被爆から72年。長崎原爆に関するさまざまな知識・情報を夕方のニュース「イブニング長崎」で毎日、お伝えします。

長崎原爆ノート81「最近の平和宣言」最近の長崎原爆の日の平和宣言では、理念としての核兵器の廃絶を訴えるだけでなく、核兵器の使用を禁止する国際条約の早期実現や北東アジア地域を非核兵器地帯にする構想を盛り込むなど、具体的な提案を積極的に打ち出すようになっています。日本政府に対しても、核や安全保障をめぐる姿勢について被爆地としての批判や懸念を伝えていて、長崎市の田上市長はおととしの宣言で、国際会議で提案された核兵器の非人道性を訴える共同声明に日本政府が署名しなかったことを批判しました。また、去年は集団的自衛権の行使を容認する閣議決定について「平和の原点が揺らいでいるのではないかという不安と懸念が生まれている」という文言で、国民の声に耳を傾けるよう政府に求めました。田上市長は、被爆70年の節目となる8月9日の平和宣言でも、国会で審議が続いている安全保障関連法案について、去年と同様、被爆地としての懸念を伝えるほか、被爆者の高齢化がいっそう進む中で、若い世代が被爆者の声を受け止め、行動することの重要性なども訴えることにしています。どのような文言でどんなメッセージを世界に向けて発信するのか注目されています。※この原爆ノートは、平成27年8月上旬の状況に基づいて作成しています。
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