NHK長崎放送局 アナウンサー・キャスター リレー日記

ドラマ・わげもん 実在の通詞の足跡をたどって  嶋田 ココ

嶋田ココです。
幕末の長崎が舞台のドラマ「わげもん~長崎通訳異聞~」
いよいよ29日(土)が最終回ですね!
社会情勢が刻々と変化する幕末の長崎を舞台とした、
このドラマの中で重要な役割を担っているのが、通訳者である「通詞」たちです。

「イブニング長崎」の企画で、そんな通詞たちの足跡をたどるため長崎の街に出かけました!まずは出島へ・・・。

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通詞たちはどんな仕事をしていたのでしょう?
学芸員のスターツさんにご案内いただいたのは、出島の西の端。
現在は一部が国道になっていて復元されていませんが、
石畳のあたりに通詞たちの仕事場、「通詞部屋」があったそうです。

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なぜこんな端に・・・?理由は、「水門に近いこと」なんです。
オランダ船がやってくると、この水門で輸出入が行われました。
貿易の仲介をしていた通詞たちにとって便利な場所だったのですね。
さらに、通訳だけではありません。
入港した船や乗組員の確認など、現在の「税関職員」や「入国管理官」の役割も果たしていたといいます。幅広い・・・!

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通詞たちが仲介して海外から運び込まれたもののひとつが「砂糖」です。
当時、砂糖はたいへん貴重なもので、通詞とオランダ商館長の間でこんなやりとりが交わされていました。

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ある通詞が当時のオランダ商館長へ宛てた手紙です。
クスっとしてしまうようなかわいらしいやりとり!
こんなことを頼めてしまう通詞とオランダ商館長の関係性、素敵です。
二人の信頼関係が伺えますよね。

さて、外国語を習得した通詞たちは、
外国の文化に触れ、先進的な考えを身につけていったといいます。

つづいて訪れたのは、シーボルト記念館です。
通詞たちが20年以上かけ、10万語近い単語や用例を翻訳した蘭和辞典
「ドゥーフ・ハルマ」を見せていただきました。

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じっくり見ると・・・左から3番目に「地球」という言葉が!

シーボルト記念館の織田館長によると、
「天と地の『地』に球体の『球』。地球は丸いということをオランダ通詞たちは理解していた」ということです。

歴史の教科書でも大きくは取り上げられない「通詞」たち。
実は、貿易を仲介することで様々なものを日本にもたらした陰の立役者であり、
翻訳を通して日本に新たな概念を取り入れた近代化に欠かせない存在だったのですね。
通詞たちが活躍した長崎の街の奥深さに触れられたような気がしました。

「イブニング長崎」の企画の動画もご覧ください!
https://www.nhk.or.jp/nagasaki/movie/

投稿者名:嶋田 ココ投稿時間:10:00

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