Special コラム  十勝晴れ

【第8回】クマ出没注意!?

7週目の放送では、深い森に住む彫刻家の阿川弥市郎さんと娘の砂良さんが登場しました。クマがすむ森の中で、木彫りのクマを彫って暮らす親子です。
クマといえば、阿川家でなつが聞いたエピソードのなかで、クマが砂良さんに、ラブレター代わりにサケをくわえて持ってきた?!...なんて話もありましたね。

北海道では、クマといえばヒグマ。日本では北海道にだけ生息し、ツキノワグマより体も大きく、凶暴なイメージがあります。
一方、木彫りのクマや、熊肉を使ったカレーなど、北海道みやげのモチーフとしてもクマは広く親しまれています。

現在の十勝の人たちにとって、クマとはどんな存在なのでしょう?
今回は、クマと人をテーマに、十勝からイラストデザイナーYがご紹介します。

私たちも初めて北海道に来た頃は、クマに出会わないよう、キャンプ場などでは必ず熊鈴を持って、ガイドブックにある「クマ出没マーク」をチェックするなど気をつけて旅をしていた思い出があります。

でも実際には、まだ野生のクマに出会ったことはありません。

「クマ出没注意」の看板は、山に近い道などで見かけることがあります。

看板を立てているのは、各市町村役場の担当者。
住民からクマを見かけたという連絡があると、現場に人が近づかないよう、注意喚起のために立てています。

「山にはクマがいて当たり前なので、畑に下りてきて荒らしたり、人と積極的に出会ったりすることがなければ安全なんです」と、役場の方は話します。

畑の作物の味を覚えてしまい、たびたび畑に下りてくるようになるクマもいるそうですが、そうしたケースは十勝ではそれほど多くはありません。
実際の通報は観光客の方からが多く、地元の農家さんなどは、遠くで見かけてもわざわざ通報しない方もいます。

しばらくするとクマは自分の生活領域に戻るので、目撃情報が落ち着いたら看板も撤去します。

地元の人たちとの会話でも、時折クマのうわさを耳にすることがあります。
実際に出会うことはなくても、今でもその存在は、日常の暮らしと近いところにあります。

アイヌの人たちの間では、信仰の対象でもあったクマ。

人間の力の及ばない、深い森の中にすむ生き物。その気配を感じることは、十勝の人たちの豊かな自然観と無関係ではありません。

畑の向こうに見渡す山々、その美しい風景の中に、今日もクマは暮らしています。

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