
「サステナブル」やってみました 新型コロナをきっかけに暮らしを考え直す
新型コロナウイルスの感染拡大で一変した私たちの生活。
日々の暮らしの中で当たり前だと思っていたことも決してそうではないことに気付き、「価値観が変わった」という人も少なくありません。今回注目したのは、新型コロナをきっかけに【サステナブル(持続可能)】な社会の重要性を知り、自分の暮らしを見つめ直したという女性たちです。
(「クローズアップ現代+」10/13放送社会を動かす! 女性たちの“ライフスタイルチェンジ”
の取材から)

File No.1 森真悠子さん
☞森さんのチェンジ
▼ペットボトル飲料をやめた
▼再生可能エネルギーを使っている電力会社に切り替えた
▼仕事で環境問題に取り組んだ など
在宅勤務きっかけに「ペットボトルごみの山」に疑問を持った
教育関係の会社を経営をしている森真悠子さんは、コロナ禍、ほぼ在宅勤務となりました。それまで外食が多かったのですが、もっぱら家で食べるようになりました。自宅で過ごす時間が増えたことで、それまであまり意識していなかった家の中の様子が気になるようになったといいます。例えばペットボトルのごみ。家族が炭酸水が好きで、毎日飲んでいたこともあり、月に数十本もペットボトルがたまりました。その量を目の当たりにし、愕(がく)然とした森さん。自宅で炭酸水を作れる家電を購入するなどして、ペットボトルをほぼゼロにしました。これをきっかけに、気候変動や環境問題により関心を持つようになりました。
もう一つ森さんに影響を与えたのは、教育関係の仕事をする中で知り合った高校生や大学生たちでした。彼らが「気候変動から自分たちの未来を守りたい」とSNSなどで発信しているのを見て、森さん自身「自分ごと」として行動を起こしなくては、と思うようになったのです。

使う電気は自分で決められる
ペットボトルごみに続いて森さんが見直したのは、24時間使っている「電気」。それまで深く考えることもなく使っていましたが、サステナブル(持続可能)な社会を目指すためには避けて通れない問題だと考えるようになりました。
調べたところ再生可能エネルギーに力を入れている電力会社があることを知り、長年契約していた電力会社から切り替えることにしました。いくつかあるプランの中から「二酸化炭素排出ゼロ」を選択。地球環境というと大きな問題でも、自分の選択でできることがあると、実感したといいます。
さらに森さんは、仕事においても、高校生・大学生向けに地球温暖化に関する教材作りを計画しています。
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森さん
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「大人が若い人の壁にならないように、また消費者として、「いいものに投票していく」気持ちで、生きていけるといいなと思います」

File No.2木股里穂さん(会社員)
☞木股さんのチェンジ
▼自分で考え、情報を調べるようになった
▼プラスチック包装のものを買わなくなった
▼自分で毎日お弁当をつくるようになった など
自粛中に見た「あるニュース」が転機に
木股里穂さんが、環境問題に強い関心を持つようになったきっかけは、新型コロナウイルスの感染拡大後に、あるニュースを見たことでした。
世界中でロックダウンや外出自粛が続いたことで地球全体の二酸化炭素の排出量が減ったり、空気がきれいになって今まで見えなかった遠くの山が見えるようになった、というニュースを見て、自分自身の暮らしと地球環境が深く関わっていることに改めて気付かされたといいます。

「気候変動ノート」をつけ、行動を起こす
自粛期間中、木股さんは、気候変動について知りたいと、SNSなどで調べ続けました。自分できちんと調べて、情報の出所を確認するよう心がけていました。家族や仲間に根拠のある情報を伝えたいと、確かな情報を見つけたら、ノートに記すようになったのです。そして、高校生や大学生たちが、気候変動に抗議する活動に参加している姿を見て、「私は何もやってきていなかった」とショックを受けました。そして、自ら行動を起こし、若者たちの活動に参加するようになったのです。
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木股さん
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「大きな岩もたたき続けないと割れない。一人一人の積み重ねが、社会を変えていくと信じています」
写真撮影:仁科勝介さん
10月13日放送の「クローズアップ現代プラス」社会を動かす! 女性たちの“ライフスタイルチェンジ”では、新型コロナをきっかけにライフスタイルを見直す動きについてお伝えしました。
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コロナ禍であなたの価値観に何か変化はありますか?
暮らしを見直すなど、行動につながったことはありますか?
サステナブルな社会に向けたあなたの“変化”をぜひ教えてください。