いわてEYE
2021/12/22

いわてグルージャ盛岡 真のJ2昇格へ
スタジアム整備の課題

サッカーJ2昇格を決めた「いわてグルージャ盛岡」が昇格と同時に直面しているのがJリーグの基準を満たすスタジアムの整備です。
今後のチーム像を占い真のJ2昇格をもかけたグルージャの新たな挑戦が始まっています。

いわてグルージャ盛岡がホームゲームの試合会場としているいわぎんスタジアム。
収容人数はおよそ5000人ですが、先月、J2昇格がかかったホーム最終戦ではおよそ2500人の観客がつめかけスタジアムの観客席はほぼ埋まったような状態になりました。

今月5日、グルージャは悲願のJ2昇格を決めましたが、同時に突きつけられたのが、環境面でも一段上のレベルを求めるJリーグの制度です。J1では1万5000人以上、J2では1万人以上収容できるスタジアムの整備が求められます。
今のいわぎんスタジアムの収容人数はJ2の基準、1万人の半分程度にとどまります。

いわぎんスタジアムを管理する盛岡南公園球技場の齊藤仁 場長に聞くと、

「このスタジアムで1万人収容は正直厳しいと思います」

Jリーグのスタジアムの基準はグルージャにとってはなかなか厳しいものですが、Jリーグにはクラブの健全な運営や充実した観戦施設の整備などを目的に「クラブライセンス制度」があります。
スタジアムの収容人数などの条件を満たさなければリーグ戦には参加できません。

そもそもJ2の基準を満たすスタジアムがないのになぜグルージャはJ2に昇格することができたのでしょうか。
実は、ことし9月にJリーグの基準を満たしたスタジアムを早期に整備することを約束し J2のライセンスが交付されました。
いわば例外的措置で昇格が可能になったのです。

このため、来シーズンからJ2での戦いが続くとすると、参入3シーズン目の2024年までに場所や予算、整備内容を明示した基準を満たすスタジアムの建設計画をJリーグに  提出しなければなりません。
さらに8シーズン目の2029年までにスタジアムを完成させる必要があります。

しかし、こうしたスタジアムの建設計画は現在のところまったくの白紙で、3年後までに建設計画がまとまらないと、J2に所属していたとしても、翌シーズンにはJ3に降格となります。

スタジアム問題をグルージャの運営会社の坂本達朗社長に聞くと、

「いまJ2のライセンスは暫定的にいただいているような 状況で、それにはいろいろ規制がかかっている。J2に昇格するとそのタイマーが作動するのでことし昇格してしまったというか、ことし昇格したのでこれからタイマーが回り始めて8年以内というタイムリミットができたということです」

建設計画の提出まで時間的な猶予があまりないグルージャの最大の難関といえるのがスタジアムの建設費用です。

坂本社長 「やはり県と市と国の補助金とを使って動かないととても私どもだけでは難しいと思います」

盛岡市や県はどのように考えているのか担当者に考えを聞きました。
盛岡市は現在、いわぎんスタジアムを管理しています。

盛岡市スポーツ推進課の白石雄太 課長

「野球場のことを考えれば建設費用は100億円前後は考えられるのではないか。いわぎんスタジアムを改修するにしても結果的に費用は新たにつくった場合とそんなに変わらないのではないか」

盛岡市スポーツ推進課の白石雄太 課長が指摘したのはいわぎんスタジアム近くで盛岡市と県が共同で100億円あまりをかけて建設を進める野球場です。新たなサッカースタジアムの整備には同程度の費用がかかるという認識を示しました。
そのうえで白石課長は

「まずはやはりチームで大きな方針を考えてもらい、市民・県民のみなさんの血税ということになりますので それを使うということはやはりみなさんの理解を得られなければならないかなと いうふうに考えています」

そして岩手県スポーツ振興課の畠山剛 総括課長は。

「グルージャからは具体的なお考えについては正式には伺っていないが今後寄せられれば 関係者とよく相談検討していくことが大切だと考えている」

盛岡市も岩手県もまずはグルージャがスタジアムの構想を示すことが先で財政的支援を考えるのはその後だという共通したスタンスでした。

いっぽう、グルージャの坂本社長は新規での建設を要望したいとしています。
さらに、その条件については

「交通アクセスが良く1万5千人以上収容できるスタジアムで全天候型。この3つは重要なところだと思う。一番の希望は、盛岡駅周辺の土地に新設したい。盛岡駅はハブの駅になっていて東京から2時間程度、秋田、青森、北海道にも行ける」
「引き続きホームタウン活動、社会連携活動で皆様とまずは顔を合わせたり。選手やスタッフ全員で取り組んで県民の方の理解を得ながら活動していきたいと考えている」

J3参入から8シーズン目でJ2への切符をつかんだグルージャの坂本社長にスタジアムを含めたチームの将来像を聞きました。

「最終的にJ1でチャンピオンになることが目標です。グルージャは白いユニフォームだがそのころには白いシャツを着たサポーターが駅周辺にあふれている。試合が終わったら 勝利の美酒を盛岡で飲んで帰ったり市内に宿泊したりしてもらえるのが一番の理想だと思います」
粟田記者

盛岡放送局 記者

粟田 大貴

2021年入局

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