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南海トラフ巨大地震の備えに 名古屋市と協力し防災パンフレット作成

2023年3月10日


南海トラフ巨大地震が起きたら。皆さんはどう行動しますか?
いざという時の参考になるよう、名古屋市の協力のもと、防災パンフレット「名古屋市 津波これだけは」と「名古屋市 地震これだけは」を作りました。
短い言葉とイラストでわかりやすく「これだけは」知っておきたい情報をまとめました。

表紙+3つのポイントで構成されています。

見てほしい、あるいは、この内容を思い出してほしい場面は、

①名古屋に津波が迫っている時

②市街地にいるときに強い揺れに襲われた時です。

名古屋市 津波これだけは

例えば津波のページでは、ハザードマップから深さの情報を除いた簡単な画像を掲載。
どこまで津波が来るのかが一目でわかるよう工夫しました。
かなり内陸、ささしまライブの遊覧船乗り場周辺まで浸水が想定されていることがわかります。
ハザードマップを見ている余裕がない、どこにしまったか忘れた。
そんな時の目安として活用してほしいと考えています。

そのほか、渋滞や液状化による道路の損傷のおそれがあることから、車を使わずに避難できる人はなるべく車の使用を避けること。

沿岸に近い地域では、津波到達までに浸水想定域の外に出ることが難しい場所もあるため、近くの津波避難ビルなどを探してほしいと呼び掛けています。

名古屋市 地震これだけは

名駅周辺や栄など、市街地で強い揺れに襲われた時はどうでしょうか。
まず、建物から降ってくる看板やガラスから身を守ることが大事です。
建物からなるべく離れ、カバンなどで頭を覆ってください。

勤め先などにいて、安全が確保されている場合、無理に帰宅しないことも重要です。
多くの人が駅などの施設に集中すると、将棋倒しなどの「群衆事故」が起きやすくなり危険です。
名古屋市では交通機関の運休などにより帰宅できない人が一時的に身を寄せられる「退避施設」を数多く指定しています。市の防災アプリで簡単に探すことができますので活用してください。

地下街にいるときはどうでしょうか。心理的には不安ですが、地下街は比較的揺れにくい構造です。
むしろパニックになった人たちが限られた出入り口に殺到することによる事故が心配です。
まず落ち着くこと。そして、店員などの指示に従い譲り合って避難することが大切です。

今回、こうしたチラシは大阪放送局と高知放送局でも作られました。
地震や津波のリスク、身を守るために必要な知識は地域ごとにさまざまです。
まず「これだけは」知っていただき、ご自身の住む場所やよく利用する場所の情報をより詳しく調べるきっかけとして頂ければ幸いです。

筆者

田中逸人アナウンサー(NHK名古屋放送局)

平成17年入局
高知放送局などを経て18年春から名古屋放送局へ