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NHK長崎 大村市 3年ぶりの”ふくしげ竹灯籠まつり”

  • 2022年11月26日

暗闇に浮かびあがる、あたたかい光。1万本の灯籠の火が揺らめきます。

11月19日、フルーツの栽培が盛んな長崎県大村市の福重地区で夜の水田を照らす「ふくしげ竹灯籠まつり」が3年ぶりに開かれました。まつりの開催準備に密着しました。

諫早支局 高嶺亜由美

まつり1か月前~竹の加工~

ハウスの中で、竹の加工作業が行われていました。 

にっこり笑ったような竹灯籠が生まれたきっかけは、ひょんなことでした。

「切るときにちょうど節があたるもんやけん、こげん切ったらなんか使い道がなかかなと思って。そしたら笑うごとなったと」

テーマは「祈り」

ことしの竹灯籠まつりのテーマは「祈り」です。 

2年前、この地域は集中豪雨に見舞われ、農業は大きな被害を受けました。今も復旧工事は続いていて、米作りが再開できない農家もいます。まつりには「地域の復興・復旧」の祈りも込められているのです。

清水正人委員長
「ことしはいろんな災害とか戦争とかありますので、そういうのを含めて、平和であるように、鎮魂の意味をかねて。みなさん楽しんでいただればですね、それが一番だと思います」

やっかいものの有効活用

竹灯籠まつりのきっかけは、地域の“やっかいものの有効活用”でした。

福重地区では、かつてのみかん畑に、繁殖力の強い竹がどんどん広がっていき、このまま放置すれば、ほかの植物を枯らすおそれがありました。

そこで竹を有効活用しようと、7年前に始まったのが、竹灯篭まつりでした。

まつりの3週間前~竹の色塗り~

福重小学校で竹に色を塗る作業が行われました。900個の竹に赤や青、緑の色が塗られました。

準備には、町内会や子ども会など、世代を超えた20の団体が参加しています。

西九州新幹線の開業に伴う宅地整備で、福重地区では人口が増えています。まつりは、地域住民が互いに顔の見える関係を築くこともねらいとしています。

 

参加した
子ども

いろんな所から来た人たちに、福重の竹の素晴らしさを見せたい

参加した
子ども

地域の人とかが、いろんな人が関わって、大きなおまつりが開催されるのはすごいなと思いました

参加した
子ども

竹灯篭まつりを見て、みんながきれいだったなとか、そういう風に思ってもらえたら

まつり当日~250人が火を灯す~

午後4時半ごろから、地区住民およそ250人が参加し、竹灯籠に1つずつ火が灯されました。

日が暮れ出すと、竹灯籠の明かりが輝きを増していきます。

浮かび上がったのは、星や月。地域を流れる郡川が大村湾に注ぐ様子も描かれています。

子どもたちが準備した竹も、カラフルに輝いています。

3年ぶりの竹灯籠の明かり。人々の心をあたためました。

まつりに参加した人の声です。

幻想的です。とてもきれいですね!

めっちゃきれいやん!

初めての竹灯篭まつりなので、どんな感じかなと思って楽しみにしていました

福重ならではのこういう行事はまた続けていければいいなと思います

癒やされます。うれしいです。ありがたいね。なかなかお祭りいけんやったけんね

ふくしげ竹灯籠実行委員会 清水正人委員長
「非常にうれしいですね。全然見知らぬところから来られた方でもやっぱり福重というのはこういうのがあるんだというのを実感していただければですね」

取材後記

福重地区は西九州新幹線の車両基地が建設され、この5年間でおよそ260世帯・540人の人口が増えています。長崎の多くの地域で人口が減少する中、人口が増えている例外的な地域と言えます。

一方で福重地区は、以前は防災訓練や球技大会など様々な地域の催しを行ってきましたが、ここ数年はコロナ禍で中止が続き、「顔の見える関係が希薄になってしまう」と 心配する声もあがっています。例えば今年の防災訓練は、若者の参加率が低く、若年層の地域活動への参加が課題となっています。

3年ぶりに地域住民が一体になって取り組んだ竹灯籠のまつりをきっかけに福重地区の団結力が高まっていって欲しいと取材を通じて感じました。

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