


今日の東海すごいぜ!

上杉舞弦(うえすぎ まいと)くん。5歳。「陸のかいぶつと海のかいじゅう」という名で活動する、海ごみアーティストです。
愛知県南知多町は、毎年、多くの人でにぎわいます。海が大好きな上杉さん一家は、この町に3年前に移住してきました。舞弦くんは3歳のときから、海岸でごみ拾いを続けています。
(NHK名古屋 ディレクター 福島正修)

上杉純一さん
「ごみ拾いを、遊びながら子どもと一緒に始めたんですけども、今では子どもの方が率先して、もう、早くごみ拾い行こうよって言ってもらってます」
「あっち」
「向こう行く?いいよ」
「めちゃくちゃある」
「それ何?」
「ペットボトル」「プラスチック」「缶」
「ちっちゃいね、それ」
「シーグラス」
舞弦くんは、海ごみが環境に影響を及ぼすことを、自然に学んでいるんです。
「カメとかが、めちゃくちゃ苦しんでるから、それを助けるために作ってる」

海ごみを減らしたい、その思いをアートで表現しています。この日も袋いっぱいに集めました。

早速、海で拾ったごみで製作開始!
「こことここをくっつけて・・・」
専用の道具を使いこなし、接着剤を付けるのもお手のもの。
「ちょっとこの中、やって」
「(接着剤が)もう少ないね」
お父さんは助手を務めます。いったいどんな作品ができあがるのでしょうか?

「できた!」「ヒラメのモンスター」
完成したのがこちら。
さらに、舞弦くんが最も時間をかけた作品が・・・想定外の大きさです!

「ティラノサウルスドラゴン、4か月かけて作りました!」
全長1メートル30センチ!身長1メートルの舞弦くんと比べるとこの大きさ!
「目?これさ、なんかのタイヤとキャップで、羽のさ、こういう飾りとかはさ、僕がくっつけた」


海ごみアートはデジタル画像にして、数千円~1万円を超える値段で販売しています。
海ごみはどうしても劣化が早いので、よい状態のものを届けたい思いが込められています。
さらに音楽関連のアーティストの目に留まり、コラボ作品に起用されるなど、多くの活動が認められ、日本最大級のデジタルデータを扱うマーケットから、最年少アンバサダーに選ばれました。

「全部海ごみで作って、環境をよくしたいんだよ SDGsになる」
普段から水族館や図鑑、絵本を見るのが大好きな舞弦くん。SDGsという言葉もそこから学び、幼いながら、大人顔負けで環境問題と向き合っています。

「きれいな海が好きです!」
筆者・取材後記
福島正修 ディレクター(NHK名古屋放送局)
舞弦くんの海ごみアートには、南知多町の人たちも協力的で、町にある国の重要文化財の古民家を撮影場所として借りることができたそうです。また、実は愛知県の海ごみは、川から流れ出て海岸に漂着するものが多いんです。きれいなアートというだけではなく、自分たちがだしたごみであることもしっかり考えていきたいと思いました。
「僕がごみで作った作品」