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長崎日大&海星 センバツ甲子園・長崎から初の2校出場なるか

  • 2022年10月27日

沖縄県で開催されている秋の高校野球九州大会。来年春のセンバツ高校野球に向けて重要な参考資料となります。この九州大会で長崎県代表の長崎日大と海星が見事ベスト4進出を果たしました。長崎県勢初の2校の甲子園出場なるか?期待が高まるチームを紹介します。

NHK長崎放送局アナウンサー 池田耕一郎

つなぐ、打撃の長崎日大

九州大会
1回戦  長崎日大 4-3 文徳
準々決勝  長崎日大 11-4(7回)日本ウェルネス

今年春のセンバツ甲子園に出場した長崎日大。前チームは打撃力が高く、昨秋の九州大会は3試合で35安打25得点を叩き出しました。河村恵太選手、百武伸選手、白川輝星選手などの強打者が鋭い当たりを飛ばしました。

平山清一郎監督は現チームを前チームと比べると「個々の打撃力は落ちる」と話します。

一方で、平山監督はこう話をつなげます。「そのぶん、つなぐ意識が高い」。

今大会はそのつなぐ打撃が力を発揮。狙い球を絞り、つなぐ打撃で、上位から下位までまんべんなくヒットが出ているのが特徴です。

準々決勝では各バッターがセンター逆方向にコンパクトに打球をとばして相手投手を攻略しました。

九州大会2試合で23安打の長崎日大打線。三振はわずか1つ。各選手が大振りしていないことがうかがえます。

注目のバッターは3番キャッチャー豊田喜一選手。豊田選手は俊足で長打力もある選手です。長崎県大会と九州大会で22打数12安打と驚異的な数字を誇ります。打撃絶好調の準決勝の打席に注目です。

粘る、堅守の海星

九州大会
1回戦   海星 4-3 東海大星翔
準々決勝   海星 3-2 西日本短大付

今年夏の甲子園に出場した海星。日本代表にも選ばれた宮原明弥投手、そして向井恵理登投手の2枚看板で強豪校を倒して3回戦まで進出しました。打撃でも森誠太選手、西村陽斗選手などタレントがそろっていました。その先輩たちが抜けて新チームが始動しました。

加藤慶二監督は「去年のチームは完成度が高かった。今年のチームは発展途上なぶん、思い切って向かう気持ちが強い」と話します。

その海星、九州大会は堅い守りを武器にロースコアで1点差ゲームをものにしてきました。海星は例年「打の海星」と言われ、打撃の印象が強くありますが、実は守備練習に多くの時間を割いています。

左腕エースの吉田翔投手は打たせて捕るピッチングで内野ゴロを量産。そして、鍛えられた守備陣が確実にアウトを増やしていきます。さらに、今大会はここぞという場面でファインプレーが飛び出してピンチをしのぎました。

2試合でエラーは1つだけ。試合後半には右腕の髙野颯波投手がリリーフして締めるパターンも確立しました。準決勝も堅守の野球に期待です。

チーム全体の力で勝負

長崎日大と海星は今年春と夏にそれぞれ甲子園に出場。前チームは個の力が際立つ選手がいる印象のチームでした。一方で、新しいチームは突出した選手がいなくても、チーム全体のまとまりによって力を発揮しているように感じます。

長崎から初の2校出場なるか?

さて、秋の高校野球九州大会は来年春のセンバツ甲子園の参考資料となります。九州地区の枠は4。ベスト4進出によって長崎日大と海星は甲子園出場に近づきましたが、準決勝の内容が重要になります。

実は、長崎県勢がベスト4に2校進出するのは1986年以来です。実はこのときは準決勝で海星と波佐見が対戦して、海星が8-1(7回コールド)で勝利。その結果、波佐見は選考からもれてしまいました。

今回、準決勝が良い試合内容であればセンバツ高校野球に向けて大きく前進します。そして、長崎日大と海星の2校の出場が決まれば長崎県勢としては初めての快挙となります。

がんばれ!長崎日大、海星!

NHKではラジオで準決勝、決勝の模様をお伝えします。ラジオならではの臨場感をお楽しみください。インターネットラジオらじる★らじるでも聴けます。

九州大会
準決勝 10月28日(金)
午前10時  大分商 ― 長崎日大
午後1時    海星  ― 沖縄尚学

 

  • 池田耕一郎

    NHK長崎放送局アナウンサー

    池田耕一郎

    2000年入局
    静岡→沖縄→札幌→大阪→東京→長崎
    スポーツ、妊婦・子育て支援などを取材

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