インタビュー
2021/07/13

大谷翔平選手
少年時代に二刀流の“原点”

大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手。

今季、前半戦を終えて打者としては33本のホームランを放ち日本人最多本塁打記録を更新。
投手としても自己最多タイの4勝を挙げています。

さらに、オールスターゲームにも史上初めてピッチャーとバッターで出場しました。

歴史を変え続けている大谷選手の“二刀流”
その原点は、真摯に野球に打ち込んだ少年時代にありました。

大谷選手の出身地、岩手県南部の奥州市。

ここに大谷選手が初めて所属した少年野球チームがあります。

チームの名前は「水沢リトルリーグ」。
田んぼや畑に囲まれた河川敷のグラウンドで、毎週末、小学1年生から6年生の子どもたちが練習に打ち込んでいます。

大谷選手は小学2年生の時に入団し本格的に野球を始めました。
体の線は細かったものの身長は同年代の選手よりも大きく、運動能力もずば抜けていたといいます。

ポジションはピッチャーで、打順は3番。
大谷選手の二刀流の物語はここから始まりました。

監督の佐々木一夫さんは、15年も前に指導した少年時代の大谷選手のプレーをいまも鮮明に覚えているといいます。

水沢リトルリーグ 佐々木一夫監督

「運動能力っていうかは高かったですからね。
ほかの子と比べて2学年分くらい違ってましたね。
子どもの頃の2学年差ってかなり大きいんですが、全然対等にやり合ってましたね」。

佐々木監督は少年時代の大谷選手の長打力を示すあるエピソードを披露してくれました。

リトルリーグのグラウンドはホームベースから外野フェンスまで、およそ60メートルあります。
しかし、大谷選手はさらに20メートルも遠くに飛ばすホームランを連発していたというのです。

水沢リトルリーグ 佐々木一夫監督

「ネットなんか全然意味をなしてなかったですね。
ボールが川まで飛んで何個もなくなりました。
どうしてあれだけ飛ばせるのか昔から不思議には思っていました」。

あまりの長打力に小学生にして相手チームから警戒され、長打になりにくい外角ばかりを攻められたといいますが、それでもホームランを打ち続けたといいます。

さらに大谷選手は投手としても小学5年生にして球速110キロを記録したといいます。
速球を武器に三振の山を築きました。

リトルリーグの試合は6回までで終わるので、1試合を通して取るアウトは18個。
このうち、17個のアウトを三振で取った試合もあったといいます。

水沢リトルリーグ 佐々木一夫監督

「ストレートが来ると分かれば打たれるので、変化球も交ぜないと普通は勝っていけないんですけど、1試合まっすぐで通したこともありました。
110キロとか出るとほかの子ではちょっと打てないですね」。

少年時代から二刀流で活躍していた大谷選手。
佐々木監督は、野球に取り組む姿勢がその成長を支えたと明かします。

水沢リトルリーグ 佐々木一夫監督

「少年野球を教えて30年くらいになりますが、ずば抜けていたのは、技術とかじゃなくて、気持ちの面だと思います。
同年代と比べたらうまいわけですが、それでも天狗にならないで上を目指せた。
一生懸命というか、練習で力を使いきるような感じでした。
誰にも負けたくないっていう思いは変わってないのかなと思いますね」。

投手としてヒットを打たれると次は必ず三振を取る。
打者として凡退すると次はホームランで返してみせる。
全力で練習にのぞむ大谷選手の姿にチームメートたちも自然と引っ張られ、小学6年生のときチームとして初めての全国大会出場を果たしました。

水沢リトルリーグ 佐々木一夫監督

「上を目指してるっていうか、誰にも負けたくないっていうか。
それってセンスですよね。
うまい子はいっぱいいるんですが、そこで止まるっていうか。
もう自分はうまいからこれ以上練習しなくていいよっていうふうになりがちなところで、さらにとにかく上を目指していくって言う。
そこが違ったのかなって思ってます」。

岩手のリトルリーグから世界に羽ばたいた二刀流、大谷翔平選手。
佐々木監督は、かつての野球少年がこの場所で培った野球に取り組む姿勢を、次の世代の子どもたちに伝えていきたいと話しています。

6年生の選手

「ホームランをいっぱい打っているし、ピッチャーでも勝ったりしているのですごいなって尊敬してます」。

6年生の選手

「ツーストライクに追い込まれても、思いっきり振るところがすごいなって思います」。

水沢リトルリーグ 佐々木一夫監督

「YouTubeとかでしか見れないんですけども、毎朝ニュースとかにもなっているようですけど、元気をもらっています。
うちの子供たちっていうか、リトルの子供たちも元気もらっていると思います。
大谷選手らしく、空回りでもいいから、今の持っているものを全力で出し続けて欲しいと思います」。

眞野記者

盛岡放送局 記者

眞野 隼伸

2019年入局。警察・司法担当。

趣味はサッカー。愛知県出身。

名古屋グランパス、中日ドラゴンズファン。