ごみがお金に⁉江戸時代から学ぶSDGs【インスタ画像でわかりやすく解説】
今回、ご紹介するのは江戸時代のSDGsの取り組み。歴史から地球のミライについて考えます。
電気もなかった江戸時代ですが、限られた資源を最大限に活用するため町には様々なリサイクル業者がいました。
さらに「ごみ」が「お金」にかわる仕組みも。
江戸時代から学ぶSDGs。3つのポイントからお伝えします。
(NHK「歴史探偵」大江戸SDGsより)
※サムネイルの画像を矢印に沿ってスワイプすると、インスタグラム「地球のミライ」で投稿した画像の続きを見ることができます。
ごみがお金に!?
江戸を学べば世界が取り組むSDGsのヒントに!約260年続いた江戸時代。実は限られた資源を最大限に活用し、当時世界トップクラスの経済成長率を誇りました。
江戸の町にはほとんどごみが落ちていません。今ではごみになるものも活用していました。例えば、木くずは燃料になるため銭湯などに。紙くずは再生紙の原料として買い取ってもらえたのです。再利用を支えた仕組みとは何でしょうか?

数多くの回収業が成立
・家や銭湯回り 灰を買い取る「灰買い」
・壊れた傘を回収「古傘買い」
・溶けたろうを回収「ろうそくの流れ買い」
・割れた焼き物を直す「焼継屋(やきつぎや)」
・鍋を修理する「鋳掛屋(いかけや)」
回収だけでなく、修理業も充実。再利用がさかんになると多くの人が職につくことができ、SDGs目標1の「貧困をなくそう」につながります。なぜこれほど発達したのでしょうか?
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法政大学 田中優子名誉教授
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「経済として成り立っていたからです。誰かが犠牲になるという形ではだめになるので、支払う側がいて、もらう側がいる。お金が循環する感覚です」
排せつ物が一大マーケットに!?
なんでも再利用していた江戸時代。実は、発酵させた排せつ物は質の良い肥料になりました。
江戸時代に大々的なビジネスになったのが「排せつ物」のリサイクル。市場規模は推定年間10万両(現代の価格で40億円ほど)。運搬船を使ってビジネスを行う農民も。

排せつ物の商品化で町じゅうに公衆トイレが設置。世界の中でもかなり衛生的な都市に。これはSDGs目標6の「安全な水とトイレを世界中に」にも沿っています。
古着でおしゃれ

浮世絵に描かれているのは縞(しま)柄の着物を着る人々。江戸時代は今で言うチェック柄や、縦や横のストライプといった縞(しま)柄が大流行。
この縞(しま)柄はインド洋に浮かぶ島々から伝わってきた柄です。江戸で人気を呼び、全国で趣向をこらした縞(しま)柄が次々と生み出されます。
新品の着物は庶民には手が届かない高級品でしたが.、なんでも再利用する江戸の町ではすぐにたくさんの古着が流通しました。
元々着物の原料となる木綿は輸入品でした。江戸時代にかけ、技術革新で綿花の国産化に成功。新たな産業を生み出したのです。
(※新しい産業の発展は、SDGs目標8の「働きがいも経済成長も」、目標9の「産業と技術革新の基盤を作ろう」にも。)