ページの本文へ

長崎WEB特集

  1. NHK長崎
  2. 長崎WEB特集
  3. 夏の高校野球長崎大会2023 ベスト8から甲子園までの熱戦

夏の高校野球長崎大会2023 ベスト8から甲子園までの熱戦

  • 2023年07月19日

夏の甲子園出場をかけて争う第105回全国高等学校野球選手権・長崎大会のベスト8は大崎、清峰、創成館、長崎北、海星、九州文化学園、長崎商業、長崎日大に決定。準々決勝から決勝までの見どころと結果を紹介していきます。

7月19日準々決勝① 大崎 vs 清峰

Aブロック

準々決勝の第1試合は第1シードの大崎と第8シードの清峰の対戦となりました。

第1シード 大崎

大崎の勝ち上がり
2回戦  8-2 長崎西
3回戦  9-0(7回)長崎総科大附

大崎高校は春の県大会で優勝(センバツ甲子園出場の長崎日大と海星は出場せず)。 6月のNHK杯ではその海星と長崎日大を破って優勝。堂々の第1シードを獲得しました。悲願の初めての夏の甲子園を目指します。

エースナンバーは山口莉貢投手(3年)。2年生春の県大会で右ひじを故障して以降、しばらく登板がありませんでした。3年生春の九州大会で復活。NHK杯では登板せず、夏の3回戦に登場。140kmを超えるストレートで1イニング2奪三振を奪う活躍を見せました。

これまで活躍してきた野口惺恩投手(3年)と大橋律輝投手(3年)に山口投手が加わり、投手陣は厚みを増しました。打線はキャプテン中村祐斗選手(3年)を中心に打力と走力があり、3番・川原海来選手(3年)、4番・宮原大和選手(3年)がホームランを放つなど好調です。

第8シード 清峰

清峰の勝ち上がり
2回戦  5-0 川棚
3回戦  3-1 瓊浦

久しぶりのシードを獲得した清峰。ベスト8進出は2017年の決勝で波佐見に敗れて準優勝した時以来です。 広島カープで活躍した今村猛投手がいた2008年以来、15年ぶり4度目の夏の甲子園を狙います。

1回戦、2回戦とも左腕の石田敦志投手(3年)、右腕の南和紀投手(2年)の継投で勝ち上がりました。二遊間を中心に堅い守備が持ち味です。打線は2番・奥憲吾選手(3年)3番・竹永朝陽選手(2年)と上位が当たっています。

清峰の投手陣が大崎打線を抑えて、ロースコアに持ち込めるかが試合のカギとなりそうです。

試合結果

大崎の先発が右腕の大橋。清峰の先発が右腕の南でした。清峰の南は素晴らしい立ち上がりを見せます。140kmを超えるストレートとキレのあるスライダーで大崎打線を抑えます。

試合が動いたのは4回表。大崎は先頭バッターの3番・川原が四球で出塁。その後、内野の守備エラーの間にノーヒットで1点を先制しました。

対する清峰は4回裏、1死1・3塁のチャンス。ここで清峰はサインプレー。3塁ランナーがスタートして、6番・鴨川星穏(2年)がうまくセカンドゴロを転がして1点を返しました。

一方の大崎は5回表、2番・中村が「打った瞬間!」の大きな当たり。ライトスタンドへホームランを打って2対1と勝ち越し。

対する清峰は5回裏に9番・岩波剛誠(3年)と2番・奥のタイムリーヒットで3対2と逆転します。

追いかける大崎は6回表に7番・杉本智輝(3年)のタイムリーヒットで同点。そして、7回表に2番・中村選手のタイムリーツーベースで4対3と勝ち越しました。守っては6回からリリーフした野口惺恩がノーヒットに抑えるピッチングを見せ、接戦を制しました。

清峰の南は148球の力投を見せましたが、惜しくも敗れました。

 

7月19日準々決勝② 長崎商 vs 長崎日大

Dブロック

準々決勝第2試合は第7シードの長崎商業と第2シードの長崎日大の対戦です。

第7シード 長崎商業

長崎商業の勝ち上がり
2回戦  6-0 国見・口加・島原翔南・諫早商
3回戦  2-0 島原中央

長崎商業の投手陣は複数のピッチャーがつなぐスタイル。いずれも左腕の渡邉走投手(3年)、橋本哲弥投手(3年)、野原英主投手(2年)が好投を見せていて、どういった継投を見せるか楽しみです。

