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ハテナ?のメール箱の回答。皆さんからお寄せいただいた“ハテナ?”のメール。番組では、代表的な質問や、多かった疑問を、講師の先生にお聞きしました。

第4回「学問のすゝめ」編 齋藤孝さん回答!

Q

よっしーさん(男性・40代)

3回目の放送で、個人が独立することの重要性が説明されていましたが、昨今の不況下で、社会人はリストラを恐れて自由に物がいえず、学生は就職の内申点のためによい子を演じて人にへつらう世の中になっています。このような社会でどうやって独立していけばよいのでしょうか。

A 齋藤孝さんからの回答。

よっしー さま

不安定な社会状況だからこそ生涯学び続けて、人から求められる存在になることで安定が得られると思います。
福沢は人と人が交際することを大切にしてきました。SOCIETYを“人間交際”と訳してできるだけ多くの人とつきあうことを勧めていました。この社会の中で独立するためにはいろいろな力のある人と交際し、信頼関係を築くことが大切です。「人にして人を毛嫌いすることなかれ」という福沢の言葉は、参考になるのではないでしょうか。

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Q

ツァラトゥストラさん(男性・30代)

私は、洋の東西や土地の風土にかかわらず『正しいものは取り入れる、間違ったものは直ちに改める』のが、国家や世界と渡りあう最善の策だと考えます。西洋のものと日本のものをわざわざ区別して、日本人としての誇りのみを強調するのはちょっと器量が小さいと思います。

A 齋藤孝さんからの回答。

ツァラトゥストラ さま

その通りだと思います。古今東西の良いものを取り入れるのが、これまでの日本の良さでしたしこれからの日本のあり方だと思います。日本では世界中の素晴らしい料理が食べられます。そのように世界中の素晴らしいところを学び、日本の良さと融合していくのが進むべき道だと考えます。

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Q

クロッカスさん(女性・30代)

福沢が演説を本願としたのがちょっとしっくり来ないのですがやはり演説は大切なのでしょうか。言葉の重要視は、乱暴に言うとご都合主義に感じる危険性があるように思います。

A 齋藤孝さんからの回答。

クロッカス さま

確かにおっしゃるとおり、口先だけの言葉が政治の世界などでも横行しています。とはいえ本来人は自分の意志を言葉で表現し、理解し合うのが基本です。大勢の人を前に自分の意見を言うのは民主主義社会では大切なことですし、ビジネスの場面でも必要とされています。演説する力をトレーニングで鍛えることはやはり意味があることだと思います。

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