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水戸の小さな寄席 その魅力とは

執筆者のアイコン画像沼田亮輔(ディレクター)
2022年10月13日 (木)

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9月、水戸駅北口から歩いて5分ほどの場所にある宮下銀座商店街に「水戸みやぎん寄席」がオープンしました。席数は48席の小さな常設の寄席です。
毎週末、東京から若手落語家を呼び、公演が行われています。

寄席に込められた思い

水戸商工会議所の一員である内藤学さんは寄席を立ち上げた中心人物の1人です。内藤さんは小学校3年生から高校生までの青春時代を水戸で過ごしました。当時と比べて近年は水戸のまちの活気が失われつつあることを心配していました。 

そこで新しいにぎわいをつくるために内藤さんたちは人々の集まる寄席を作ることを決断します。

実はアマチュア落語家として活動していた内藤さん。

地域の落語会での経験から水戸のまちと落語の相性の良さを感じたといいます。

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アマチュア落語会での内藤さん
内藤さん
社会人落語会に参加していたのですが、年々お客さんが増えていきました。そのとき水戸は落語好きな方が多いと実感しました。歴史ある水戸のまちに落語という古典芸能が似合うと思ったこともきっかけのひとつです。ちっぽけな寄席ですが、ここから少しでもにぎわいづくりに貢献したいです。

寄席の魅力

寄席についてよく知らないという方に向けて、これまで「水戸みやぎん寄席」に出演した2人の落語家にその魅力を聞きました。 

笑福亭茶光さん(大阪府出身)、柳亭市寿さん(茨城県取手市出身) 

柳亭市寿さん
寄席は老若男女が笑いを楽しめる場所です。落語には人生のさまざまな笑いが埋め込まれています。そのため年をとればとるほど楽しんでいただけるものであると感じています。寄席にふらっと来ていただいて楽しんで帰っていただけるといいですね。
笑福亭茶光さん
東京の寄席は入場料を払うと1日中番組を見ることができます。その間、寝ている人もいれば、コロナ前はお弁当を食べたり、お酒を飲んだりしている人がいました。そういう時間はすごくぜいたくな時間でこころのゆとりを感じられます。この寄席も誰もがのんびりと過ごせる場所になってほしいです。

 最後に内藤さんに「水戸みやぎん寄席」の魅力について話していただきました。

内藤さん
寄席にいる時間は笑って、時には泣いてもらって、何もかも忘れることができます。それがこの小屋のいいところです。市民ホールなどの落語とはまた違った距離感をぜひ楽しんでください。集中して落語の世界に没頭できるすてきな時間をつくってもらいたいです。

 

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