インタビュー

柴田剛男役 藤木直人さん インタビュー

なつがあんな風にいい子に育ってくれたから、柴田家は温かい

朝ドラや大河をやることは親孝行

藤木さんは連続テレビ小説『あすか』(1999年)でヒロインの相手役を演じられましたよね。

僕は俳優という不安定な仕事を選びながらも、割と早い段階で朝ドラや大河に出演させてもらったことは親孝行にもなっていると思いますし、親戚にも「頑張ってるな」と分かってもらえたのはありがたいですね。『あすか』はNHK大阪が制作していて、しかも関西のことばを話す役というのが初めてに近い経験だったんです。それまでは、ある意味、日常生活の延長上で仕事場に行っていましたが、大阪に行って関西のことばを話すということがスイッチになって、“仕事として行く”という意識が芽生えましたね。

剛男さんと富士子さん(松嶋菜々子)はどんな夫婦だと思いますか?

僕が演じる剛男は柴田家で、弱い立場なんですよ。富士子ちゃんの結婚相手を決めるときに、当て馬で用意されたのに、富士子ちゃんが選んでくれて(笑)。いつも泰樹さん(草刈正雄)にびくびくしている中、富士子ちゃんが泰樹さんに強く出るじゃないですか。だから、それにハラハラしていて…(笑)。そんな頼りない剛男ながらも、彼の良い部分も見せて、いい家族像を描けるようにしていきたいですね。

剛男のように分け隔てなく接する存在がいるのは大切なこと

なつを我が子のように育てていきますが、 親としてのなつへの気持ちは?

なつを連れてきたのは剛男なんですが、親子の絆を深める部分というのは、富士子ちゃんと泰樹さんに任せっぱなしというか…(笑)。なつときちんと向き合っているシーンが描かれるのは富士子ちゃんと泰樹さんなので、そういう“任せっぱなし”“無責任風”なところは、昭和のお父さんっぽいのかなと。でもその一方で、剛男のように分け隔てなく接する存在がいるのは大切なことだと思うんです。あの時代、他の家で育てられる子どもはたくさんいたでしょうから。

ただ、自分自身も親になった今、血のつながってない子を受け入れられるかを考えたときに、理想論としては「分け隔てなく我が子のように育てたい」と思うだろうけど、実際は良い時ばかりではないじゃないですか。自分の子どもでさえ、いつか反抗期が来たときには、悩んだり仲違いしたりもするだろうし、受け入れられないときも来るかもしれない。それがましてや他人の子どもだったら、それは相当難しいことなんだろうなって。
そういった意味では、なつがあんな風にいい子に育ってくれたから、柴田家はなんの問題もなく、温かい家族になっているんでしょうね。なつは、明るくてみんなの中心で、家族をくっつけてくれる存在なんだと思いますね。

立派な役者の一人として見ています

広瀬すずさんの印象はいかがですか?

かわいいですよね(笑)。でも朝ドラって、元々は新人の登竜門とも言われていましたが、広瀬さんはすでにいろいろな作品に出演されている方なので、立派な役者の一人として見ています。

撮影での広瀬さんとの思い出は?

昨年6月、十勝でのロケ中にみんなで広瀬さんの20歳の誕生会をできたのが良かったですね。そのとき思ったんですが、今年の6月に21歳になるとき、まだ撮影が続いているんだと…ヒロインは他のキャストよりも格段に撮影量が多いので、その重みに気が遠くなりました(笑)。

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