被爆から72年。長崎原爆に関するさまざまな知識・情報を夕方のニュース「イブニング長崎」で毎日、お伝えします。

長崎原爆ノート61 小説『爆心』小説「爆心」は、長崎市出身の芥川賞作家で、長崎原爆資料館の館長を務める中村明俊さん、ペンネーム、青来 有一さんが平成17年に発表した作品です。6つの短編からなる小説は、長崎の爆心地公園や、キリスト教墓地を舞台に、長崎で生きる人々の日常が描かれています。このうち、短編「蜜」では、8月9日の午前11時2分、原爆が投下された時刻を告げるサイレンが鳴り響く中、爆心地近くに住む夫のある女性が後ろめたさを感じながらも少年を誘惑する姿が描かれています。小説では、被爆の情景を直接描くのではなく、いまを生きる人々の生活を通じて長崎と原爆の関わりを描き出しています。小説は、平成25年7月に、俳優の北乃きいさんや稲森いずみさんらが出演して映画化されて話題となり、原作とともに、長崎という土地に刻まれた原爆の記憶を伝え続けています。
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