ページの本文へ

岩手取材ノート

  1. NHK盛岡
  2. 岩手取材ノート
  3. 大谷翔平 世界一の“夢”実現へ ドジャース入団会見

大谷翔平 世界一の“夢”実現へ ドジャース入団会見

  • 2023年12月15日

“勝つことが いちばん大事なこと”

大リーグ、ドジャースと10年契約を結んだ岩手県奥州市出身の大谷翔平選手。
現地時間14日午後3時。新天地への入団会見で語ったのは悲願のワールドシリーズ優勝に向けた強い決意でした。
本拠地のドジャースタジアムで行われた入団会見。
スタジアムのセンター後方にある広場に設置された会見場にはテレビカメラが50台以上、400人を超える報道陣や球団関係者が集まりました。
紺色のスーツにブルーのネクタイ姿の大谷選手。
「ドジャーブルー」と呼ばれる鮮やかな青色で背番号「17」が入った真新しいユニフォームに袖を通し記者会見に臨みました。

【会見 全文】

約30分間の記者会見、大谷選手の発言の全文です。
【冒頭スピーチ】

皆さん、本日はお集まりいただきありがとうございます。まず最初にこのような機会をいただき、今回選手としての自分を信じてくださったドジャースのチームの皆さん、特にウォルターオーナー、フリードマン編成本部長、カステン球団代表、ゴームスゼネラルマネージャー、ロバーツ監督、この5人には本当に感謝しています。ありがとうございます。
そして私にメジャーリーガーとしての最初のチャンスを与えてくださったエンジェルスの皆さん。本当に今振り返ってもすばらしく大切で忘れられない、そんな6年間を、そんな思い出をありがとうございました。
また今回のFAに際しまして、本当に多くの方とお話をさせていただきました。他の球団も含めた球団関係者のすべての皆さんに心より感謝申し上げます。
明確な勝利を目指すビジョンと豊富な球団の歴史を持つ、このドジャースの一員になれることを心よりうれしく思うと同時に、今すごく興奮しています。
最後に、日々お世話になっているエージェントのネズ・バレロ(代理人)はじめ、CAA(代理人事務所)の皆さん、そしていつも遠く日本から温かい声援を送ってくださるファンの皆さん、本当にありがとうございます。きょうは質疑応答を交えながら、そうした方々に少しでも日々の感謝の気持ちを伝えられたらなと思っています。よろしくお願いします。

【質疑応答】

Q.ドジャース入りをいつ決めたのか。また何が要因だったのか。

A.ドジャースにお願いしますという、契約をしますという決断を伝える前の日の夜というか、発表したのが次の日のお昼なのでその前の晩ですね。決断理由に関しましては、これが1つというわけではなくて、本当に交渉させて頂いたすべての球団の皆さんと話をさせていただいて、本当にどの球団もすばらしかったですし、ただ、何球団誘いをいただいても答えられる、イエスと答えられる球団は1つしかないので、そこに対して、自分が最終的にここでプレーしたいなという気持ちに素直に従った結果かなという感じはします。

Q.(記者会見に詰めかけた)報道陣の数を見て思ったことと、これだけいるということは、それだけプレッシャーがあると思うが。

A.うれしく思うと同時に、報道陣しかきょうはいないと聞いていたので、予想より多くてちょっと今はびっくりしています。

Q.2回目のひじの手術、トミージョンと公表していないがその理由と、あえて言わないことで交渉的に有利に進めたりとか、そういう思惑はあったのか。

A.最初の段階でどういう手術になるのかっていうのを、ドクターも含めて、どういう風になるのかっていうのを決めなきゃいけなかったので、発表の段階でそれがまず決まっていなかったのが1番かなと思います。

Q.2回目のトミージョン手術をしたのは事実なのか。

A.そうですね。ただ術式が違かったりというか、前回とはまた違うので、そこをどういう風に表現するかっていうのは僕はもちろん専門外なところではあるので、そこはドクターの方が詳しいかなと思います。

