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私たちが輸入する食料 水に換算すると…?【インスタ画像でわかりやすく解説】

1つの食品を輸入した際に、輸入国の資源がどれくらい節約されたかを水を指標として表す「バーチャルウォーター」

言いかえれば、食料の輸入は、形を変えて「水」を輸入していることと考えられます。

食料自給率が38%の日本が各国から輸入するバーチャルウォーターは、どのくらいになるのでしょうか・・・?

SDGsをグラフィックで解説していくシリーズ、3回目は私たちが輸入している食料の環境負荷について、2つのポイントから考えます。

ポイント1☞“バーチャルウォーター” 私たちが輸入する食料 水に換算すると?
ポイント2☞ワインを1本飲むとスラムで使う水 何日分に?

※サムネイルの画像を矢印に沿ってスワイプすると、インスタグラム「地球のミライ」で投稿した画像の続きを見ることができます。

ポイント1☞“バーチャルウォーター” 私たちが輸入する食料 水に換算すると?

1つの食品を輸入した際に、輸入国の資源がどれくらい節約されたかを水を指標として表す「バーチャルウォーター」
食料の輸入は形を変えて水を輸入していることと考えられ、例えばパン500gを輸入した場合、生産国の水を804リットル輸入したことに。

牛肉1kgを輸入した場合、生産に必要な穀物などを水に換算すると15,415リットル。お風呂77杯分以上の水を使う計算に。肉の大量消費は水不足を引き起こしかねません。

食料自給率38%の日本が各国から輸入するバーチャルウォーターは、年間80兆リットル。これは日本国内の水の年間使用量とほぼ同じ量です。さらに、資源を巡る世界的な偏りも大きくなっています。

トゥベンテ大学(水管理) リック・ホヘベーン助教授

「世界中で経済発展が続けば、さらに水を多用するようになり、現在の危機をもっと悪化させることになるでしょう。これまで水資源の管理は極めてローカルな問題と捉えられてきました。しかし、自由貿易の拡大で世界中の水の枯渇を心配しなければならないのです」

ポイント2☞ワインを1本飲むとスラムで使う水 何日分に?

ワインなどの嗜好品の消費が世界で拡大していることも「食料資源の偏り」を大きくする一因となっています。ワイン1本の生産にかかる水は約650リットル。
この量、世界有数のワインの産地南アフリカでは、深刻な水不足に陥るスラムの人たちが2週間かけて使う水の量なのです。スラムでは1日にバケツ2杯分しか使えないなど、水の使用を厳しく制限されてきました。

ワインメーカーのため池
ワインメーカーのため池

記録的な干ばつに何度も襲われている南アフリカ。
一方で、海外にワインを輸出するメーカーは資金を投じて大量の水の確保を進めています。ため池を作って水の囲い込みを行い、海外輸出を維持してきました。

南アフリカのワイン業者

「干ばつで生産が落ちたときに、どうビジネスを維持するかということに最大限投資を行っています。自分の貯水池は自分の水なのです」

世界資源研究所 クレイグ・ハンソン副代表

「人類は『食料への探求』によって、1万年前の狩猟採集の時代から今日の文明をもたらしました。次の探求は『持続可能なシステム』です。環境の制約の中で持続的な繁栄の道を探さなければなりません」

メリーランド大学 応用数学・システム科学 サファ・モーテ博士

「私たちの生活、人類・地球の運命は資源の偏りを理解し、コントロールすることにかかっています。それは地球の資源を使い尽くしてしまうかどうかを決める重要な問題なのです」

インスタグラムでも画像を公開中

インスタグラム「地球のミライ」では、環境問題や気候変動のほかSDGsの達成に向け、いま課題になっていることを写真やグラフィックで紹介しています。こちらも合わせてご覧ください。
インスタグラム「地球のミライ」※NHKサイトを離れます

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担当 地球のミライの
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