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#みやざき防災まち歩き

地図(ハザードマップ)を手にして
"命を守る"備えを歩きながら考えましょう!

みやざき防災まち歩き

地図(ハザードマップ)を手にして
"命を守る"備えを歩きながら考えましょう!

県内各地の防災士の方と、まちを実際に歩きながら、地域の災害リスクを知り、避難ルートを検証し、命を守るために必要な備えについて考えます。

みやざき防災ポータル

いざという時に、自分と大切な人の命を守るために。
防災・減災に役立つ様々な情報を「宮崎の皆さんに向けて」お届けします。

地震・津波に備える

第15回 宮崎市・宮崎駅周辺 ~帰宅困難者になったら~
2023年1月放送

近年再開発が進む宮崎駅周辺。商業施設に多くの人が集まり、学校や専門学校が密集しています。もし大地震に見舞われ、電車やバスが止まってしまったら・・・。宮崎市は市内で最大1万3000人が帰宅困難になると想定しています。駅前には多くの人があふれるでしょう。

家族や友人に迎えに来てもらおうにも、携帯電話の通信状況も悪化し、連絡が取りにくくなるかもしれません。そもそも災害時は緊急車両の通行を優先させるため、自家用車での移動を控えるよう呼びかけられています。そのとき、私たちは、どう行動すればいのでしょうか?

公共交通機関が動かないと分かった場合、まずは「指定避難所」に避難することです。食料や毛布などが備蓄されているほか、非常時に備えた様々な対策がとられています。たとえば宮崎市総合体育館には「マンホールトイレ」の設備があります。下水道につながったマンホールの上に仮設するトイレで、電気・水道が止まっても使えるものです。

ただ、多くの人が集まる宮崎駅周辺では避難所の収容人員を超えてしまう事態が懸念されます。市ではホテルや商業施設など民間との協定を結び、帰宅困難者の受け入れを要請しています。今回は、その1つJR宮崎駅のコンコースを訪ねました。寒さや床の硬さを和らげるのに効果的な「新聞紙」の活用法もご紹介します。

宮崎市・宮崎駅周辺
  • 第12回 串間市崎田地区・福島地区 『ベストな避難場所を選ぶために』
    2022年3月放送

    南海トラフ巨大地震が起きると、県内最大の高さ17mの津波が最短15分で到達すると想定されている串間市。沿岸部の崎田地区には新たに「津波避難タワー」が建設されましたが、海の近くに立つタワーに避難することに抵抗感を持つ住民もいます。高い所へ早く避難するにはどの場所を選ぶべきか、普段から考えておくことが大切です。また、中心部の福島地区は、ハザードマップでは浸水の想定はされていませんが、入り江を埋め立てて開発された土地なので、地震が起きると液状化で被害が出る可能性があります。そこで、一時的に逃げ込める場所、その名も「おたすけビル」を増やしていこうという取り組みが始まっています。

    地域で津波避難場所が複数ある場合は、それぞれの避難場所までのルートを実際に歩いてみることが重要です。どのくらいの時間がかかるか、夜間の場合に障害となりそうなものはないか、などを確認しておき、それぞれの場所のメリットとデメリットを踏まえた上で、いざという時に高い所へ早く避難するにはどの場所がベストなのかを事前に考えておきましょう。

  • 第11回 日向市細島地域・亀崎東地区 ~改善は"実態"を知ることから~
    2022年1月放送

    南海トラフ地震が起きると、"最短17分"で津波が到達するとされる日向市。
    市が「避難場所」に設定している沿岸・細島地域の高台を訪ねると、土地が見事に均され、倉庫には近隣住民が持ち寄った備蓄品が。対策は進んでいるように思えます。
    ところがこれは、建設業を本業とする防災士が自力で整えたもの。避難すべきとされている場所が実際には深い雑木林になっているのを見て、危機感から動いたそう。
    市内には、避難場所への経路が誰にも管理されず、草木で覆われている地域もあるのが"実態"です。

    避難場所や経路の中には、誰にも管理されず放置されているところがあるかも知れません。普段人の出入りがなければ、いまどんな状態で誰が管理すべきか、議論するどころか、問題にすら気づけません。日向市の防災士の間ではいま、地区ごとに"実態"を見て回る動きが広がり始めています。まずはハザードマップを手に実際に歩いてみて、自分たちに改善できることはないか考えてみるのも大切です。

  • 第10回 高鍋町鴫野・菖蒲池地区 ~"癖づくり"と"情報更新"
    2021年12月放送

    南海トラフ地震や日向灘地震が起きると、"最短17分"で津波が到達するとされる高鍋町。
    町の地形が“お椀”のようになっており、沿岸に限らず中心部でも注意が必要。
    南北を流れる川が津波で逆流すれば、孤立してしまう恐れもあります。