Q.契約の形態は後払いのパーセンテージが多い契約だが、これは大谷選手のアイデアだったのか?。ほかのチームも同じような条件でいたのか。

A.そうですね。もともと後払いっていうのは、どの選手も大型契約になると付くものではあるので、そのパーセンテージに関しては、あとは選手に一任するというところではありますし、そこを含めて自分が今、受け取れる金額を我慢してペイロール(=支払い方法)に柔軟性を持たせられるのであれば、僕は全然、後払いでいいです、というのが始まりですかね。他球団の契約に関しては今もほかの選手の交渉もしている最中だと思うので、僕の口から具体的な球団名だったりとか、交渉の内容に関してはあんまり言うことができないというのが、この場で言うことができないっていうのはあるかなと思います。

Q.ほかのチームと言っていたが、ドジャースと契約するのはワールドシリーズで勝利するのが入団を決めた理由の1つか。

A.僕自身の優先順位はもちろん契約形態からわかるように、一番上のところではあるので。野球選手として、あとどれぐらいできるかっていうのは、正直誰も分からないですし。勝つことっていうのが僕にとって今一番大事なことかなと思います。

Q.当時、何チームが候補で、決断の決め手は。

A.何球団というのを僕の口からここで言っていいのか、ちょっと分からないので、そこは差し控えさせていただくというのと、まあ先ほども言ったとおり、ドジャースがこれを持っているからというよりかは、そうですね。何て言うんですかね。心に残っている言葉として、オーナーの方、ウォルターさんも含めて『この10年間ドジャースが経験してきたこの10年間を彼らは全く成功だとは思ってない』っていうことはおっしゃられていたので、それだけ勝ちたいという意思がみんな強いんだなというのは心に残ったかなと思います。

Q.勝つために一番大切なことはどんなことだと考えているか。

A.一番大事なのはやっぱり全員が勝ちに、同じ方向を向いていることが大事だと思うので、オーナーグループもそうだし、フロントの皆さんもそうですし、もちろんチームメート、ファンの皆さんもそうですし、みんながそこに向かっていることが一番大事かなと思います。

Q.ドジャースで世界一の選手になるためにどういう選手像をイメージしているか。

A.まず優勝することを目指しながら、そのところで欠かせなかったと言われる存在に、まずはやっぱりなりたいですし。そういう期待を込めた契約だと思うので、そこの期待に応えられるように今後も全力で頑張っていきたいなと思っています。

Q.MVPのプレゼンテーション以来、犬の名前を知りたがっている。世界の皆さんに教えてもらえるか。

A.「デコピン」というんですけど、こっちの人は発音的に難しいというか、もとの名前が「ディコイ」というので、こっちの人には呼びやすい「ディコイ」と紹介しています。

Q.来年は打者に専念するということで、開幕に間に合うのかということと、打者に専念するということで、ことしよりも素晴らしい成績を残してほしい期待が集まると思うが、そこへの思いと「デコピン」の由来を教えてほしい。

A.バッティングのほうは、今はもう素振りを始めているので、おおむね予定どおりにきている、若干早いぐらいの感じで来ているので、十分に開幕に間に合うんじゃないかなと思うので、スプリングトレーニングでしっかりゲームに入れる準備ができていれば、開幕に十分間に合うんじゃないかなという感じはしますね。
(犬の名前の)由来に関しては、さっきも言いましたが、もともと「ディコイ」という名前があったので、それに近い感じで選びました。

Q.メジャーに挑戦したこの6年間、けがもして、手術もして2回MVPも取った。あのときエンジェルスに入団した時の気持ちと、今、新たなドジャースに入って臨む気持ちの違いがあれば。

A.全体的な気持ちは変わっていないですね。常に挑戦したいなと思っていますし、ここに『ドジャースでお世話になる』と決めたあとも、そこに対してのチャレンジだと思っているので。ただ来るということは去るチームもありますし、日本でいえば(日本ハム)ファイターズでしたし、今回エンジェルスを去りましたけど、そこの寂しさというのもやはり心の中にあるのは事実かなと思います。

