Special コラム  十勝晴れ

【第3回】バターとじゃがいも

十勝からこんにちは!ライターTです。

第2週は、北海道の開拓者魂を描写した泰樹おじいちゃんの言葉が胸に残りました。
「何年かかっても、ここを豊かな土地に生まれ変わらせる!」
この宣言どおり、開拓にあたった人々の長きにわたる努力が、農業王国であり酪農王国である今の十勝を築いたのだと、改めて感じています。

「わしもうまいバターを作りたい」という言葉も印象的でした。「わたしもうまいバターを語りたい」ということで、バターにまつわる思い出をご紹介したいと思います。

酪農王国で、バター愛を育んでいます

私が通っていた札幌の小学校では、近くの牧場に行って“バター作り”をする体験授業がありました。当時の私は「バター作り体験かぁ、のんびり楽しめそうだなぁ」くらいの軽い気持ちだったのですが、生クリームを入れた容器を30〜40分激しく振り続けるという重労働!なつと同じく、頑張りました…
出来たてのバターはフレッシュで、本当においしかったことをよく覚えています。
「ちゃんと働けば、必ずいつか、報われる日がくる」泰樹おじいちゃんのことば通り。

日々の食卓でも、バターをはじめとした乳製品は身近な存在です。それらのパッケージに“十勝”の2文字を確認するたび、なんとなく誇らしいような気持ちになります。

では、実際に牛乳を生産している酪農家さんにとって、バターはいかなる存在なのか?「自家製バターを年中作っている!?」「毎日がバター三昧!?」とても気になったので、今回「なつぞら」の酪農指導をされている廣瀬文彦さんに突撃取材してまいりました。

廣瀬さんによると、自家用にバターを日常的に作る習慣はないそうです。理由は劇中でも語られていたとおり、ほんの少し作るにも大量の牛乳が必要になるからで、バターはとてもぜいたくな加工品に思えるのだとか。なつが過ごした戦後から変わらない牛乳への思いもあって、頻繁に作ることはないそうですが、「バターづくりは、もっぱら楽しみのひとつ」とのことでした。今度バターをいただくときは、牛のことや作り手の気持ちをもっと想像しようと思います。

酪農家だけが味わえる!?「牛乳豆腐」

「バターのほかに、牛乳を使って作っているものはありますか?」と尋ねたところ、“牛乳豆腐”という答えが!聞いたことはありますが、食べたことはないですね…

この牛乳豆腐、市販の牛乳でも温めて酢を加えれば作れるそうです。

では何が“酪農家だけ”なのか・・・
酪農家さんのご家庭では、たんぱく質が多く含まれる「初乳」を使うことで、酢などの凝固剤を使わずに作ることができるのだとか!母牛が子牛を生んで初めて出す「初乳」は法律で出荷が制限されているため、“初乳で作った牛乳豆腐”は、酪農家さんだけのレシピなのだそうです。子どもも大人も大好きで、作ってもすぐに食べられてしまうとのこと。ぜひ、一度食べてみたい!

じゃがいもとの関係

そして、バターの相棒として柴田家の食卓に登場していた「じゃがいも」。北海道を代表する作物です。十勝に暮らして12年ですが、じゃがいもの収穫時期はスーパーで購入したことがありません。知り合いの農家や、知り合いの知り合い、そのまた知り合いの農家などから、キロ単位でもらえるからです。自宅を建てるとき、子ども部屋のレイアウトよりも「大量のじゃがいもをどこに保存するか」について、真剣に議論した記憶があります。

多くの作物がそうであるように、じゃがいももまた、品種改良が進んでいます。十勝のスーパーでは、「男爵いも」や「メークイン」といった有名どころだけではなく、陳列された数種類の中から好みの品種を選ぶことができます。(写真のような)産直市場であれば、好みが揺らぐほど豊富な品ぞろえ!

柴田家のじゃがバターに触発されて、私もじゃがバターを作ってみました。
「泰樹おじいちゃん、これが我が家のじゃがバターです」
じゃがバターにのっているのは、“イカの塩辛”!
「えっ!」と驚く方もいるかもしれませんが、北海道では当たり前。とってもおいしいですよ!

2種類のじゃがいもを使って、SNS映えを狙ったカラフルバージョンも作ってみました(笑)

そして、私が個人的に日本全国にお伝えしたいのが「越冬じゃがいも」のおいしさ!
厳しい冬を超えて、糖度が上がり、最高においしいです!
ぜひぜひ、北海道に来たら「じゃがいも」、食べてくださいね!


おまけ

帯広放送局を訪れたら、大看板が全面「なつぞら」に!
「広瀬すずさん、めんこい!」

※「めんこい」・・・北海道弁で「かわいらしい」の意。

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