    発災時に冷静に避難するには、最寄りの避難所や経路を確認しておくだけでなく、地域ぐるみで、平時から"癖になるまで"訓練しておくことが大切です。
    また、町の様相は刻々と変わります。
    避難場所や住民がいまどんな状態にあるか、地域の情報を"こまめに更新"して共有し、有事にとるべき行動を"リアルにイメージトレーニング"しておくことも大切です。

  • 第4回 延岡市北浦町阿蘇地区~夜間の避難~
    2021年3月放送

    リアス式海岸の入り江に位置する県北の小さな港町。100世帯300人が暮らしています。 最大級の地震・津波がくると、平地の住宅地が全て被害を受ける可能性が。時間を選ばない津波の被害に備えて地域ぐるみで取り組んでいる、ユニークな避難訓練に注目しました。

    夜間に地震が発生し、停電によって街灯が消えた中で避難する場合は、ヘッドライトの着用を。両手を自由にしておくことで、より安全に行動できます。
    また、歩きなれた道でも、真っ暗な道を一人で歩くのは危険。グループで行動すると、灯りで照らせる範囲が広がって道を確認しやすくなります。

  • 第3回 日向市財光寺地区~災害弱者との避難
    2021年2月放送

    県内有数のサーフスポット・お倉ヶ浜のあるエリア。津波で特に大きな被害が想定されているエリアで、最近では避難タワーや避難山などの整備が進んでいます。
    今回は、介護の必要な高齢者など"災害弱者"との避難について考えました。

    車椅子の方と避難する場合、舗装された道路であっても通りにくい箇所が点在しています。また、高台へ上がる時には、複数の介助者も必要になります。地域の"共助"の力が重要です。

  • 第2回 日南市南郷町栄松地区~近場の山への避難
    2021年1月放送

    リアス式海岸の入り江に位置する港町。県南や県北の沿岸でみられる地形です。
    海辺のそばに山が迫り、一見すると高いところにすぐ避難できそうですが、避難ルートには注意すべきポイントがいくつもありました。

    山が近くにあっても、上まで安全に避難できるルートは限られているので、油断は禁物。
    また、山の避難道には落ち葉が堆積して滑りやすくなっていたり、大雨で土砂が崩れていたりする可能性もあるので、年に1~2回は歩いてチェックしておきましょう。

  • 第1回 宮崎市木花地区~住宅街からの避難
    2020年12月放送

    サーフスポットの木崎浜や宮崎県総合運動公園のあるエリア。江戸時代に「外所(とんところ)地震」で大きな被害を受けました。
    平地の住宅街から高台へと避難する際の注意点について見ていきます。

    住宅街では、ブロック塀や電柱など、倒壊する危険のあるものが潜んでいます。
    平時に避難ルートをチェックし、どんな点に注意すべきか、確認しておきましょう。

風水害に備える

  • 第14回 えびの市・真幸地区 ~とにかく"早め"の避難を~
    2022年7月放送

    山々に囲まれ、中心部には川内川が流れるえびの市・真幸地区。
    地元の防災士がまず案内してくれたのが、山あいの真幸駅。ハザードマップでは土石流の警戒区域になっていて、50年前の7月には、大雨が原因で大規模な"山津波"=土石流が発生し4人が犠牲に。山間部特有の「土砂災害」の危険性に注意を促します。
    一方、川沿いにある市街地には、"米どころならでは"のリスクが。田んぼに水を引くために張り巡らされた水路。この水路と川内川の合流地点に設置されている水門が、川の水位が上がると逆流防止で閉じられるため、行き場を失った水があふれる「内水氾濫」が起こりやすくなっています。

    とにかく"早め"に避難すること。
    土砂災害の場合、「山から小石が落ちてくる」「亀裂が入る」「水が湧き出る」といった現象が前ぶれとして表れますが、防災士は、こうした「前兆現象を待っていては手遅れ」で、山間部では、大雨が降ったら"前兆現象より前に"避難すべきと指摘します。
    氾濫のリスクがある場所でも、排水施設の能力を過信せず、"氾濫が起こる前提で"少しでも高い場所に早めに避難すること。また日頃から有事に備え、家族や地域の人と一緒に、避難場所やルートを想定しておくことが大切です。