Q.フリードマン編成本部長やウォルターオーナーが退団したら、オプトアウト(=契約の見直し・破棄)できる条件が契約に入っていると思うが、個人的にどれくらい大事だったのか。

A.先ほど言ったとおり、みんなが同じ方向を向いているというのが大事だと思っているので、ドジャースに入団すると同時に、メインのお二方と契約するという形ですし、そこがもし崩れるのであれば、この契約自体も崩れることになる、そういう契約かなと思います。

Q.ドジャースのファンについてどのようなことを知っているか。

A.そうですね。僕は今回入団してから知ることが多いんだろうなと思いますし、今のところはメジャーリーグでプレーして、各球場も行っていますけど、こういうファンの方、各チームのファンの方がこういう気質なんだなっていうのは感じますし、やっぱり野球に対して熱狂的だなというか。エンジェルスタジアムに関してもそうですけど、毎回青いユニフォームを着た方々がいっぱい球場にいらっしゃるので、そういうのを見るとやっぱり熱があるなという、ファンの方に熱があるなっていうのを感じています。

「ワールドチャンピオンへの扉が開かれた」

大谷選手の出身地、岩手県奥州市で美容室を営み応援を続けている菅野広宣さんは、大谷選手がプロ野球・日本ハムに入団したころからグッズを集め始め、店内だけでも約200点が展示されています。

午前8時すぎ、大谷選手の入団会見が始まるとドジャースを選んだ理由などに耳を傾けていました。

菅野さん
「きょうの会見でワールドチャンピオンへの扉が開いたような気がします。ドジャースと大谷選手の思いは一致していると思うので、世界一実現に向けて引き続き応援していきたい」

菅野さんの美容室には、地元の人にとどまらず全国各地、さらに世界から大谷選手のゆかりの地をめぐるいわゆる「聖地巡礼」の場所の1つとして多くの人が訪れています。
店内にはこれまで所属していたエンジェルスカラーの赤色のグッズが多くなっていますが、今後はドジャーブルーのグッズを増やしていきたいという考えで、ドジャース入団が発表されてからすぐに背番号「17」が入った大谷選手のユニホームを購入したということです。

「ドジャースのユニフォームを壁の真ん中に置くために、グッズのレイアウトも変えようと思います。ユニフォームがアメリカから到着するのは来年1月ごろになるとみられ心待ちにしています」

大谷選手 これまでの歩み

【プロフィール】
1994年7月5日 岩手県水沢市(現在の奥州市)生まれ。
身長1m93センチ、体重約95キロ 右投げ左打ち。

2001年
4月  奥州市立姉体小学校 入学
    小学校では「水沢リトルリーグ」所属


2007年
4月  奥州市立水沢南中学校 入学
    中学生時代は「一関リトルシニア」所属


2010年
4月  花巻東高校 入学


2011年
8月  夏の甲子園出場


2012年
3月  センバツ高校野球出場

7月  夏の岩手大会準決勝で投手として、球速160キロをマーク。
    (高校通算のホームラン数は56本)
10月 プロ野球ドラフト会議直前に大リーグ挑戦の意向を表明

    ドラフト会議で日本ハムが1位指名
12月 日本ハム入り表明 

「アメリカで長くプレーするため、最初からアメリカに行った方がいいと思っていたが、日本ハムとの交渉で自分の知らない話を聞くうちにだんだん考えが変わってきた」

    入団会見

「投手としても打者としても、しっかりと日本一を目指して、チームに貢献できるよう一投一打にしっかり一生懸命に取り組む」


2013年【日本ハム】
6月  プロ初勝利
7月  プロ初ホームラン
    「二刀流」でオールスターゲーム出場 


2014年【日本ハム】   
7月  「二刀流」でオールスターゲーム出場 
     投手として当時自己最速162キロマーク 
9月   プロ野球史上初の「2桁勝利2桁ホームラン」達成


