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東京オリンピックで弁当など13万食が廃棄…もったいない!【インスタ画像でわかりやすく解説】

10月は食品ロス削減月間です。

日本の食品ロス量は600万トン(平成30年度推計値)で、1人あたりにすると年間 約47kg。

これは、日本人1人当たりが毎日お茶碗一杯分のご飯を捨てているのと同じ量。

食品ロスは、地球環境や持続可能性に配慮した運営が求められた東京オリンピックでも問題になりました。

大会組織委員会は、13万食もの弁当などが廃棄されたことを発表したのです。

また、東京オリンピック・パラリンピックではボランティアのユニフォーム、少なくとも1万300人分が使われずに保管されたままになっていたり、新型コロナウイルス対策として用意していたマスクや医療用ガウンなど合わせて約500万円分が廃棄されていたことも明らかになりました…。

※サムネイルの画像を矢印に沿ってスワイプすると、インスタグラム「地球のミライ」で投稿した画像の続きを見ることができます。

SDGsからみた東京オリンピック・パラリンピック

東京オリンピックの開会式で、スタッフなどの弁当、約4,000食分が余っていたことが発覚しました。その後、競技会場でも同様のケースが相次ぎ、発注量の2~3割が余ったことも…。発注の見積もりの誤りや、食事をとらなかった人が相次いだことなどが原因とみられています。

オリンピック期間を含む1か月間で、約13万食が廃棄されていたことが判明。
食事を廃棄する担当が約20人おり、捨て続けていたという証言も。
大会組織委員会では発注の適正化をはかるとともに、パンなどの消費期限の比較的長い食品はフードバンクに提供することにしました。

実は、NHKの取材で東京五輪・パラのボランティアのためのユニフォームが少なくとも1万300人分が配布されず、保管されていたことが判明しました。(2021年8月11日時点)

横浜市の担当部署を取材すると、部屋には段ボール約100箱が置かれたままに。中にはボランティアのためのポロシャツや、シューズなどが入っていました。

交通や観光などの案内を行う、都市ボランティアのために用意されたユニフォーム。

全国11の自治体が少なくとも4万8,000人分を購入し、予算総額は17億円あまりに。しかし、ボランティアの辞退が相次ぎ、保管されたままの状態に…。

ユニフォームの活用にも壁。自治体からはこんな声が。

「大会のエンブレムがついたグッズは、権利関係のルールが複雑で判断できない」

一方、大会組織委員会では次のようにコメントしました。

「各自治体で、おのおの検討していることと存じます」

大会組織委員会に助言 持続可能性ディスカッショングループ 崎田裕子 座長

「東京オリンピックは持続可能性を重視し、調達した物品の99%はリユース、リサイクルすることを目標に掲げています。大会組織委員会は、IOCなどの関係者との協議の結果や、自治体にどうしてほしいかを発信してほしい」

聖火の燃料は生ゴミ!?

東京パラリンピックの聖火にするため、仙台市で行われた集火式です。
聖火の燃料には、生ゴミなどから作られる「バイオガス」が使われています。

「バイオガス」を長年研究してきた、東北大学の多田千佳准教授です。バイオガスを聖火の燃料に使えるようと活動してきました。

きっかけは、東日本大震災直後のこと。燃料不足などが起きていたのに、大学にある大量のバイオガスは使えませんでした。そこで身近に感じてもらうため、学校でガス作りの出前講座などを続けてきたのです。

この10年で多田さんの活動に賛同する人が増加。聖火に使うガスは宮城県だけでなく、東京や福島、熊本など全国から寄せられました。

東北大学 多田千佳 准教授

「みんなの思いが、やっとここで1つの炎になったのかなと。これをきっかけに新しい再生可能エネルギーとして、社会に定着していけばいいと思っています」

あなたの携帯電話がメダルに!?

今回の東京五輪・パラのメダルには、実は、リサイクル素材が使われています。東京大会で使用する約5,000個のメダルを作るため、2年かけて金32キロ、銀3,500キロ、銅2,200キロを集めました。

材料のもととなったのが「都市鉱山」と呼ばれる、使われなくなった小型家電。金・銀・銅、レアメタルなど貴重な金属が含まれています。

メダルはいままで、主な原材料として天然鉱物が使われてきました。しかし今回、使用済みの携帯電話などを全国から回収。初めてすべてリサイクル金属から作られたのです。

「都市鉱山」の活用をみてみると、国内で使われなくなると見込まれる小型家電に含まれる量に対し、リサイクルされているのは8%ほど(「金」の場合)。
今回は廃棄物を出さなかったことも大きな特徴であり、金・銀・銅はもちろん、1台に含まれるさまざまな素材の部品をすべてリサイクルしました。

メダルプロジェクトを提唱したひとり サステイナビリティ技術設計機構 原田幸明さん

「都市鉱山のほんの一部ですが、掘り起こすことができました。日本には年間需要の20年~40年分の大抵の金属資源が都市鉱山にあります。日本は世界中から資源を集めてきているので、手元には資源が残っています」

インスタグラムでも画像を公開中

インスタグラム「地球のミライ」では、環境問題や気候変動のほかSDGsの達成に向け、いま課題になっていることを写真やグラフィックで紹介しています。こちらも合わせてご覧ください。
インスタグラム「地球のミライ」※NHKサイトを離れます

インスタグラム「地球のミライ」はこちらから※NHKサイトを離れます

担当 地球のミライの
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