防災メモ

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地震の基礎知識

地震のメカニズム

今回は「地震が発生する仕組み」についてです。地震発生の仕組みは、大まかに【海溝型地震】と【直下型地震】の二つに分けられます。
【海溝型地震】
海溝型地震はプレートの境界部で発生するものです。海のプレートが陸のプレートの下に沈み込むことで陸のプレートが巻き込まれ、プレートの境界で地震が発生します。東海から西の太平洋にある「南海トラフ」付近で起きるおそれのある巨大地震も海溝型地震です。国の中央防災会議では、100年から150年の周期で大規模な地震が南海トラフ沿いの海域で繰り返し起きており、次は今世紀の前半にも起きるおそれがあると指摘しています。
【直下型地震】
一方、直下型地震は、陸のプレート内部の岩盤が破壊されて断層がずれる地震のことです。海溝型地震と比べ規模は小さいですが、地下の浅いところで発生するため大きな災害をもたらします。平成7年に起きた阪神淡路大震災は直下型地震です。地震はいつ、どこで起きてもおかしくありません。日ごろから万が一に備えた準備が必要です。

マグニチュードと震度

今回は、地震の「マグニチュード」と「震度」についてです。地震をあらわすときに「マグニチュード」と「震度」という言葉が使われます。マグニチュードは地震の規模、つまりエネルギーの大きさを表しています。
マグニチュードが1違うと生じるエネルギーはおよそ32倍の違いがあります。これに対して震度は、地震の影響があった“場所ごとの揺れの強さ”を表しています。地震の発生した場所からの距離やその土地の地盤などによって揺れの強さ、つまり震度は変わります。
東日本大震災をもたらした地震のマグニチュードは9.0で、震源の近くでは最も強い震度7が記録されています。一方で、遠く離れた沖縄県は揺れが観測されず震度0となっています。震度は0から最も揺れが強い震度7まであります。
このうち震度5と6には強と弱をつけて、「震度5強」、「震度5弱」などと表しています。
▼震度5弱以上になると、補強されているブロック塀が倒れたり、道路や建物に亀裂が入る被害が出始めたりします。
▼震度6弱以上では立っているのが難しくなり、
▼震度7では、家具が飛ぶなどの激しい揺れが起きたり、建物が倒壊したりすることもあります。

余震

今回は「余震」についてです。余震は、最初の大きな地震のあと地震が発生した場所の近くで多く起こる揺れのことです。余震は最初の地震の直後ほど発生する回数が多く、時間が経つにつれて次第に少なくなっていきます。
余震の中で、最も警戒しなければならないのが「最大余震」です。最初の地震に比べて規模は小さくなりますが、揺れは、場所によって最初の地震と同じ程度になることがあります。
東日本大震災では、最初に震度7を観測したおよそ30分後に最大余震とされる震度6強の余震を観測しました。
一般的に最初の地震の規模が大きいほど、余震の回数は多く、収まるまでの時間も長くかかります。大きな地震が起きた後は、壊れかけた建物には近づかないようにするなど余震に警戒しながら行動しましょう。

緊急地震速報

緊急地震速報は気象庁が地震直後の小さな揺れをとらえて大きな揺れの前に震度や震源を予測して情報を発表するものです。

気象庁では震度5弱以上の強い揺れが予測された場合に、震度4以上が予測される地域を広く一般に発表します。

NHKではテレビとラジオのすべての放送波で速報します。

緊急地震速報がだされた後、強い揺れが来るまでわずかな時間しかありません。

家の中では、丈夫な机の下などに隠れて頭を守り、揺れに備えてください。

屋外では、ガラスや建物の壁、看板などが落ちてきたり倒れたりするおそれがあります。

ビルなどの建物から離れてください。

車を運転中の方は、ハザードランプを点灯させて緩やかにスピードをおとして道路脇に止めてください。

急にブレーキをかけると、後ろから追突されるおそれがあります。

緊急地震速報が流れても、落ち着いて行動できるよう、日ごろから家族などで話し合っておきましょう。

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