オリックス日高暖己投手　宮崎・富島高校からプロ野球へ！　　

2023年01月18日

富島高校からプロ野球・オリックスに入団した日髙暖己（あつみ）投手。
先週から新人の合同自主トレーングに参加し、プロとしてのキャリアをスタートさせています。
年明け、日髙投手に、プロ生活を目前にした心境を聞きました。
（NHK宮崎アナウンサー　道上美璃）

今月７日、オリックスの入寮を３日後に控えた日髙投手に話を聞くため、母校の富島高校を訪ねました。

高校野球引退後も母校のグラウンドで自主トレーニングを続けていた日髙投手。思い出の詰まった場所で話を聞きました。

富島高校のユニフォームも見納めですね。今どんなことを感じていますか？

そうですね。
ずっとやってきたグラウンドでギリギリまでやれるのはうれしいことです。ここで身につけたことはプロでもいきると、富島の野球部の後輩たちに知らせたい。

同級生も驚く成長ぶり

ドラフト会議で指名を受けた10月以降、プロ生活にむけ、これまで以上に細部にこだわり、練習に取り組んできました。

キャッチボールではどんなことを意識していますか？

からだ全体を大きく使って投げることを意識しています。

練習相手は３年間ともに白球を追いかけたチームメイトの安藤希空（のあ）さん。この数ヶ月間、毎日のように日髙投手のボールを受けてきました。

安藤さん、この数ヶ月でさらに成長したチームメイトを誇らしく思っているそうで…。

日に日によくなってきて球の伸びとかスピードも変わってくるのですごいと思います。捕るのが気持ちいいです！寂しさもあるし期待もあって、頑張ってほしい…暖己は目標にしたい選手です。

恩師の期待も背負って

入団するのは日本一のオリックス。ルーキーたちも例年以上に注目を浴びています。
ただ、ふだんの日髙投手の様子を、クラスの担任でもある濵田登監督に聞いてみると…？

グラウンドでの様子とは違って教室ではおとなしいです。小さくなってるね。

ちょっぴりシャイな教え子ですが、濵田監督、ピッチングに関しては「ピッチャーとしていろいろなものを兼ね備えている」「チームの中で最も成長して絶対的エースになった」と高い評価をしていました。日髙投手のプロでの活躍に大きな可能性を感じています。

プロの世界でも、このバッターを打ち取れば試合が決まるとか優勝が決まるとか、のるかそるかの試合を経験していくでしょうけど。ね、暖己ね。

…はい。

そういう場面で投げられる選手になれるといいね。

いよいよプロの世界へ…！

そして迎えた入寮の日。

日髙投手は今回、初めて宮崎を離れて生活します。寮には、濵田監督に勧められた１冊の本を持ち込みました。

書道家・武田双雲さんの「丁寧道」。
「何事も考え方次第で楽しみに変わる」という、プロで必要な心得が説かれているといいます。

ピンチの場面になると焦ってしまいますが、そんな場面をいかに楽しむかということをこの本で学ぶことができました。

プロ入りに向けて新調したグラブにも刺繍を入れました。

宮崎にいる仲間の期待や恩師の教えを胸に、夢だったプロ野球選手としての第一歩を踏み出した日髙投手。
目標とするのは、球界を代表するピッチャーです。

まずは、けがをしない体と１軍でやっていける体力をつけて、できるだけ早く１軍で投げて初勝利をあげたいと思っています。
みんなから「ほんと頑張ってくれ」「応援しているぞ」と、よい言葉をたくさんもらったのでそれらを大事にしていきたいなと思っています。

〇取材後記〇

おととし10月の秋の大会から去年7月の夏の宮崎大会決勝まで、日髙投手が登板した3試合を実況しました。その後も何度かお話を伺いましたが、印象的だったのは「甲子園のマウンドでもあまり緊張しなかった」という強心臓。数々の大舞台を経験している日髙投手ですが、周りからの期待も、重圧に感じるのではなくエネルギーに変える強さがあります。
今回の取材でも、「先輩選手たちの技術をひとつでも多く吸収したい」「頑張れば先輩たちに追いつけると思う」と前向きで、とても頼もしく感じました。
来月の春のキャンプではさっそく宮崎に帰ってきます！間近で日髙投手のユニフォーム姿が見られるのが楽しみですね！

オリックス・バファローズ　春季キャンプ
日程：2023年2月1日（水）～3月2日（木）
場所：宮崎市清武総合運動公園
　　（SOKKENスタジアム／清武第2野球場）