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なくそう!ねこの殺処分~川棚町で進む保護猫活動~ NHK長崎

  • 2023年01月31日

カフェで保護猫と新たな飼い主がマッチング

川棚町の保護猫カフェ「かわたにゃんず」

川棚町にある、ねことふれあうことができるカフェ。暮らしているのは、主に県内で保護された猫たちです。
 

佐世保市から初めて来た客

初めて来ました。ねことあまりふれあう機会がなかったのでこういうカフェで
ふれあいたいと思って来ました。とてもかわいくて、ずっとなでていたいです。

オーナーの大津かおりさん(左)と店長の大津ことねさん(右)

このカフェは、大津かおりさんと娘のことねさんが、4年前にねこの殺処分0を目指してオープンしました。
目指すのは新たな飼い主とのマッチングです。これまでに74匹のねこが飼い主を見つけました。

大津かおりさん

長崎県が殺処分率・殺処分数が全国ワースト1である実態を知ったところから活動を始めました。
保護して譲渡につなげるっていう活動において触れ合っていただいて、丁寧に譲渡につなげることがで きるんじゃないかなっていう背景もございます。

自分にできることから始めよう!TEAMネコノタメナラ

殺処分ワースト1の長崎で、保護をされて譲渡につながる命は氷山の一角。
大津さんはおととし、殺処分されるねこゼロを目標に掲げて市民グループを立ち上げました。
その名も「チーム・ネコノタメナラ」。

TEAMネコノタメナラ

個人では難しい野良猫の保護や不妊化手術、活動費用の捻出などをグループのメンバーたちで分担することで、活動を継続させていく狙いがあります。
 

チームは6つの組に分かれている

チームは、6つの組に分かれています。
月額1000円の会費を支払うことでチームに加入でき、自分ができる範囲の活動を選びます。

大津かおりさん

ひとりひとりできることが違うじゃないですか。アレルギーだったり、家で飼えなかったり、マンションだったり。実際にねこを抱える事ができなくてもその思いはある人たくさんいるわけです。
そういう思いがある人たちがねこのために満たされてるなって思っていただけると。

”できる人だけがすればいいんじゃない、できる人を増やしていく”

 

チャリティイベントの様子

今月21日。チームは、佐賀県でチャリティイベントを開催。
グッズ販売のほか、殺処分0へむけた啓発セミナーを開きました。

セミナーの講師は、中学生メンバーのヴァンドゥーセン花さん。
この日は、所属する「親猫組」の一員としてこれまで活動してきた野良猫の不妊化手術について報告しました。

講師・ヴァンドゥーセン花さん

ヴァンドゥーセン花さん

皆さんも近所の野良猫について考えてみませんか。生まれては死んでいく不幸なねこを減らしていきたいです。私はねこを幸せにしてあげたいです。


 

セミナーを聞いた人

ねこは好きだけどいくらでも飼えるわけじゃないのでどのようにして命を守っていけるか、何ができるかなということは改めて考えました。中学生がやってるっていうのが子どもたちが考えるきっかけになるかなと思います。

ヴァンドゥーセン花さん

活動やその意味を啓発をしてより多くの人に知ってもらうことで、野良猫への考え方が変わったり、活動に協力してくれる人が増えたらいいと思っています。

大津さんが目指す、殺処分0の社会。そのためには、この活動の担い手を増やしていくことが大切だと考えています。

大津かおりさん

大津かおりさん

目指してるものはこの保護活動をしなくてよくなること。
飼い主のいないねこちゃんたちが社会に沢山いる。その社会問題を個人が受け皿になったり、団体の中にもいろんな事情が個人個人の事情がある。そこにそういう社会問題がのっかている状況なので、できる人だけがすればいいんじゃなくって、できる人を増やしましょうって考えています。

野良猫の不妊化促進で殺処分0へ クラウドファンディングスタート! 

チームは新たな目標に向かって活動を始めました。
それは、不妊化手術が出来る移動式の専用車両を作ることです。
殺処分を減らすには、野良猫の不妊化手術が重要とされていて、この専用車両に獣医師に乗ってもらい、手術が必要な場所に派遣することもできるということです。
この車両の実現に必要な費用は現在、クラウドファンディングで募っています。
 

クラウドファンディングのページ
  • 榊汐里

    長崎放送局 記者

    榊汐里

    長崎局が初任地。
    ねこの殺処分0を目指して継続取材中。

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