高校野球 宮崎 決勝 スタンドの野球部員がグラウンド整備を

夏の全国高校野球宮崎大会は7月27日、宮崎市のサンマリンスタジアムで決勝が行われ、富島高校が宮崎西高校に2対0で勝って、3年ぶり2回目の甲子園出場を決めました。この試合、途中で雨が強まり、3回表を終えたあと、およそ1時間半の中断となりました。そんな時、こんな場面がありました。

雨があがり、試合再開に向けた準備がスタートしました。その時、グラウンドに出てきたのは両チームの選手たちです。よく見ると、背番号をつけていません。それは、スタンドの野球部員たちでした。スタンドで応援していましたが、少しでも早い、試合再開のためにグラウンド整備に加わったのです。

手を泥だらけにして、グラウンドの水を吸い取る選手たち。試合に出られなくても、甲子園を目指す一員として、全力で戦いました。この決勝は両チームともほとんどミスがない締まった試合でしたが、こうしたスタンドの野球部員たちの思いが、グラウンドでプレーする選手たちの力になったのかも知れません。

3年生の中には、コロナ禍が続いて、思うように練習や試合が出来ず、これが最後の試合となったメンバーもいたと思います。もちろん、試合には出たかったと思いますが、チームメートのために尽くした最後の役割。その懸命な姿に胸が熱くなりました。