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「野菜」の魅力を伝える!宮崎・阿波岐原町の写真家/酒生明子

ベジ価値UPキャンペーン
  • 2023年01月26日

宮崎の野菜の価値を上げる【ベジ価値アップ】キャンペーンのキービジュアルづくりに密着。
制作するのは、写真家の酒生明子(さこう・あきこ)さん。ふだんは、JA宮崎経済連の広報紙「mモーション」の表紙など、人物や野菜・料理の撮影を手掛けています。
キービジュアルに込められた思いとは?制作の様子をお届けします。

酒生明子さんってどんな人?

酒生さんは、宮崎の農産物のよさを知ってもらいたいと、野菜をキャラクターに見立てたユニークで可愛らしい作品を制作している写真家で、2016年からJA宮崎経済連の広報紙「mモーション」の表紙の制作・撮影を担当しています。

酒生さんが「mモーション」で描くのは“家族の団らん”。しかし、団らんしているのは、人ではなく、JAの広報紙ならではの野菜たちです。

なんで野菜に表情?

もともとはブライダルのカメラマンをしていたという酒生さん。宮崎出身の夫との結婚を機に15年ほど前に東京から宮崎へ移住してきました。

「mモーション」の表紙を依頼をされたとき、JAの担当者からは「食材を可愛らしく自由に撮ってください」と言われたそうですが、農業をしている人だけではなく、子どもから大人まで、色んな人に興味を持ってもらえるように、「かわいい野菜の物語」が撮りたいと思ったそうです。

そこから、子どもたちに野菜に興味をもってもらえるように、野菜を擬人化させるアイデアを思いつきました。

酒生明子さん(写真家)
2017年の10月号で卵の殻に顔を描いたんですけど、それを見た子どもが冷蔵庫にある卵に全部顔を書いてしまった…というお手紙を読者の方からいただいて。お母さんも冷蔵庫を開けて笑ってくれたみたいですけど。笑
「私がやりたかったの、そういうこと!」みたいな、子どもが興味を持つきっかけが作れればいいなと思っています。

読者の子どもが真似をしたというハロウィーンの卵たち

いい表情を切り取るのは、新郎新婦も野菜も同じということで、これまでのブライダルの経験も生きているということです。

最新の2月号では「きんかん」がお題で、節分をイメージして制作に入ったそうです。作っていくうちに、鬼が可愛すぎてドンドン増えていってしまったという酒生さん。

酒生明子さん(写真家)
作っていくうちに、鬼だらけになっちゃって。それもでも面白いかなって。「鬼だらけの節分」笑
子どもにも大人にも野菜や果物の魅力が伝われるように作っています。

2023年2月号の「mモーション」きんかんで鬼を表現

「ベジ価値アップ」キービジュアルの制作

ーーー今回のビジュアルのコンセプトは?

酒生さん

宮崎の名所というと海だったり、ヤシの木だったりだと思うんですけど、畑のある景色、山並みだったり、山と畑が共存している風景だったり、そこを行き交う生き物だったり、それらすべてが積み重なって土地が豊かになっているというのをイメージしました。

ーーーこれまでの作品との違いはありますか?

酒生さん

JAの「mモーション」は季刊誌なので、季節を意識するんですけど、今回は宮崎の野菜がテーマなので、野菜がたくさん元気に・イキイキというのをテーマとしました。

できあがったイメージイラストがこちら。宮崎の元気な野菜をイキイキと描きました。

酒生さんのイメージイラスト

野菜の買い出しへ

イメージイラストを見ながら、綾町にある「ほんものセンター」などへ野菜の買い出しへ向かいます。彩りが鮮やかになるように、そして、野菜をイキイキと描けるように野菜選びも真剣なまなざしです。酒生さんは「野菜の1つ1つにも顔や個性がある」といいます。

イラストを見ながら買い出しをする酒生さん

ーーー今回の買い出しで気になった野菜は?

酒生さん

しましまで、小さくて可愛いきゅうりがあったので、それをどう使おうかなというのが今回のたのしみです。

酒生さんが気になった野菜がこちら。小さいきゅうりのしま模様が可愛いです。これが何に化けるのか。いよいよ制作へ入ります。

ビジュアルの制作へ

野菜は買ったらすぐに撮影をしないと、萎れてしまったりするので、ここからはスピード勝負です。イラストのイメージを見ながら買った野菜を並べていきます。ブロッコリーを山に見立てて、野菜は春の菜の花、夏のきゅうり、夏秋のなす、冬の根菜類とたくさんの宮崎野菜が並びます。

撮影しては、野菜の位置を修正して、手前の野菜と奥の野菜のピントや距離感など細部にこだわって撮影を続けます。

そして、完成した作品がこちら。

酒生さんが買い出しで気になったという「しま模様のきゅうり」。皆さんどこにいるか分かりますか?

正解はこちら。大根と芽キャベツのうえ2か所の合計3か所。可愛らしくいますね。

宮崎の野菜のこれから

酒生さんは宮崎の野菜の魅力についてこう話します。

酒生明子さん(写真家)
宮崎の野菜はすごく元気なので、そういった新鮮さとか、野菜を食べたら健康になりそうみたいなイメージにつながればと思いました。今回のキャンペーンで野菜の価値があがればいいですし、子どもとか沢山の人に宮崎の野菜の魅力が届けばいいなと思います。

世界的に原材料や資材が高騰するなか、野菜の生産コストも上昇しています。今回のキャンペーンを通じて、宮崎の野菜の魅力を、県内外の多くの人に知ってもらえるよう引き続き、NHK宮崎の「ベジ価値アップキャンペーン」で情報を発信していきます。

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