    えびの市・真幸地区
  • 第13回 延岡市 中心部~大雨に備える~
    2022年6月放送

    五ヶ瀬川や祝子川など複数の川の河口に位置し、これまでに何度も浸水被害に見舞われてきた延岡市中心部。
    市のハザードマップでは、その大半で「2階の床より高い」浸水が想定されています。
    大雨の際は、排水溝などから水があふれる「内水氾濫」にも注意が必要。
    中でも山に囲まれている富美山地区では、こどもたちの通学路や指定避難場所への経路が冠水する事態が頻発しています。
    その大きな要因となっているのが、地元の人たちが「ごそ」と呼んでいる「木の枝や葉などの漂流物」。
    次々から次に流されてきて、排水溝のフタをふさいでしまうのです。
    地区では、せめて「いまどんなリスクがあるか」を共有して助け合おうと、住民の半数が参加して情報を集めて回る、まさに「まち歩き」を実践!
    水の流れが特に早い場所、側溝のフタが持ち上がって危ない場所など、発見したリスクを書き込んだ独自の防災マップを作り、定期的に更新して訓練でも活用しています。

    大切なのは、地域で助けあう意識を持つこと。そのために、自分の暮らす町にどんな危険があるか、情報を地域全体で共有すること。
    富美山地区の人たちは、「定期的に歩いて回っていても、その都度新しいリスクが見つかる」と話します。
    実際に”共助”に役立てるには、情報を常に更新し続ける必要がありそうです。

  • 第9回 延岡市 市街地~竜巻に注意~
    2021年9月放送

    過去に何度も竜巻の被害を受けてきた延岡の市街地。直近では2019年9月、巨大な竜巻が市街地を8キロにわたって北上し、18人が負傷、525棟の建物に被害が出ました。台風シーズンに多く、突発的に発生する竜巻は、予測が難しいからこそ備えが大事です。

    竜巻の危険が迫った場合、状況に応じて素早い避難行動が求められます。【屋外の場合】は、飛散物の直撃を避けるため、側溝など低い場所で伏せて頭と首を守りましょう。【車を運転中の場合】は、安全な場所に停車し座席等の下に隠れましょう。【屋内の場合】は、窓ガラスを養生テープ等で補強しカーテンを閉め、窓のない場所に待機しましょう。日頃からガラス飛散防止フィルムを貼っておくのも効果的です。

  • 第8回 串間市福島地区~水田地帯の注意点~
    2021年8月放送

    串間市中心部の福島地区。福島川沿いに水田が広がり、早場米の産地として知られています。大雨の時には一帯に張り巡らされた農業用水路が内水氾濫をおこすリスクがあり、かつては住宅地が浸水被害を受けたことも。

    2018年の西日本豪雨では各地でため池が決壊し、甚大な被害が生じました。このような状況を踏まえ、宮崎県は「防災重点ため池マップ」を作成し、16の市と町がハザードマップを公表しています。(2021年8月段階)普段は気づきにくい場所にあるため、自分の地域に該当するため池はないか、確認しましょう。

  • 第7回 日之影町~土砂災害に注意~
    2021年6月放送

    町の9割を山林が占める日之影町。山の間を縫うように五ヶ瀬川や日之影川が流れ、過去に何度も水害の被害を受けてきました。平地が少なく山の斜面を切り開いた土地に集落が点在しているため、土砂災害の危険とも隣り合わせの地域です。

    中山間地では土砂災害が起こると道路がふさがれる危険があります。最寄りの避難所まで複数の避難経路を事前に確認しておくこと、そして、何より早めの避難行動が重要です。また、土砂災害が起こる前触れの現象(山鳴りがする、異様な土の臭いがする、など)についても知っておきましょう。

  • 第6回 都城市 西都城駅周辺~内水氾濫に注意~
    2021年5月放送

    県内で最も大きな河川・大淀川の上流部に位置する都城市。市の中心部は過去に何度も浸水の被害を受けてきました。いくつもの支流が大淀川へと注ぎ、川が増水しやすいため、大淀川の流域は広い範囲で浸水が想定されています。中心市街地の最寄り駅・西都城駅から周辺の住宅地を歩き、地域の水害リスクを探りました。

    大雨の時には「内水氾濫」にも注意が必要です。都城市では大淀川が増水した際、つながっている水路への逆流を防ぐため水門が閉じられますが、そのことによって水路があふれて周辺に浸水する被害が度々出ています。一見水路があると分かりづらい場所もあり、普段から近所の地形を知っておくことが重要です。

  • 第5回 宮崎市小松台地区~冠水時の避難~
    2021年4月放送

    大淀川沿いにあり、低地から丘を切り開いた高台まで住宅地が広がっています。平成17年の台風14号によって、低い土地では2メートルを超える浸水の被害を受けました。
    こうした住宅地は微妙な高低差によって冠水しやすい場所があるため、大雨の時の避難では注意が必要です。

    冠水した道路は濁った泥水で地面が見えづらくなります。避難の際はたたんだ長傘で足元を確認し、段差はないか、側溝やマンホールのふたが外れていないか、注意しながら歩きましょう。
    水害は事前に予測できるケースが多いので、安全な状況のうちに避難行動を起こすことが大切です。