活動報告

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活動内容

3月9日(火)

〜防災教室本番!〜

約半年間、準備をしてきたTENDENKOクラブ。いよいよ防災教室の日です。

宮古市立磯鶏小学校さんで、丸一日、TENDENKOクラブの防災授業として時間をとってくださいました。

高校生メンバー10人は、これまで3つのチームに分かれて防災教室を考えてきました。

Aチーム・・・5年生・6年生対象

Bチーム・・・3年生・4年生対象

Cチーム・・・1年生・2年生対象

当日の流れとともに、どんな内容になったかご紹介します。

〜低学年は人形劇〜

1時間目は1年生のみなさんに体育館に集まってもらいました。担当はCチーム(みづきさん、まあやさん、あこさん、しいなさん)。

低学年の子どもたちにどうやったら防災の知恵が伝わるか検討を重ねた結果、人形劇で伝えることにしました。

まずはじめに、これまでヒアリングを行い、大切だと思うこと4点を絞ってお話しました。

@協力する

A小学生にもできることがある

B避難訓練が大切

C自分の命を守る

そのあと、これらのことが楽しみながら自然に学べるよう、人形劇にまとめました。

人形劇の内容の中でクイズを出題します。子どもたちは率先して声を上げて答えてくれました!

〜中学年はカードクイズ〜

2時間目は3年生です。担当はBチーム(さららさん、みゆきさん)。

授業の内容を考え始めたとき、さららさんとみゆきさんは、当時の津波の映像を見てもらった方が良いと提案しました。それは、10月に自分たちがヒアリング活動で参加した「学ぶ防災ツアー」の際、今まで津波の映像をちゃんと見たことがなく、映像を見たことで、強く印象に残り、より「次の世代に教訓を伝えなければ」と感じたからだそうです。磯鶏小学校の先生に相談した上で、やはり津波とはどんなものか、分かってもらう事は大事だということで、今回少しだけ映像を見てもらうことにしました。

本編は、「防災相談窓口」という地図を使ったクイズゲーム。

架空の地図には、登場人物がいる場所に名前が書いてあり、困っているようです。

クイズカードは初級編・実践編・上級編それぞれ4枚ずつ、全部で12問用意されています。

好きなカード(今回は時間内におさめるためにみんなで3問やりました)を引いて、その登場人物がいる場所を地図で確認しながら、問題に答えます。

班ごと考えてもらいますが、中々難しい問題もあり、悩むシーンも。

ホワイトボードに書いて答え合わせをしながら進めました。得点を競って、一番点数が高かったチームが防災マスター!

〜高学年は「”なまずの学校”」〜

3時間目は5年生です。担当はAチーム(あゆむさん、しゅうやさん、しょうごさん、たくまさん)。

Aチームは、まずはじめに当時避難所となっていた磯鶏小学校体育館の写真を見てもらいました。そのあと、ヒアリングでの話をまとめ伝えます。磯鶏小の卒業生でもある佐々木真琴さんから聞いたお話。いざという時、机の下に入ることもままならないほど焦るので、まずは落ち着いて行動すること、また非常食は炭水化物だけでなくレトルト食品など野菜等が摂取できるものもあると良いなど、高学年ということもあり具体的なお話をしました。

本編は、プラス・アーツの教材「なまずの学校」を使って授業。この教材は、阪神淡路大震災の経験から生まれたものです。状況を説明したイラストが登場し(例…腕を骨折した人がいます。固定するために使えそうなものは?)、アイテムを選択肢から一つ選ぶというもの。

ただし、@すぐ手に入るもの、A使いやすいものが点数が高い、というゲームです。

こちらもチーム対抗戦で、点数を競います。

選択肢はいずれもあったら使いたいものばかりですが、すぐに手に入れるかどうか・・・がポイントです。みんな悩んでいますね。

最後の問題は、東日本大震災の体験を踏まえた内容。「体が濡れた人が避難所に。何で暖める?」この問題は体育館の中にあるものを実際に探し回ってアイテムを答えるというもの。工夫点として、体を動かす問題も入れました。

後日磯鶏小学校のみなさんから感想が届きました。

「津波を体験したことはないけど、きたらそっせんひなんしゃになりたい」「友達や住民の人たちの命を守りたい」など、高校生の想いが伝わり、防災の知識もおうちに持ち帰ってくれたようです。

感想

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みづき

3月9日(火)

震災から10年が経ち記憶がなくなってきていたのですが、田老に行ったり、多くの方にインタビューをし、小学生に伝えるための教材づくりを通して自分自身学び、様々なことを感じることができました。
本番でも小学生のみんなが楽しそうに授業を受けてくれて、すごく嬉しかったです。大事なことも伝えられたのかなと思います。半年間このプロジェクトに参加しましたが、あっという間でした。自分たちで考えて、授業を実際にするという経験はなかなかないことだし、成功したのも多くの人に協力していただき支えられたからだと思いました、参加して本当に良かったと思います。ありがとうございました。

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みゆき

3月9日(火)

今日の授業では昨日のリハーサルでのミスや改善点を考えて児童とのコミュニケーションを大切にしてやろうと思い臨んだ。私たちの授業はやる側と受ける側のコミュニケーションや、やりとりが大切になると思っていたので、ただクイズをするだけでなく「伝える」「覚える」まで踏み込んだ授業になればいいと思った。
1年生の授業がとても明るく、良い雰囲気で終わったので、この流れをうまくひきついでやろうと思った。3年生の授業では私たちのチームは2人だから他のチームにも協力してもらって児童たちにクイズをしてもらうことができた。少し暗めにしゃべってしまっていたからもう少しトーンを上げて話せばよかった。自分たちでもヒントを出しながらもう少し誘導できたのではないかと感じる。でも子どもたちも相談してみんなで協力しながら考えてたのでとても良かったと感じる。
4年生の授業では3年生の授業のときに感じたトーンの低さや誘導のところを意識しながら自分なりにやってみた。考える時間のときにヒントを出したり、名前をきくときも1回目よりトーンを上げることを意識した。どちらの授業も時間配分も良かったと思うし、点数もうまく分けられてできたと思うのでとても良かった。

TENDENKOクラブでたくさんの人と出会い、約半年間活動してきた。はじめは自分の中でしっくりこないこともあって不安だったけどいろんな人にヒアリングしたり、NHKのみなさんの動きを見て自分の中でやらなきゃいけないこと、すべきことが明確になったような気がする。中々できない経験をさせてもらったことに本当に感謝したい。震災から10年。経験者として私がすべき事は「忘れない」だけでなく「伝える」ことなんだとこの活動で感じた。TENDENKOクラブとしてのこの半年は本当に充実していてとても楽しかった。私の人生に大きく関わる時間を頂いたことに本当に感謝したい。震災に向き合いきれなかった過去を捨て、教師の夢にも大きく影響したこの大切な時と新しい自分を忘れずにこれからも自分らしく生きていきたい。

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