インタビュー

小畑雪次郎役 山田裕貴さん インタビュー

自分で生きている人生より
雪次郎の人生は楽しいです

きっと雪次郎は
ほんわかしている男の子なのだろう

雪次郎を演じてみて、どのような感想をお持ちですか?

雪次郎役が決まってから、どのように役に入ったらいいかを最初は考えていました。僕はクランクインの日が昨年6月の北海道ロケだったんです。十勝のものすごく広い土地が目の前にあり、牛がすぐそばにいて、その牛の独特の匂いを感じて。そのときの天気はあまり良くなかったけれど、すごく気持ちよかったんです。こういう場所で育ったら、心が豊かな人間になるんじゃないかなと感じました。こんなすばらしい土地にいる菓子店の一人息子なので、愛情いっぱいに育てられたと想像し、「きっと雪次郎はほんわかしている男の子なのだろう」と思ったんです。
お菓子修業をするために東京へ来たのに演劇をやったり、夕見子ちゃん(福地桃子)を気にしてると思ったら蘭子さん(鈴木杏樹)に告白してみたり、愛されるキャラクターじゃないと、ドラマを見ている人は雪次郎を許せなくなると思うんです。だから、最初にほんわかとした人物像が思いついてよかったと思っています。
見ている人のお休みどころではないですけど、雪次郎が出てきたらちょっと安心するような、そんな人物でいられたらいいなと思っています。

-----雪次郎のエピソードが満載の週もありましたね?

はい。“雪次郎の乱”という、ロールケーキを作って父に認めてもらう週(第13週)や、蘭子さんへの恋のエピソード(第17週)など、雪次郎が話の中心になる週をいくつか作っていただき、うれしく思いました。
俳優としては、物語に溶け込んで気付かれないくらいの存在でいたいと思う反面、たくさんの人が見てくれる作品に出てもっと知ってもらいたいとも思っているので、朝ドラで話の中心になる週をやらせてもらうことは “ド勝負”なわけで、本当に本気でやらせていただきました。

家族に許してもらえたと感じました

「雪月」のみなさんの印象はいかがですか?

「雪月」の撮影はかなり楽しくて本当に好きな時間です。祖母役・高畑淳子さん、父役・安田顕さん、母役・仙道敦子さんは3人とも愛情の深い方ですし、すごく優しく見守ってくださっていると思います。リハーサルでも好きなようにやらせていただいています。雪次郎にかき乱されて小畑家の気持ちが動いていくシーンが多いので、「こういうふうにしたほうがいいですかね?」と雪月の3人に相談しながらお芝居をしています。だから、本番まで演技が変わることが多いですが、本番にはビシッとはまっていますね。
第17週の雪次郎が演劇をやめて北海道に帰ってくるシーンでは、「泣く」と台本には書いていなかったのですが、自然と涙が出てきてしまいました。そのシーンの収録後、雪月の3人に「よかった!」と言ってもらえたんです。あのシーンでは、自分の表現として認めてもらったし、雪次郎としても家族に許してもらえたと感じました。とにかく毎日楽しくて、自分で生きている人生より雪次郎の人生は楽しいです。

「夕見子ちゃんだったらこう言うだろうな」と考えてしまう

めでたく、夕見子と結婚することになりましたね。夕見子に対しての思いを教えてください。

9月に僕は29歳になるので、“高校生のころの好き”と、“20代前半の好き”と、“20代後半の好き”が違うんだということをなんとなくわかってきまして(笑)。若いころは好きだという思いを優先して独りよがりの恋も多いと思うのですが、年を重ねると感謝という感情がどんどん増えると思うんです。「気付けばずっとそばにいてくれているな。ありがたいなぁ」という気持ち。そんな感情を夕見子ちゃんに抱いていることに雪次郎は気付いたと思うんです。
何かと突っかかってきてくれるところもいとおしく感じてきて、「この人なんだろうな」と。

でもやっぱり人生って“エモーション”ですから。蘭子さんに対して雪次郎が抱いたような急激な恋に燃えたりもするんです。ただあのときも、「芝居が好き」と「蘭子さんが好き」がわからなくなっちゃったんだと思うんですよ。憧れだったのかな?憧れと好きはやっぱり違いますもんね。

雪次郎と夕見子ちゃんの結婚は、すごくよかったと思います。たとえ誰かを好きになっても「夕見子ちゃんだったらこう言うだろうな」と考えてしまうと思うんですよね。迷ったときや悲しいときに声をかけてくれる人に愛を感じるので、夕見子ちゃんみたいな人は大事だなとすごく思います。たぶん、雪次郎は夕見子ちゃん以外には考えられなかったんでしょうね。

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