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アニメ職人たちの凄技アニメ職人たちの凄技

【第62回】
今回、スポットを当てるのは、
奥田昌輝

プロフィール

1985年神奈川県横浜市生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻修士課程修了。
多摩美術大学在学中にアニメーション制作を始め、東京藝術大学在学中に制作した「くちゃお」がアニマドリード(スペイン)の学生部門グランプリ、 ファントーシュ(スイス)のNew Talentを受賞した他、ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門に入選するなど、国内外の映画祭での受賞・上映多数。
これまでにMVやライブ演出映像、CM、ドラマのタイトルバッグや教育番組のアニメーション等を手掛けている。

奥田昌輝さんに「アーサー・C・クラーク スペシャル」のアニメ制作でこだわったポイントをお聞きしました。

SFと聞くと、大きな宇宙船が空の上を飛んできて、人々が恐怖で逃げ惑うというイメージが真っ先に思い浮かびます。
今や映画でおなじみのイメージを、70年近く前に提示していたクラーク。
70年前に描かれた未来を想像し、試行錯誤しながらの制作になりました。

「太陽系最後の日」は、登場キャラクターがどこかとぼけていたり、コミカルな要素のある作品であったため、鮮やかな色彩でユニークなキャラクターを平面的な画面構成で描き、「幼年期の終わり」は、よりシリアスな要素の強い作品であったため、映像もリアリスティックな画面構成を意識して描き分けました。

SF作品は表面的には非現実的な描写が見られますが、本質的には人の心理を鋭く分析していたり時代に流されない普遍的な面があると思っています。
今回の映像化でも、そういった特定の時代を描くものではなく、作品の本質に注目できるよう無時代的な映像を目指して制作しました。

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