【2019年7月5日(金)放送 ゆる信ワイド 信州!安心生活の心得 「虫刺され」より】


虫刺され


今回のテーマは健康「虫刺され」です。
今回は長野市民病院皮膚科部長の村田浩(むらた・ひろし)医師にお話を伺ってきました。
リスナーの皆さんからいただいた質問もご紹介しながらお送りしていきます。


【地域による蚊の違い】


「この地域の蚊は強い」など、地域の差があるのか伺ったところ、「この地域にいると蚊の毒素(皮膚の腫れやかゆさを生じさせるもと)が強くなる」ということではなく、「地域によって実は蚊の種類が違う。蚊にもいろいろな種類がある」とお答えいただきました。その種類の差として、毒素の強さの違いなどはあるということです。

【どんな人が蚊に刺されやすいのか】


まず、蚊は赤外線をもとに寄ってくるので体温が高い人が刺されやすいそうです。そのため、大人に比べて体温が高い子どもの方が蚊に刺されやすいそうです。また、黒い色は赤外線を出しているため、黒い服を着ている人も刺されやすく、加えて、肌の露出が多い人も刺されやすいということでした。

【薬が手元にない場合は…】


蚊に刺されたときに薬が手元にない場合の対処法を伺ったところ「冷やすこと」とお答えいただきました。特に、「服の上から保冷材で冷やすこと」などがおすすめとのことです。このとき、保冷剤と自分の肌との間に「服=布1枚」あることがポイントです。布などをはさまずに直接冷やした方が良いのでは、と思う方もいるかもしれませんが、そうすると冷えすぎて、保冷剤を外したときに反動で一気に血流が良くなり、よけいにかゆくなることがあるそうです。
ちなみに、背中を蚊に刺された場合など、患部に手が届かない場合も、近くを冷やすだけでかゆみが治まることがあるそうです。患部に届かないときにもぜひ諦めずに試してみてください。

【蚊に刺されたときの入浴は…】


入浴については、やはり温まると血流が良くなるのでかゆみが増してしまうこともあるそうです。ですから、体温より低い温度(34度位など)で入るのもおすすめとのことです。

【例外的に温めるとかゆみが治まることも?】


前回リスナーの方からこんなメッセージを頂きました。「蚊に刺された直後、ぬらしたタオルを電子レンジで温めて、刺された箇所に1分くらい載せておくと腫れやかゆみにならない。」
こちらについて伺ったところ、刺された「直後」は傷口がふさがっていないので、この方法で毒素が抜ける「かもしれない」そうです。ただ、これは本当にタイミングがうまく合った場合のみうまくいく方法で、現実的にはうまくいかないことが多いそうです。傷口がふさがってから温めるとむしろかゆくなってしまい逆効果になるので、冷やす方がおすすめとのことでした。

【「かく」より「たたく」?】


蚊に刺されたときに「かくより、たたいた方が良い」と聞いたことがありますが、これについて伺ったところ「大間違い」だそうです。というのも、たたくと毒素が広がって、余計にかゆい範囲が広がってしまうとのこと。そういう意味では、かゆみについて言えば、かいた方がましなくらいだそうです。ただ、かくと傷口が広がってしまうことがあり、するとそこからバイキンが入って病気のリスクが高くなってしまいます。ですから、かかず、たたかず、薬を塗ったり冷やしたりといった処置をしましょう。

【虫刺されとアレルギーの違いは?】


虫刺されと金属アレルギーなどの違い・見極め方について伺ったところ、2点教えていただきました。
@ 色の様子を見てみる。たとえば丸い形で赤くなっていたとして、まんなかだけ色が濃く、ふちのほう(外側の方)が色が薄くなっていたら虫刺され、全体的に同じ濃さであればアレルギーなどでかぶれている、と考えることができる。
A 期間に注目。普通の虫刺されであれば、1〜2週間たてば、かゆくなくなることが多い。同じ箇所でずっとかゆさが継続する場合、アレルギーの可能性が考えられる。アレルギーも、そのもの(かぶれる対象)にさわらなければ1週間くらいでおさまるが、ずっとさわっている限りずっとかぶれが続く。たとえば靴下の染料のアレルギーで、くるぶしのあたり・同じ所がずっとその模様でかぶれてしまう、という事例もあったそう。

また、1か所がずっと治らないというより、1か所に限らずかゆいところが増えていったり変わっていったりして結局ずっと治らない、というのはダニなども考えられるそうです。長期間治らない場合は、一度皮膚科の専門医に相談して理由を探るのがおすすめということでした。

【マダニについて】


ダニといえば、この時期はマダニの被害が気になる方も多いのではないでしょうか。マダニの怖い点を改めて伺ったところ「他の病気を媒介すること、命に関わる病気を持っている可能性があること。」とお答えいただきました。また、マダニは2ミリから5ミリくらいで目に見える大きさですが、人の腕などにかみついてそのまま死んでしまっていることもあり、最初「イボかなぁ」と思っていたものがよく見たらマダニだった、ということがよくあるそうです。

【マダニにかまれたら】


マダニにかまれたら、自分でとらずにそのまま病院を受診した方が良いそうです。自分でとった時の方が病気の発症リスクは上がるのではないかとのこと。その理由として、とるときに押しつけてしまうことが考えられるそうです。押しつけた分、中に入ってしまう可能性があります。マダニにかまれていることに気付いたら、そのままの状態で病院を受診しましょう。

【マダニの被害に遭わないために】


この時期にマダニの被害に遭うのは山に行ったときが多いので、まずは、山に行くときなどに肌を露出しないことが一番の対策だそうです。一方で、この時期は熱中症も心配されます。肌を露出しないことを気を付けつつ、熱中症にも気を付けながら対策をしていきましょう。

【最後に豆知識】


時間の都合で放送ではご紹介できませんでしたが、私たちの血を吸う蚊は、オスかメス、どちらか知っていますか?正解は、メスだそうです。動物の血を吸うのはメスだけ。にもかかわらず、私たちの周りをずっとオスが飛んでいることもあるそうです。血を吸わないのにずっと飛んでいるのはなぜかというと、人間の血を吸いに来たメスを狙ってきているそうです。血を吸った後のメスと交尾をするのだとか…なんだかちょっと利用されている気もしますね…

今回は長野市民病院皮膚科部長の村田浩医師に伺ったお話をもとにお届けしました。
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