2015年【日本ハム】
7月  「二刀流」でオールスターゲーム出場
10月 「最多勝」「最優秀防御率」「勝率第1位」のタイトル獲得


2016年【日本ハム】
9月  2年連続の「2桁勝利2桁ホームラン」達成
10月 プロ野球最速の165キロマーク。
    史上初「投手」「指名打者」の2部門でプロ野球ベストナイン選出


2017年【日本ハム】
11月 ポスティングシステムを利用しての大リーグ挑戦表明。
12月 エンジェルス入団合意・会見

「たくさんの人たちに支えられてきょう、メジャーリーガーのスタートラインに立つことができて感謝している。エンジェルスの一員としてファンと一緒に優勝を目指したい」


2018年【エンジェルス】
4月  大リーグ初勝利
10月 右ひじのじん帯修復手術
11月 アメリカンリーグ新人王選出


2019年【エンジェルス】
5月 3番指名打者で復帰
6月 大リーグ日本選手初のサイクルヒット
9月 左ひざを手術


2020年【エンジェルス】
7月 新型コロナウイルスの影響で約4か月遅れでシーズン開幕
   2シーズンぶり先発登板で「二刀流」復帰


2021年【エンジェルス】
4月 日米通算ホームラン100号到達
   3年ぶりに勝利投手に
7月 大リーグで初の月間MVPに選出(6月の打率.309、ホームラン13本)
   投手として日米通算50勝達成
   32号ホームランで大リーグ日本選手シーズン最多ホームラン記録更新
   オールスターゲームに史上初めて「二刀流」で出場

8月 大リーグ日本選手初の2か月連続月間MVP選出(7月の打率.282、ホームラン9本)
10月 選手間投票による「年間最優秀選手」に日本選手として初選出
11月 「シルバースラッガー賞」をアメリカンリーグの指名打者部門で受賞
    大リーグMVP(アメリカンリーグ)を満票で受賞
12月 2021年「新語・流行語大賞」の年間大賞に「リアル二刀流/ショータイム」が選ばれる


2022年【エンジェルス】
5月 日本ハム時代含めて自身初の満塁ホームラン
   大リーグ通算100号ホームラン
   日米通算150号ホームラン
7月 自身2回目のオールスターゲーム出場
8月 大リーグ104年ぶりの「2桁勝利、2桁ホームラン」達成
10月 ・エンジェルスが2023年シーズンの契約結んだと発表 
     年俸は大リーグ日本選手最高の3000万ドル 
    ・シーズンの規定投球回「162」に到達。2リーグ制が始まった1901年以降で
     初めて同じシーズンで規定打席と規定投球回に達した選手に
11月 シーズン最も活躍した指名打者に贈られる「エドガー・マルティネス賞」を2年連続で受賞
12月 シーズンの「オールMLBチーム」に先発投手と指名打者の2部門で2年連続選出


2023年【エンジェルス → ドジャース】
3月 WBCで日本の優勝に貢献 大会MVPに

6月 大リーグ6年目で通算150号ホームラン 日本選手最速
7月 日本選手最多の3回目の月間MVP(6月)選出
   オールスターゲーム3年連続出場
   大リーグで初めての完封勝利
   自身初の3打席連続ホームラン

8月 2か月連続の学研MVP(7月)
   大リーグ史上初2年連続「2桁勝利2桁ホームラン」達成
   「右ひじじん帯」損傷
9月 「右脇腹」痛め欠場
   「右ひじじん帯」修復手術受ける
10月 大リーグ日本選手初の「ホームラン王」に
11月「シルバースラッガー賞」受賞
    大リーグ史上初の2回目の満票で「MVP」に
    「エドガー・マルティネス賞」3年連続で受賞
12月「ドジャース」との契約を発表
    契約は10年総額7億ドル(日本円約1015億円)
     (※総額でプロスポーツ史上最高額での契約に。アメリカメディアによる)
    ドジャース入団会見 

「勝つことが今の僕にとっていちばん大事なことだと思うし、優勝に欠かせなかったと言われる存在になれるよう全力で頑張りたい」

ページトップに戻る