ページの本文へ

NHK名古屋のおすすめ

  1. NHK名古屋
  2. 名古屋のおすすめ
  3. 名鉄 前後駅 何の"ぜんご"?

名鉄 前後駅 何の"ぜんご"?

  • 2023年07月14日

「名古屋鉄道前後駅は何の“ぜんご”?」というご依頼。 
豊明市にある前後駅。名鉄名古屋本線で名古屋駅から最短20分ほどの場所に位置します。
言われてみれば、どうして“前後”なのか。何が“前”と“後ろ”にあったのか?
 さっそく謎を調査すると、桶狭間の戦いと関係ありそうなちょっとホラーな説も出てきて・・・
 (NHK名古屋 ディレクター 森俊介)

質問はこちら!

前後駅はどうして“前後(ぜんご)”なの?

依頼を受けて、マチコエ取材班はさっそく前後駅に向かいました。
駅の利用者にどうして前後駅なのか尋ねてみると・・・?

いやー知らないですね。確かに前後だなと思っただけで・・・

前と後に何かがありますよっていう意味で“前後”と聞いたことあるけど、
それが何かまではわからないですね

利用者に聞いても、それらしき由来は聞くことができず・・・
この方なら分かるのでは、と話を伺ったのは前後駅・駅長の山内幸成さん。

名古屋鉄道 前後駅 山内幸成 駅長
駅の住所が豊明市前後町なので、そこから前後駅になったんじゃないかなと。
明確な資料がないので、実際よく分からないというのが本当のところです

駅の周辺を見渡すと“前後”と書かれた看板をあちこちに発見!
でも、どうして“前後”という地名なのだろうか?
駅のすぐ横で営業をしている婦人服店で話を聞くと、ヒントになりそうな証言が聞けたんです。

「昔の何か名残があるんじゃないの」
「戦争の中心になってた。桶狭間がすぐそばだからね」

え、桶狭間?歴史の教科書でも必ず目にするあの戦いが由来かもしれないとは・・・

前後の由来は死体の首が!?

取材班が次に向かったのは豊明市立図書館。
“桶狭間”のヒントから地元の歴史を調査してみることに。

大正13年発行の豊明村史に“前後”の由来に関する衝撃的な記述が!

合戦後死屍運搬ノ際  首ガ前後 ニ落合シタリト曰フ所ヨリ名ツケタリ

つまり・・・、桶狭間の戦いのあと、死体の首が“前後”に落ちていたことから地名になったと書かれているんです。

『桶狭間大合戦之図』一魁斎芳年(月岡芳年)画

桶狭間の戦いを描いた浮世絵からも、討ち取られた兵士の首があちこちに確認できました。

前後の真相は? 鍵は東海道に!

果たして真相はどうなのか?
地元の歴史に詳しい、豊明市生涯学習課の岸田裕夫さんです。

ちょうどこの日、豊明小学校3年生に地名の由来を説明する、というので参加させてもらうと…。

なんで前後の地名が”前と後”なのかってわかるかな

小学生からも桶狭間の戦いが由来では?という回答が出てきました。
しかし、岸田さんは実はもうひとつ有力な説があるというんです。

その説を説明してもらいました。

江戸時代初期。この地域には間米村と呼ばれる村がありました。
そこから5つの家が分かれて集落をつくりました。
ここでポイントになるのが東西交通の大動脈、東海道です。

5軒の集落は、東海道に向かって間米村より前にあることから前の郷、前郷(ゼンゴウ)と呼ばれるようになったといいます。

そして、明治時代になると「前郷」が「前後(ゼンゴ)」へと次第に変わっていったと言われているのです。

豊明市教育委員会生涯学習課  岸田裕夫さん
“前後”はいろんな説があるわけですけれども
その中でも東海道との結びつきがある地名だと考えています

調査結果をまとめると・・・

前後駅の元になった“前後”の地名の由来は

  • 桶狭間の戦いのあと、死体の首が“前後”に落ちていた説
  • 東海道に向かって“前の郷”説

豊明市教育委員会生涯学習課の岸田さんによると
「東海道に向かって“前の郷”説」が有力とのことでした。
この説だと“前と後ろ”に何かがあったわけではなかったようなのです。

田んぼが前後にあったから「前後村」と名付けられた?

取材を進めると、“ぜんご”という地名は愛知県内の他の地域でも見つかったんです。
追加調査の結果がこちら!

旧一色町、いまの西尾市に「前後村」という地名が明治11年まで存在していました。
町の歴史をまとめた一色町誌によると、
「南北新田が前後してできたから前後と名付けた」という言い伝えが残されていました。
同じ “前後”という地名でもその由来は場所によって異なることが分かりました。

みなさんの“マチコエ”お待ちしています!

このコーナー「マチコエ」では、みなさんの疑問を投稿フォームで募集しています。 
「これってどうして?」「調べてほしい!」という疑問がありましたら、ぜひ声をお寄せください。あなたの「マチ」のあなたの「コエ」が取材のスタートです。

ページトップに戻る