マイクロプラスチック問題に向き合う高校生が研究!新たな肥料【インスタ画像でわかりやすく解説】
宮城県の高校生たちが授業や海岸のゴミ拾いをしているときに発見したのは、稲作用の肥料の残骸。実は、これプラスチックでできていて、海のマイクロプラスチック問題につながっています。この現実を知った高校生たちは、ふるさとの海を守りたいとメーカーの協力を得て、環境に優しい肥料の研究に乗り出しました。その結果…
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海辺で見つかった白い球体 一体これはなんだと思いますか…?

卵のようなものの正体は、実は稲作用肥料の残骸であるプラスチックの殻。川を通じて海へ流れ出ていたのです。小さいため魚は餌だと思って食べ、それが魚の中に蓄積。マイクロプラスチック問題につながっていたのです。

薄さ1ミリ以下のプラスチックで覆われている、この肥料。一定の水分が浸透すると破れて中身が溶け出す仕組みです。長い間作物に栄養分を届けることができます。いま、日本の水田の約6割で使われています。
宮城県農業高校の生徒たちは、米を作る授業や海岸のゴミ拾いをしている時にこの肥料の残骸を発見。「ふるさとの海を守りたい」とメーカーの協力を得て研究に乗り出したのが、海の環境を守る新しい稲作用肥料でした。

園芸などですでに使われていた「ウレアホルム」という肥料に着目。この肥料はプラスチックを使わず、肥料自体が水に溶けにくい性質です。プラスチック製の肥料と同じように、長い間効果が持続します。
生徒たちは、実際にこの肥料を使って米も作りました。これまでと変わらない量の収穫もでき、味もおいしさを保つことが出来たといいます。米の食味を競う全国コンテストで、最優秀賞を獲得しました。
この取り組みは、全国の高校生が新しいビジネスプランを提案するコンテスト「高校生ビジネスプラングランプリ」で発表され、実用化への道筋が明確だったことや環境問題について考えられたものだったと高く評価され、最もすぐれたグランプリを受賞しました。

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リーダー 目黒香織さん
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「生産するだけでは変わらない、生産して伝える、そこまでいかないと食べている人たちに届かないと思う。食べる人にも一緒に環境に携わって欲しいなという思いがあります」
インスタグラムでも画像を公開中
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インスタグラム「地球のミライ」※NHKサイトを離れます
