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「潜入!納豆工場 理想の''まめ''づくり」しごとバ!03

執筆者のアイコン画像チームしごとバ!
2022年07月06日 (水)

土浦市の納豆製造会社で働く塙武仁さん(37)。

理想の納豆を求めて、ことしから有機大豆づくりにも挑戦中です。将来は茨城の地大豆「たのくろ」を栽培し、納豆で循環型農業のサイクルを作りたいと夢を広げる塙さんのしごとバを訪ねました。

「ひきわり納豆」に自信あり!

まず訪ねたのは納豆づくりのしごとバ。
身だしなみのチェックを受け、完全装備でお邪魔しました。

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(完全装備の塙さん(左)と髙橋(右))

塙さんの納豆づくりの「要」だという蒸煮室・充てん室に入ります。

ここでは蒸煮したてのひきわり大豆へ納豆菌をかけます。 納豆菌をかけたものを充てんラインへ移動させてパック詰めを行います。

20220706n_2.jpgこちらの自慢はひきわり納豆。自分たちの工場で丸豆から加工を行うので、新鮮な大豆でひきわり納豆を作れるのだといいます。

転換点は「離乳食」

塙さんの会社は昔からひきわり納豆づくりが得意だったそうですが、2015年、塙さんが個人的にその思い入れをさらに強くする出来事がありました。

結婚して子どもができて、ひきわり納豆を離乳食にして食べるようになりました。子どもたちが毎日ひきわり納豆を食べているので安心・安全な納豆を作っていきたいと思っています。子どもが生まれたのは大きな転換点でした。

 

有機大豆を手に入れたくて

より安心・安全な納豆を追い求める塙さんのさらなる挑戦。なんと今年から農園の運営を始めたのです。

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(今年スタートした農園)
髙橋
どうして納豆屋さんが農園をやろうとしたのですか?
私がどうしても有機の大豆が欲しくて探していましたら、ここを紹介していただいて、縁あって有機大豆を自分で作ることになりました(笑)
今後は茨城の地大豆「たのくろ」というものを作る予定になっています。「たのくろ」大豆に関しては種まきも収穫もすべて手作業でやる予定です。

20220706n_4.jpgこの農園が塙さんにとって今後の事業の出発地点、ベースになる場所だといいます。

納豆で循環型のサイクルを

理想の納豆を求めて、土づくりから大豆と向き合う。土づくりの肥料として廃棄されてしまう納豆を活用する。ときには食育を通じて納豆を好きになってもらう活動も行う。塙さんは納豆を通して循環型農業のサイクルを作ることを考えています。

納豆屋さんではあるものの、納豆を作ることだけにはとどまらない活動を今後は行っていきたいですね。

納豆屋さんの枠にはとどまらない、塙さんのこれからの展望を伺うことができました。

 

自分の‘’強み‘’は自分でつくる

最後に塙さんに若者へのメッセージを語っていただきました。

「武器(自分の強み)をもつ」ことが重要です。偉そうなことを言っていますが、私も強みを持つのに何年もかかっています。自分の強みが見つからないからといっていいや、とかではなくて、そこは何年もかけて、自分で作る、見つけるようにしていただけたらなと思います。

 

取材を終えて

全国各地からこだわりの国産大豆を仕入れている塙さんにとって、地元・茨城での大豆づくりが軌道に乗れば、新たな武器を手に入れることになります。雑草のない手入れされた畑をほめると、「草刈りなどが大変すぎて10キロほどやせたんですよ」と笑いながら充実した表情を見せてくれました。

『まめで、まじめな』とは塙さんの会社の合言葉。社長である母を支える三代目も、しっかりとその理念を体現していると感じました。

 

 

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