佐世保市・三川内焼に新しい窯元誕生! 金澤 利夫
2022年4月28日
400年以上の歴史を持つ佐世保市特産のやきもの三川内焼。
白磁に青い顔料で描いた唐子絵や龍や菊の細工、透かし彫りなどの伝統技術が特徴です。こうした伝統技術は、代々窯元ごとに世襲されてきたため、これまで外部の作家が三川内に窯を開くことはほとんどありませんでした。
その中で、2年前に、三川内に新しい窯元が誕生しました。窯を開いたのは、長崎県時津町出身の陶磁器絵付作家・林民和さん40歳です。
実は、今、三川内焼の窯元は減少しています。
三川内陶磁器工業協同組合理事長の中里智徳さんは、「三川内の窯元数は、明治初期に比べて3分の1にまで減少しているため、三川内の歴史や技術を守っていくためにも、外部からの作家は大歓迎だ」と話しています。また、腰を落ち着けて作品作りが出来る場所を探していた林さんも、快く迎え入れてくれた三川内を大変気に入りました。
林さんの作風は、鳥獣戯画をアレンジした動物をコミカルに、そして色彩豊かに描き出すのが特徴です。作品は、幅広い世代に人気があるといいます。これまでの三川内焼にはない作風です。
林さんは、三川内焼の伝統技術を学び、作風に取り入れることが出来ればと考えています。三川内焼に新しい風をもたらしている林民和さん。今後、どんな作品が生まれるのか楽しみです。
三川内焼の窯元たちの作品を販売する「三川内焼 窯元はまぜん祭り」は、新型コロナの影響がなければ、5月1日から5日まで、三川内山一帯で開催されます。みなさんも足を運んでみてはいかがでしょうか。
投稿者名:金澤 利夫投稿時間:18:00