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のんさん流SDGs「身近なところから始めよう」

“SDGsを実践している人”として、ことし「SDGs People」の第1号に選ばれた俳優・のんさん。最初はSDGsに対して難しそうなイメージを持っていて「自分に何ができるのか分からなかった」そうです。しかし、自身が取り組んでいる洋服のリメイクが、持続可能な世の中を作ることにつながることを知り、「身近なところから始めればいいんだ」と気がつきました。
「頑張らず、できるところから楽しくやる」ーー。
のんさん流のSDGsについて、たっぷり伺いました。
(聞き手:合原明子キャスター)

コロナ禍で「SDGsのことを勉強」

―新型コロナウイルスの影響でステイホームなどを経験されて、のんさんご自身のライフスタイルに何か変化はありましたか?

のんさん
外出自粛が始まって最初の2、3か月は、毎日家にこもって自炊していました。ちょうどその時期に「SDGs people」*に選んでいただいたので、SDGsについての勉強というか、SDGsのことを考える時間がすごく増えました。
(注*「ジャパンSDGsアクション推進協議会」が選出)

―新型コロナをきっかけに環境問題への意識が高まり、エコバッグやマイボトルを使うことが増えたという方も多いようですが、のんさんはいかがですか?

のんさん
わたしも仕事に行く時などは家からマイボトルで飲み物を持っていきます。もともと環境省の「COOL CHOICE」*2という取り組みに呼んでいただいたのがきっかけで、エコバッグやマイボトルなどはふだんから意識していました。

新型コロナの影響でいうと、わたしの場合は仕事自体が減ってしまい、ほとんど家でご飯を食べる生活になったので、マイボトルを使う機会が増えたわけではありません。でも「SDGs people」に選んでいただいたことでより意識が高まり、改めてその大事さを再認識しました。 (注*2 脱炭素社会づくりに向けた「製品への買換え」「ライフスタイルの選択」などを促す運動)

「服のアップサイクル」でSDGsに貢献

(アップサイクルした服と)

―SDGs peopleの第1号ということですが、のんさん自身が取り組んでいることは?

のんさん
服の「アップサイクル」をしています。最初、「SDGs」って聞いた時にすごく難しそうだなと思って、自分に何ができるんだろうと重く受け止めていたんですね。その時にSDGsの17項目の中にある「つくる責任・つかう責任」というのを知って、すごく共感したんです。

と、いうのもわたしの家には着なくなった洋服がたくさん溜まっていたんですが、もったいなくて捨てられなかったんです。それをリメイクしたり、アップサイクル(リメイクによって新たな価値を生み出すこと)をしていたこともあって、わたしにもできることがあるかもしれないというふうに思いました。

―アップサイクルが環境問題の改善に役立つという気持ちがあるのですね?

のんさん
そうですね、それはすごく思います。捨てるのではなく着られるように作り直すことがSDGsにつながるのかもしれないと思うと、すごく誇らしい気持ちになります。以前のわたしは仕事を詰め込んで、休みは終日寝てしまう感じだったのですが、新型コロナ以降、時間ができたことで洋服の整理もするようになり、「アップサイクルしよう!」というモードになりました。

―新型コロナウイルスの影響で、環境問題への意識が高まった人が若い女性を中心に増えているそうなんですが、それについてはどう思いますか?

のんさん
すごいすてきだなと思います。心強いというか「わたしも一緒に頑張りたいな」って、すごく勇気をもらいます。仕事が忙しかったりすると考える時間が減っていくので、環境問題への優先順位も下がってしまうこともあるかもしれないですが、わたしも時間ができて色んなことを考えるようになり、「サステナブルが大事」という思いが高まることはよく分かります。

―コロナ禍で悲しいことやつらいこともたくさんあったと思いますが、これをきっかけに世界をよりよい方向に変えることはできると思いますか?

のんさん
「本当に変われるんだ」と信じていたいと思います。
わたし自身も企画していた音楽フェスが中止になったりして、気持ちがすごく落ち込んだこともあったので、ポジティブに前に進んでいく方たちがたくさんいることで、わたしも"気合いが入る”というか、「こういう方たちもいるから頑張らなきゃ」って思いますね。地球がずっと存在していく中で、次の世代につないでいくことで持続可能な世界が広がっていくのだとも思います。

「地球に恩を売る」 ときには“うぬぼれ”も大事!?

―サステナビリティ(持続可能性)は難しいというイメージを持っている人も多いと思いますが、のんさんが考えるサステナビリティとは?

のんさん
たとえばエコバックを持って買い物に行った時、レジ袋を買っている人をみると「わたしは地球に貢献しているぞ」って何か得した気持ちになるというか、“うぬぼれ”をすごく感じるんです。「地球に恩が売れた」みたいな(笑)。そういう“うぬぼれ”みたいに楽しく始めることが突破口になって、みんなが楽しく「サステナブルなことにつながっていけたらいいな」というふうにわたしは思っています。

自分を“地球と同じレベル”にまで引き上げて、ものごとを大きくとらえれば難しくないじゃん、という気もしていて、自分が地球と同じくらい大きくなれば取り組むことに抵抗がなくなるというか、頑張らないとやれないことではなくなってくるので、サステナビリティへのハードルも下がっていくと思いますね。

最初に「SDGs people」第1号に選ばれると聞いた時に、「いや、わたし背負えないよ」って難しく考えていました。「これから取り組みたい」とか「ちょっと興味がある」という方々と一緒に勉強しながら、楽しくやれたらいいなと思っています。

写真撮影:仁科勝介

のんさんの考えるSDGs、いかがでしたか?みなさんのご感想をぜひ教えて下さい。
「地球のミライ」ではアップサイクルなど環境問題について考えています。

みんなのコメント(4件)

オフィシャル
地球のミライ 取材班
2020年10月26日
「地球に恩を売る」という独特の表現は「さすがのんさん!」という感じでしたね。「やれることをやる」という自然体の発想も、SDGsを自分事にするため大切なポイントだと思いました。みなさんも自分が普段やっていることの中で「実はサステナブルかも!?」と気づいたものはありませんか?ぜひコメント欄で教えて下さい。
浪花のしんちゃん
70歳以上 男性
2020年10月15日
のんさんの出番が少なかった。今回の放送の中では、「身近で具体的で最も分かり易い」例だと考えたのだが。
Frankfurt
70歳以上 男性
2020年10月15日
のんさんの表現がおもしろい。「地球に恩を売る」なんて考えたこともないが、この地球上でサステイナブルな生活をするとは、地球もサステイナブルでいてほしいわけで、いわれてみるとこれもアリかなと。
豚まん
2020年10月14日
肩肘張らずにやれることをやる。それがSDG'sに繋がっている。のんさんのそんなスタイルがカッコいい。一人一人、一つ一つの積み重ねがこの地球の未来を大きく変えていく。