【2019年2月22日(金)放送 ゆる信ワイド! 信州!安心生活の心得 「訪日客向けのインフルエンザ対策」より】


「訪日客向けのインフルエンザ対策」


今回のテーマは「訪日客向けのインフルエンザ対策」です。


今年、県内はインフルエンザが猛威をふるい、まだまだ注意が必要ですよね。


そうですよね。また、この時期はスキーやスノーボードを楽しもうと多くの外国人が長野県を訪れます。そこで、訪日客にユニークな方法でインフルエンザを予防してもらおうという取り組みが、今年1月から白馬村と小谷村の2軒のホテルで行われています。

なるほど。みなさん必ずしも日本でインフルエンザが流行していることを意識して来ないかもしれないし、自分の国で予防接種を受けてくる人ばかりではないでしょうしね。季節が反対で夏の国からくる人もいるでしょうし。具体的にはどういった取り組みなんでしょうか?


日本ならではのインフルエンザ予防法を体験してもらい、外国人をおもてなししようという取り組みです。

文化としての紹介なんですね。


はい。ホテルで行われているサービスは次の4つ。
▼マスクとカイロの提供
▼お茶でのうがい
▼乾布摩擦体験
▼朝食での乳酸菌飲料の提供です。

乾布摩擦とはユニークな取り組みですね。


乾いた布で肌をこすって刺激する、日本で昔から伝わる健康法の一つですが、血流をよくして代謝や免疫をあげてもらおうという意図があるそうです。

乳酸菌飲料も気になりますが、これは?


乳酸菌を摂取し、健康維持に役立ててもらおうと朝食時に無料で配布されています。ホテルと取引がある大手飲料メーカーが、取り組みに賛同して、無償で提供しているということです。

始まったきっかけは?


インフルエンザに対して対策を取っている外国人は多くはなく、特にオーストラリアなど南半球の人たちは、夏から冬へと季節が逆転するので、体調を崩してしまう方もいたそうです。また、夏だとそもそも予防接種を受けられないケースもあるとのこと。また白馬村のホテルのオーナーである武藤慶太(むとう・けいた)さんによると、「3年前、宿泊していたオーストラリア人の男性がインフルエンザにかかり、結局その男性はずっとホテルの部屋にこもりきりになってしまった。インフルエンザにかかってしまってせっかくの休暇を楽しめないのは気の毒。手軽な方法で、かつ外国人に喜んでもらえそうな対策はないかとのことで、この形に決まった」とのことです。

かかってしまった人はどうしたんでしょうか?


その方は病院で治療を受けたそうです。ただ、海外旅行中の病気というのは不安になりますし保険なども心配ですから、やはりかからないのが一番ですよね。

この取り組みについて、外国人の方の反応はどうですか?


楽しんでいらっしゃるなという印象でした。ドイツとカナダから訪れた方は「乾布摩擦は血の巡りがよくなった」「体が温かくなった」「西洋にもうがいはあるが、緑茶でうがいをするのは健康を保つのによいアイデアだ」と思ったと話していました。

今後この取り組みはどうしていきたいと?


今はまだ2軒のホテルでの取り組みですが、この取り組みを村全体に広げていきたいとおっしゃっていました。雪や自然などの観光資源に頼るだけではなく、地元の人間が積極的におもてなしをすることで、外国人客に人々の温もりを感じてほしいと話していました。

白馬と小谷だけではなく長野県全体でインバウンドに注目しているわけですから、せっかく海外から来た人たちが、より楽しんで帰れるように、こういった取り組みは重要だと思います。



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