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緊急避妊薬 宮崎の薬局でも試験販売始まる 期待と懸念

  • 2023年12月05日

意図しない妊娠を防ぐ「緊急避妊薬」について、医師の処方がなくても薬局の店頭で適正に販売できるか調査研究するための試験販売が11月28日から全国の薬局で始まりました。
宮崎県でも3つの薬局が対応にあたります。

「緊急避妊薬」は、避妊の失敗や、性暴力などによる意図しない妊娠を防ぐための薬で、性行為から72時間以内に服用すれば妊娠を一定程度防ぐことができます。

現在は医師の処方が必要ですが、厚生労働省の検討会は医師の処方がなくても適正に販売できるか、一部の薬局で試験的に販売する調査研究を行うことを決め、日本薬剤師会が11月28日から全国145の薬局で販売を始めました。

宮崎県内では

県内では、宮崎市内の3つの薬局が対応にあたっています。

これらの薬局の情報については、専用サイトのほか日本薬剤師会のホームページからもアクセスできます。

販売・購入には

販売する薬局は、以下の条件を満たした店舗が選定されています。

▽緊急避妊薬に関する研修を受けた薬剤師の在籍
夜間(時間外)や土日/祝日の対応
▽近隣の産婦人科と服薬後に連携
▽個室などがありプライバシーを確保できること

また購入にも条件があります。

▽試験販売であることに同意
▽試験販売に伴うアンケートに答え、調査研究への参加に同意
▽年齢が16歳以上
(16歳以上18歳未満の人は保護者の同意が必要)

試験販売/調査研究の参加への同意書

16歳未満の人に対しては薬局が産婦人科医などを紹介するということです。
また購入後は薬剤師の前で服用することになっています。

販売する薬局側にはいざという時の対応やプライバシーへの配慮、購入する側には慎重な判断がそれぞれ求められます。

関係者の受け止めは

緊急避妊薬の店頭での販売についてはこれまで長く国の会議でも議論されてきました。
宮崎県は政府の統計で、人工妊娠中絶を行った人口あたりの女性の数が2018年から2021年まで4年連続で全国の都道府県の中で最も高く、2022年も東京都に次いで2番目に高い結果となっています。
こうした現状の中、緊急避妊薬の店頭販売を関係者たちがどう受け止めているのか聞きました。

望まない妊娠をした女性の支援相談にあたる支援団体は。

「ハートスペースみやざき」財津三千代・代表理事
誰にも言えない。親にも絶対に言えない。
死ぬしかないと思い詰めている相談もありますね。
そういった方たちにとっては、緊急避妊薬がまちの薬局で買えるというのは、命を助ける“命綱”のようなものなんです。
(自分の体を自分でどう守るか)選択肢の幅が増えるということにつながっていくことになるし、宮崎県全体の県民の心と体の健康支援にもつながっていくのではないかと、私たちはとても期待しているところです。

産婦人科の医師は、薬の利用を安易に考えず、まずは正しく避妊することが重要だと訴えます。

宮崎県産婦人科医会 川越靖之会長
産婦人科に行くハードルが高い、また産婦人科では時間外の対応ができない。そして(行為後)できれば24時間以内での内服が望ましいので、アクセスの面では、薬局で対象者をきちんと絞っていただいて処方してもらうというのは望ましいと思います。
その一方で、(薬がこれまでよりも簡単に手に入るようになることで)避妊はあまりしなくてもいいと思われるのが僕らとしては非常に懸念するところであります。
基本は避妊をしていただいてその上で何か懸念があったり失敗したりした場合にあくまでも「緊急」の時に飲む薬だという認識をみなさんに持っていただきたいと思います。

今回の試験的な販売は来年3月末で終了する予定ですが、武見厚生労働大臣は予算が確保できればそれ以降も継続する考えを示しています。

 

  • 道上 美璃

    宮崎局 アナウンサー

    道上 美璃

    入局4年目
    てげビビ!キャスター

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