、根強いファンが多いそうです。

バタークリームは、生クリームよりも固めに仕上がるので、細かいデコレーションを表面に施せるのがその特長。
バタークリームならではの装飾は、誕生日やクリスマスなど、行事向けのケーキには欠かせません。

わが家でも、かわいいデコレーションが子どもたちの目を引き、バタークリームケーキを何回か注文したことがあります。
そしてそのたびに、見た目だけでなく、生クリームにも負けないそのおいしさにびっくり。
十勝ならではの素材の良さと技術を改めて感じるのでした。

クリスマスや誕生日だけでなく、ひなまつり、こどもの日、母の日、年越し、バレンタインデー、七五三祝い、入学祝いや卒業祝いなど、いろいろな行事のたびに、ケーキが登場するのも十勝ならでは。

デコレーションによって変化をつけられるバタークリームケーキは、行事ごとにケーキを食べる十勝の人たちの習慣を、より楽しいものにしてきてくれたのです。

家族で集まる行事には、必ずといっていいほど登場するデコレーションケーキ。
おじいちゃん、おばあちゃんが好きなバタークリームケーキ。お母さん、お姉さんが好きな生クリームケーキ。
そして子どもたちは、かわいい飾りの乗ったバタークリームケーキを取り合いっこする場面も...。

子どもからお年寄りまで、老若男女、身近にケーキを食べる習慣のある十勝だからこそ、バタークリームケーキが今でも支持を集めているのかもしれませんね。

家族が集まる中心には、いつもケーキがあるのです。

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