キャスターの奥貫仁美です。

春の訪れとともに、出会いと別れの季節がやってきました。
私も3月いっぱいを持ちまして、NHK水戸放送局を卒業することになりました。

水戸局でキャスターを務めた5年間…長いようで、あっという間の時間でした。

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2016年 高橋アナウンサー、齊藤済美キャスターと初めて3人で顔を合わせて日の宣材写真です

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2017年 森アナウンサー、齊藤キャスター、気象予報士・向笠さん


2016年から4年間は、「いば6」で、ニュースキャスターをつとめました。

稀勢の里の横綱昇進をはじめ、朝の連続テレビ小説「ひよっこ」の舞台が茨城に決定など、ニュースの現場にいるからこそスピード感を持って喜びの瞬間に立ち会えることに嬉しさを感じました。

一方で、“伝える”ということを大きく考えさせられることもありました。


2019年10月に発生した台風19号。
那珂川が氾濫した水戸市の避難所を取材して、被災された方から直接お話しを聞く機会がありました。

「家も財産も思い出も全部失ってしまった」「もっと備えておけばよかった」被災者の方がそう語る前で、自分自身が番組内で伝えていた情報が、見ている人にきちんと伝わっていたのか、寄り添えていたのかということを改めて考え直しました。

被災地のボランティアへの参加や、防災士の資格取得を経て、災害の恐怖や失ってしまうものの大きさを肌で実感し、日々テレビやラジオで伝えるニュースが、いかに視聴者の行動を左右するのかを知りました。ニュースを伝える者として、言葉の重みを日々考えながら、毎日、カメラの前に立っていたように感じます。

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今年度1年間は、「金曜は!いばっチャオ」のリポーターを担当しました。

番組内では、「ちょっと見仏」というコーナーを立ち上げ、茨城県内の文化財や歴史を探っていきました。

コーナーを担当した2年間、各地域を巡っていると、何百年、何十年と受け継がれる観音像、伝承としてつながれていった風習などなど…驚くような発見ばかりでした!

しかし、その貴重な文化財が水害や火災などで一瞬にして失われてしまうことがあることも知りました。そういった歴史をたどっていくと地域の姿が見えてきて、ここ茨城が特別な場所に感じるようになりました。

ちょっと見仏のこれまでの放送回数は、2019年4月から計13回。このうち、常陸三十三観音霊場をめぐる「まぼろしの遍路道をゆく」は7回。

これだけの本数のリポートを作り上げ、そしてこの「ちょっと見仏」が、27分の茨城スペシャル2本に繋がったことは、私1人の力でできるわけではなく、取材に応じて下さった地域の皆さん、常陸三十三観音霊場を案内して下さった寺田弘道さん、なにより、見ていただいた視聴者の皆様の温かい声に支えられてきました。

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4月からは、東京のテレビ局で制作の仕事に携わることになりました。

福井県・茨城県でのキャスター生活で見てきたもの、触れたものが、今の私を作り出してくれています。

この8年間をむねに、前を向いて歩いていきたいと思います。

また笑顔でお会いできる日が来ることを願っています。

お互いに、心身ともに健康で、また笑顔でお会いできる日が来ることを願っています。

皆さま、本当にありがとうございました。

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