第2シード 長崎日大

長崎日大の勝ち上がり
2回戦  3-0 長崎北陽台
3回戦  9-2 壱岐

第2シードの長崎日大は去年秋の県大会を制してセンバツ甲子園に出場。技巧派の廣田樹大投手(3年)、本格派の西尾海純投手(2年)に加え、内藤大空投手(3年)が好投してています。打線はキャプテンの平尾大和選手(3年)、キャッチャーの豊田喜一選手(3年)などタレントが揃っています。隙のない野球で春夏連続の甲子園を狙います。

長崎商業の多彩な投手陣と長崎日大の強力打線の対決が楽しみです。

試合結果

長崎日大の先発が西尾。長崎商業は橋本でした。

1回裏、長崎日大は4番・加藤太陽(2年)のタイムリーヒットで1点を先制。4回裏には6番・平岩悠生(3年)のタイムリーヒットで追加点をあげて2対0とリードします。

投げては西尾が140km台のストレートと落差のあるカーブなどのコンビネーションで2安打完封。7つの三振を奪い、四球は1つでした。

長崎商業も橋本、渡邉、野原の3人の左腕の継投で長崎日大打線を抑えますが一歩及ばず。長崎日大は2019年以来、4年ぶりのベスト4進出を果たしました。夏になかなか勝てない長崎日大ですが、春夏連続の甲子園出場に向けて駒を進めています。

 

7月20日準々決勝③ 海星 vs 九州文化

Cブロック

準々決勝の3試合目は第3シードの海星と第6シードの九州文化学園の対戦です。

第3シード 海星

海星の勝ち上がり
2回戦  5-0 小浜
3回戦  7-6(延11回)長崎工

海星は3回戦で長崎工業との3時間48分の激戦を制しました。長崎工業が終始明るいムードで野球をする一方、海星は苦しみながらの野球となり、延長戦タイブレークで辛くも勝ちました。

第6シード 九州文化学園

九州文化学園の勝ち上がり
2回戦  6-1 長崎南山
3回戦  7-3(延11回)大村工

九州文化学園は右サイドハンドの馬場航大投手(2年)が2回戦、3回戦とも先発して、中村祥瑛投手(3年)がリリーフ。3回戦は2時間49分の延長戦を制しました。

海星と九州文化学園。ともに延長戦を制して勝ち上がった両チーム。苦しい戦いを経たからこその戦いに注目です。

試合結果

海星と九州文化学園の試合は緊迫した投手戦となりました。海星の先発はエースで左腕の吉田(3年)。激戦となった長崎工業戦は出場せず、満を持しての登場です。130km中盤のストレートとカーブやスライダー、チェンジアップで打たせて取るピッチングで抑えます。

九州文化学園の先発は馬場航大。右サイドハンドから繰り出すストレートは120km台の中盤。しかし、絶妙なコントロールで外角でボールを出し入れします。そこにキレのあるスライダーが加わり、海星打線を手玉に取ります。

しかし、中盤に入ると海星は外角のボールを見極めてきます。そして、均衡が破れます。6回表、1番・山口頼愛(3年)が外角のボールを逆らわずにレフト線へ運び、先制しました。

海星は8回から髙野がリリーフに立ち、三者連続三振をとる活躍。1点を守り切り、準決勝進出を決めました。

 

7月20日準々決勝④ 創成館 vs 長崎北

Bブロック

準々決勝の4試合目は第5シードの創成館とノーシードから勝ち上がった長崎北の対戦です。

第5シード 創成館

創成館の勝ち上がり
2回戦  5-0 壱岐商
3回戦  5-0 島原

創成館はエース福盛大和投手(3年)や4番を打つ永本翔規投手(3年)を中心にここまで無失点。守備陣もノーエラーです。

ノーシード 長崎北

長崎北の勝ち上がり
1回戦 22-0(5回)松浦
2回戦 4-3(延10回)鎮西学院
3回戦 4-0 大村

長崎北はエースの左腕・木下諒投手を中心としたチーム。2回戦は第4シードの鎮西学院のエース木下幹太投手(3年)と投げ合う展開。1対1の同点で、延長戦タイブレークに入り勝利しました。ここまで3試合投げて自責点ゼロです。

長崎北の木下投手が創成館打線をどこまで抑えられるか、注目です。

試合結果

創成館と長崎北の対戦も息をのむ投手戦となりました。創成館はエース福盛が140km前後のストレートを軸に落ちついた投球を見せます。7回からは永本がリリーフ。キレのあるスライダーを武器に三振を量産します。4イニングで8つの三振を奪いました。

