PFASとは?【インスタ画像でわかりやすく解説】
身近な製品で使われているPFAS(ピーファス)。その一部は、発がん性や子どもの発育への影響などが指摘されています。PFASとは、いったいどんなものでしょうか?イラストで解説します。
(NHK「クローズアップ現代」より)
※サムネイルの画像を矢印に沿ってスワイプすると、インスタグラム「地球のミライ」で投稿した画像の続きを見ることができます。
知っておきたいキーワード「PFAS(ピーファス)」
「PFAS(ピーファス)」とは、人工的に作られた有機フッ素化合物の総称です。
水や油をはじく効果があり、熱にも強いことから さまざまな製品に使われており、その種類は4,700以上と言われています。焦げつきにくいフライパンや防水服、自動車など身近なものに使われています。

ヒトへの有害性が指摘され、現時点ではこの3つが国際条約で製造・使用禁止に。自然界で分解されにくく、環境中に長く残留することが問題になっています。
※現在、日本で販売されている製品に上記の3つは使われていません。

有害性の評価は国際的にまだ定まっていませんが、アメリカでは2022年、PFASの健康影響などに関するガイダンスを新たに作成しています。
PFAS どうなっている? 環境・健康へのリスクは?
「PFAS」の一部はアメリカの研究などで、発がん性や子どもの成長への影響など有害性が指摘されています。アメリカの学術機関、全米アカデミーズでは、現在分かっていることをガイダンスにまとめています。どんなリスクがあるのか、ガイダンスの作成に携わったアメリカの専門家に聞きました。
なぜ健康影響が懸念されているのか?
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コロラド公衆衛生大学院 ネド・カロンジュ准教授
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「PFASはいったん環境中に放出されると、長い間残留します。私たちが体内にPFASを取り込んだ場合も同じです。PFASを含んだ水を飲んだりすれば、PFASは長い間、私たちの体内に残留します。すぐに影響することはありませんが、長期間体内に蓄積することで健康被害の懸念が出てきます」
どのようにして体内に取り込まれる?
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コロラド公衆衛生大学院 ネド・カロンジュ准教授
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「空気中のPFASを吸い込んだり、皮ふを介して取り込まれたりするとも考えられていますが、まだあまり分かっていません。食品を通じてPFASを取り込む可能性があります。アメリカでは牛がPFASを含んだ水を飲んだことで、牛乳からPFASが検出されたという報告もあります。魚についても報告があります」
私たちはどのくらいPFASを恐れたらいい?
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コロラド公衆衛生大学院 ネド・カロンジュ准教授
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「その人がどれだけPFASを取り込んでいるかによります。血液中のPFASの濃度は3~5年で半分になることが分かっています。病気を引き起こすメカニズムは、まだよく分かっていません。しかし、重大な疾患と高い関連性があることは分かっています」
日本の調査では高い値の人も…どうすれば?
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コロラド公衆衛生大学院 ネド・カロンジュ准教授
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「水道水などから体に取り込まれた可能性があります。継続的にPFASの摂取を減らす対策をすぐにでも始めるべきです。PFASを低減できる活性炭入りの浄水器を取りつければ、あらたな摂取は減り、時間とともに血液中のPFASの濃度は下がっていきます」
“PFAS汚染”全国マップ
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“PFAS汚染”全国マップ

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