
【ITリテラシー専門家・小木曽健さん】フェイク拡散の加害者にならないために
「ネットで失敗しない方法」などをテーマに全国の学校や企業などで多数の講演を行っている、ITリテラシーの専門家、小木曽健さん。新型コロナウイルスをめぐって様々な情報が氾濫する中、何に気をつければいいのか教えてもらいました。
(フェイク・バスターズ「新型コロナ 情報爆発に立ち向かう」取材班)
情報発信をする時にまず気をつけることは?
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小木曽 健さん
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情報発信には必ず責任が伴います。山形県のある店舗で「新型コロナウイルスが発生した」というデマを書いた人が、4月に逮捕されています。たとえそれが「善意」や「正義感」によるものだったとしても、間違った情報を発信したら法的責任を問われる場合もあることを、みんなが知らないといけないと思いますね。
何を意識すればいいですか?
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小木曽 健さん
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「面白ければ本当のことじゃなくてもいい、広めてしまえ」という心理を、人間はどこかに持っていると思うんです。それを認識した上で情報発信をすることが、特にこのSNSの時代ではすごく重要です。
また情報を見極める時に意識して欲しいのが、その情報で「誰が得をして、誰が損をするのか」を考えることです。誰かが意図的にデマを流している場合もあるからです。私は学生向けに講義する際、毎回必ずこのことを伝えています。
いまどんな情報を信じたらいいでしょうか?
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小木曽 健さん
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新型コロナウイルスについて中学生や高校生が私に連絡をしてきて、「どういう情報を信じたらいいんですか」って聞いてくるんです。それに対する私の答えは「それを私に聞く時点で間違っている。いま専門家が答えを探しているんだから」。
新型ウイルスに関しては、これからもびっくりするようなデマや、一見本当に見えるフェイク情報が必ず出てきます。絶対に出ます。それを覚悟した上で、もし情報を取捨選択するのが難しいと思ったら、まず「専門家会議」の情報を見ましょう。それだけでいいはずです。
フィエク・バスターズ「新型コロナ 情報爆発に立ち向かう」
2020年5月5日放送