長崎北の左腕・木下はタイミングを外す大きなカーブや対角に投げ込む力のあるストレートで創成館打線を封じます。いい当たりの打撃も守備陣が好守で阻み、全員野球でピンチを切り抜けます。

スコアボードはゼロ行進が続き、延長タイブレークに突入。10回裏、創成館はついに1点をもぎとり試合終了。創成館が準決勝進出を決めました。

部員数127人(選手124人、マネジャー3人)を誇る創成館に対して、長崎北のベンチ入りメンバーは17人。そのうち3年生はわずか3人。木下投手を中心にチーム一丸となって奮闘してきた長崎北の夏が終わりました。

 

7月22日準決勝① 大崎 vs 創成館

準決勝の第1試合は第1シードの大崎と第5シードの創成館の対戦です。

大崎は2番・中村、3番・川原、4番・宮原がホームランを打つなどバットが良く振れていて打撃好調です。大崎の打線と、まだ無失点の創成館の守備陣の対決が注目です。

両チームは春の県大会決勝で対戦していて、この時は大崎が3対2で勝利しています。

大崎の勝ち上がり
2回戦  8-2 長崎西
3回戦  9-0(7回)長崎総科大附
準々決   4-3 清峰

創成館の勝ち上がり
2回戦  5-0 壱岐商
3回戦  5-0 島原
準々決   1-0(延10回)長崎北

試合結果

先発は大崎が背番号10の野口惺恩。創成館が背番号3の永本。ともに監督がもっとも信頼を置くピッチャーに先発マウンドをまかせました。

両投手とも順調な立ち上がり。均衡を破ったのは創成館。4回表に4番を打つ永本のライト戦への技ありのツーベースヒットで先制。続いて先発起用された5番・中村怜士朗(3年)にタイムリーが生まれ、2対0とリードします。

対する大崎は8回裏にチャンスを迎えますが、創成館の永本の気迫のピッチングが勝ります。ピンチでサード松崎誠人(3年)のファインプレーも飛び出して流れを渡しません。

つづく9回裏、大崎はツーアウト満塁で同点、そしてサヨナラのチャンスを迎えます。ここでチーム1の強打者、キャプテン中村に打順が巡ってきて、力と力の勝負。永本が144球目のボールで中村をレフトフライに打ち取り、試合終了。創成館が大崎を3対1で下しました。

創成館は永本の投打の活躍が光りました。大崎は諦めない粘りを見せて球場を盛り上げました。最後の最後まで試合の行方が分からないナイスゲームでした。

 

7月22日準決勝② 海星 vs 長崎日大

センバツ甲子園出場校同士の対戦となりました。ともに実力のある伝統校同士。それぞれ好調な投手陣に対して、打線がどう崩しにかかるか、その戦術に注目です。

両チームは去年秋の県大会決勝で対戦していて、この時は長崎日大が2-0で海星に勝ちました。

海星の勝ち上がり
2回戦  5-0 小浜
3回戦  7-6(延11回)長崎工
準々決   1-0 九州文化

長崎日大の勝ち上がり
2回戦  3-0 長崎北陽台
3回戦  9-2 壱岐
準々決   2-0 長崎日大

試合結果

先発は海星が左腕の吉田。長崎日大が右腕の廣田。ともにセンバツ甲子園でも先発した両エースがマウンドをまかされました。ともに持ち味を発揮する立ち上がりでした。

しかし、3回裏に試合が一気に動きます。ワンアウトからラストバッター吉田は送りバント。ツーアウト2塁の先制のチャンスを作り、上位打線が4連打。4番・田川一心(3年の豪快なタイムリーツーベースも生まれ、海星が流れを一気に引き寄せます。長崎日大は準々決勝で完封した西尾がリリーフ。しかし、流れは止められず西尾も打たれます。海星は一挙6点を奪いました。

対する長崎日大は4回から6回まで先頭バッターが出塁してチャンスメイクをしますが、あと一本が出ません。

海星は吉田から髙野颯波と得意の継投を見せて完封リレー。海星が長崎日大を6対0で下して、決勝進出を決めました。

長崎日大は4回以降、西尾が調子を取り戻します。140km台のストレートを投げ込んで海星打線を抑え、7つの三振を奪います。3回裏の1イニングをのぞけば、海星と長崎日大と甲子園出場校同士が互角の勝負を見せたナイスゲームでした。

