被爆から72年。長崎原爆に関するさまざまな知識・情報を夕方のニュース「イブニング長崎」で毎日、お伝えします。

長崎原爆ノート39「毎月9日の座り込み」毎月9日、平和公園など12か所で行われる座り込みは、昭和53年に原子力船「むつ」が佐世保に入港したことを受け、翌年の3月16日、被爆者の矢嶋良一さんの提唱で実施されたのが始まりです。昭和57年に「むつ」が出港した後は、原爆の犠牲者の月命日にあたる毎月9日に行われるようになり、平和祈念式典のある8月を除いてひと月も休むことなく続けられています。座り込みでは、原爆の犠牲者を追悼するとともに核実験やイラク戦争などその時々の問題が取り上げられ、平成20年9月には、核拡散防止条約に加盟していないインドに対し、アメリカが核技術と核燃料を供給するという協定が、日本を含む国の間で承認されたことを受け、100人あまりの参加者が核拡散防止体制を危うくするものだとして抗議しました。また、平成22年3月には、1960年の日米安保条約改定の際、核の持ち込みなどをめぐって日米間で結ばれたとされる密約問題について、被爆者たちが非核3原則に背くものだとして強い怒りの声を上げました。座り込みは、原爆が投下されてから70年の節目となることし、400回目を迎えましたが、被爆者の高齢化とともに参加者の数も減ってきています。
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