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エコでお得に!今こそ“食品ロス”対策【インスタ画像でわかりやすく解説】

食品の値上げが続く一方で、まだ食べられるのに捨てられてしまう『食品ロス』が日々大量に生まれています。その量、年間522万トン!国民1人当たりに換算すると、毎日ご飯茶碗1杯分を捨てている計算になります。

取材をすすめると、食品ロスを生み出す背景には業界独自の「あるルール」があることがわかってきました。

一方、廃棄間近の商品を格安で購入できるサービスも誕生しています。食品ロスを減らしながら、エコでお財布にも優しい暮らしをするヒントをお伝えします。

(NHK「あさイチ」より)

※サムネイルの画像を矢印に沿ってスワイプすると、インスタグラム「地球のミライ」で投稿した画像の続きを見ることができます。

食品ロスを生む “3分の1”ルールを知っていますか?

食品ロスを生むルール
食品ロスを生むルール

賞味期限6か月の商品だとすると、賞味期限の3分の1である「2か月」が「納品期限」となり、ここを超えると店が商品を受け取ってくれなくなります。

さらに、店舗に置いてある商品の賞味期限が3分の1である残り2か月が「販売期限」となり、これを過ぎるとお店から撤去されたり、廃棄されたりするそうです。

食品ロス問題ジャーナリスト 井出 留美さん

「できる限り作りたてをお客さまに提供するということで、30年以上前に大手スーパーが始めていまに至ります。法律とかではありません。このルールは他の国と比べても厳しい。日本は新しいものを求める意識が強いんですね」

国はこの「3分の1ルールの緩和」を呼びかけています。緩和に取り組んでいる、または今後取り組む予定がある事業者は186にのぼっていますが(2021年10月時点)、それでもまだ少ないそうです。

食品ロスを生む商習慣①「日付後退品の拒否」

この1月22日の商品を一度納品すると、それよりも前の商品は納品しても拒否されるというルール。

食品ロス問題ジャーナリスト 井出 留美さん

「小売りの現場ではすべての商品で新しい物を前に入れ、古い物を後ろにするが、その順番が変わると手間が増えてしまうという理由。このルールで、食品ロスを生み出してしまっているのも事実」

一部日持ちするペットボトルの飲料などでは、「年月日」から「月表示」に。こうすると1日違いで受け取らないということが起こらないので、食品ロスが減ります。

食品ロスを生む商習慣②「欠品ペナルティー」

メーカーが契約していた量を納品できず小売りに影響が出た場合、もし商品があれば得られた売上をメーカー側が補填するルール。

食品ロス問題ジャーナリスト 井出 留美さん

「とにかく欠品だけは避けなければと大量に生産し、大量に在庫を抱え、余って売れなくなったら「捨てる」という状況になる。現在、あらゆる商品で過剰在庫に。もし、欠品しても小売り側が消費者に説明して、理解が得られれば、在庫を抱える必要がなくなり食品ロス削減に」

あなたならどこから購入する?

1日でも賞味期限が長いものを探して購入していませんか?井出さんの調査では買い物の際、88%の人が後ろから商品を取ると回答しています。こうした意識が食品ロスを生んでしまうことにつながっているとも…。
すぐに牛乳を飲むという状況なら、商品を手前から購入する“てまえどり”をしましょう!

食品ロス問題ジャーナリスト 井出 留美さん

「商品が余って廃棄になると、廃棄費用も市区町村におさめた税金が使われます。そうしたコストが価格に上乗せされ、私たちに跳ね返ってくるんです」

賞味期限が近い商品を お得に購入できるサービス

こちらのサイトでは、賞味期限切れ間近だったり本来廃棄されるはずの商品を中心にを格安で販売しています。たとえば、賞味期限が1か月後に迫った酎ハイ。鍋のつゆは、季節外れということで1個あたり81%オフ。

ネット販売サイトを運営する会社 関藤竜也社長

「お値引きして売る、売れるんだったら売ればいいよねってことなんですけど、メーカーさん全部がそこに賛同しないんですね。ブランドイメージが毀損されてしまうとか、市場価格・流通価格が下落してしまうということをおそれて、廃棄しているというのが現状なんです」

そこで、この会社ではブランドイメージを損ないたくないというメーカーに協力してもらうため、売り上げの一部を社会貢献の支援金にあてるようにしました。
すると、賛同するメーカーは増え、現在では990のメーカーが商品を提供してくれるように。
その結果、本来廃棄されるはずの商品が販売されるようになり、これまで累計1万トン以上の食品ロスが削減されたといいます。

ほかにも食品ロスを削減する取り組みがあります。この自販機では、賞味期限間近・期間限定パッケージなどの理由で一般での流通が難しくなってしまった食品を販売。カップラーメンやお菓子などがお得に購入できます。2022年11月末時点で全国に55台設置されていて、今後さらに拡大していく予定です。

サイトや自動販売機など、うまく活用して食品ロスを減らしていきましょう!

インスタグラムでも画像を公開中

インスタグラム「地球のミライ」では、環境問題や気候変動のほかSDGsの達成に向け、いま課題になっていることを写真やグラフィックで紹介しています。こちらも合わせてご覧ください。
インスタグラム「地球のミライ」※NHKサイトを離れます

インスタグラム「地球のミライ」はこちらから※NHKサイトを離れます

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みんなのコメント(1件)

体験談
ユウノスケ
40代 女性
2023年4月30日
私は、つい最近、あるコンビニでスイーツを買おうと思って、手に取りレジで会計をお願いしたら、日付が朝3時で賞味期限が切れるものでした。それで、店長さんが、半額にしてくださいました。私と店長さんが合意したので、それでいいと思います。食品をすぐに廃棄してしまうのは、もったいないと思います。手前取り、大切だと思います。これからも、小さな事でいいので、食品ロスに協力して、お得なお買い物出来ると嬉しいです。