 

 

7月24日 決勝 創成館 vs 海星

創成館、海星ともに2年連続の決勝進出。去年と同じカードの決勝戦となりました。

ともに好投手を擁する似たタイプのチームです。創成館は福盛大和投手と永本翔規投手。海星は吉田翔投手と髙野颯波投手。いずれも今大会、好投を見せています。「打てない」と言われてきた打線は大会が進むにつれて調子を上げてきました。

今大会は一戦一戦、試合ごとに強くなってきた創成館と海星。両校ともチームにまとまりがあります。

去年の決勝では、海星が9対2で創成館に勝利して優勝しました。甲子園をかけて選手一人ひとりがそれぞれの思いを持って激突します。

創成館の勝ち上がり
2回戦  5-0 壱岐商
3回戦  5-0 島原
準々決   1-0(延10回)長崎北
準決    3-1 大崎

海星の勝ち上がり
2回戦  5-0 小浜
3回戦  7-6(延11回)長崎工
準々決   1-0 九州文化
準決  6-0 長崎日大

試合結果

先発はともに準決勝から中一日での登板。創成館は右腕の永本、海星が左腕の吉田です。

試合はいきなり動きます。創成館の1回表、1番・川崎統馬(3年)と3番・松崎がヒットを打つなどして満塁のチャンス。ここで6番・下川優(3年)の当たりはゆるい当たりのサードゴロ。打球の勢いがなく内野安打となり、急いでファーストへ送球しようとして守備のエラーも誘います。2点を先制します。

4回表には創成館が追加点。2番・東壱星(3年)のライトへの犠牲フライで1点追加して3対0として流れを引き寄せます。

3点リードをもらった創成館のエース永本は準決勝の疲れを感じさせないピッチング。キレのあるスライダーを低めにコントロールして要所を締めます。

5回裏、海星はその永本をつかまえます。6番・角野夢才志(3年)のヒットと送りバントでチャンスを作り、8番・峯蒼一郎(3年)のタイムリーツーベースで1点を返して3対1とします。

6回以降は創成館の永本と海星の2人目・髙野の投げ合い。ともに身長168cmと上背はありませんが、マウンド上では大きな存在感があります。永本はキレのあるスライダー、髙野は力強いストレートで140km台を連発します。

永本が最も輝いたのが8回裏でした。海星のツーアウト満塁のチャンス。ここで打席には今大会当たっている5番・永田晃庄(2年)。左打者のインコースギリギリのストレートで見逃し三振におさえました。

9回裏、海星はピンチヒッターの岩永がツーベース。8番・峯が再びタイムリーを放ち、3対2と1点差に迫ります。続くピンチヒッターの池田陽翔(2年)がヒットを打ち、海星の攻撃がつながります。ワンアウト2・3塁で一打同点、サヨナラのチャンスを迎え、球場が騒然となります。

しかし、最後は永本の気迫が勝りました。後続を断ち、創成館が3対2で海星を下して5年ぶり3回目の甲子園出場を果たしました。

創成館は去年の決勝で海星に大差で負けた悔しさを、一年後に見事、晴らしました。創成館高校の稙田龍生監督は優勝インタビューで冒頭、「昨年度と同じ顔合わせで、素晴らしい試合ができたことに海星の加藤監督と選手たちに感謝したいです。最高に嬉しいです」と話しました。球場の観客席からは大きな拍手が起こりました。

ライバルがいるからこそ強くなれる。去年、海星に負けたから今年の創成館のチームがある。一年間、多くのチームとしのぎを削ってきたから今年の創成館のチームがある。長崎北との接戦を制して、大崎との激戦を制して、海星に雪辱を果たした創成館。

放送席から観ていても、選手たちの健闘と奮闘は本当に素晴らしいものがありました。創成館の甲子園での活躍を楽しみにしています。

テレビ・ラジオ中継予定

NHKでは熱戦の模様を中継でお伝えします。

NHK放送予定 長崎県営野球場
▼準々決勝 ラジオ
▼準決勝  テレビ・ラジオ
▼決勝   テレビ・ラジオ

解説:宮脇茂さん(三菱重工長崎野球部元監督)
   牧瀬寅男さん(三菱重工長崎野球部元監督)
実況:池田耕一郎アナウンサー
   木花牧雄アナウンサー

ページトップに戻る