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ワタシの好きな和菓子

2023年3月14日

  • ウクライナ出身の谷川イリーナさんは、福井県小浜市で和菓子職人の修行中です。
  • ウクライナ軍事侵攻から1年。ふるさとで暮らす家族の身を案じながら、平和への願いをこめて和菓子を作ってきた イリーナさんの思いを取材しました。

見ておぼえる「和菓子の世界」

福井県小浜市で190年以上続く、老舗和菓子店。イリーナさんはここで週3日、和菓子職人として働いています。白あんで四季折々の花や風景を表現する上生菓子は「心と頭と手を、全部つなげて作る感じ」だとイリーナさんはいいます。


和菓子づくりの技術は、言葉で教えられるのではなく、見ておぼえるのが基本です。6代目の上田浩人さんの手もとをよく見て、イリーナさんも同じように作ります。しかし、上田さんいわく「和菓子は100個作って100個同じでは、お客さんは買ってくれない。同じものでも少しずつ違う動きを付けるのが難しい」繊細で奥深い和菓子の技術を身につけるため、日々奮闘しているイリーナさんです。

和菓子との出会い

イリーナさんはアメリカ留学中に出会った智春さんと、2015年に結婚。夫の勤め先がある小浜市に移住しました。イリーナさんは、友人に誘われて行った店で初めて和菓子を見て、その美しさに心を奪われました。いまは、新しい和菓子のデザインにも挑戦しています。これまで考えたデザインは300以上。休みの日には近所の公園に行き、自然の中からデザインのヒントを探します。日本でやりがいのある仕事に出会ったイリーナさんは、小浜に住み続けたいと、去年マイホームも建てました。

ウクライナ侵攻 家族の身を案じる日々

2022年2月24日、ウクライナにロシアが軍事侵攻。現地からの報道を目にするたび、ふるさとに暮らす両親と弟を思い、イリーナさんの不安は大きくなっていきました。夫と相談し、家族を日本に呼び寄せることも考えましたが、年老いた両親は「今の生活を変えたくない」と、離ればなれで暮らすことを選びました。この1年、両親とは毎日メールを送り合っていますが、娘に心配をかけたくないからか、現地の詳しい状況や困りごとを伝えてくることはありません。
2017年、結婚報告のためにウクライナに行って以来、両親に会っていないイリーナさん。平和になったら両親を日本に招待し、和菓子職人として働く姿を見せたいと言います。

平和を願う和菓子

ウクライナ侵攻が始まってまもなく、店主の上田さんから提案がありました。それは、平和への願いをこめた和菓子を作ること。ウクライナの国旗の色である青と黄色・・・イリーナさんはふるさとの青い空と小麦畑を思い浮かべながら作りました。SNSに投稿すると、注文が殺到。イリーナさんを応援するメッセージも寄せられました。イリーナさんは「日本にもウクライナの平和を願ってくれる人たちがいる。遠く離れていても気持ちをわかり合える」と感じたそうです。

筆者

NHKエンタープライズ中部支社 ディレクター

榛村 涼子

静岡→京都→名古屋→宮崎→静岡→名古屋(特技:荷づくり)


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