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秋の高校野球 四国大会 愛媛県勢の展望

  • 2023年10月23日

来年春のセンバツ出場校を決める際に重要な参考資料となる、秋の高校野球四国大会が10月28日(土)に徳島県で開幕します。       
今年は、28年ぶりに秋の県大会を制した松山商業をはじめ、県大会2位の今治西、3位の宇和島東の3校が出場します。代表3校すべてが公立校となったのは12年ぶりです。       
28年前に松山商業のメンバーとして四国大会に出場し、翌夏の甲子園で全国制覇を果たした、NHK松山放送局高校野球解説者、星加逸人さんに、センバツを目指す県勢への期待を伺いました。       
※10月23日(月) 「ひめゴジ!」ラジオ第1(愛媛) で紹介した内容を再編集してお伝えします。

奇跡のバックホーム 優勝メンバー

星加さんのプロフィールをご紹介します。       
星加さんは、松山商業のご出身で、高校3年生の平成8年夏の甲子園に、2番サードで出場。あの「奇跡のバックホーム」で有名な、熊本工業との決勝戦を制し、全国制覇を成し遂げられました。その後、社会人のNTT四国、クラブチームの松山フェニックスでもプレー、松山フェニックスではキャプテンも務められました。

秋の四国大会は、四国各県から上位3校、計12校が出場します。センバツに出場できる四国の枠は2校。  決勝に進出すれば、センバツ出場に大きく前進します。     
センバツ目指し、愛媛県からは、松山商業、今治西、宇和島東の3校が出場します。

28年ぶりの秋の県大会制覇、松山商業の戦力は

岸本

まずは何といっても、秋の県大会28年ぶり優勝の松山商業。四国大会の出場は13年ぶりです。       
28年前に、星加さんの代が優勝して以来ということですが、OBとして、率直な思いを聞かせてください。

星加さん

率直な感想としては、私たちの代が県大会で優勝して以来、松商が一度も優勝していなかったということに驚きました。どうしても、高校野球は、夏は負けたら終わりということもありますし、特に松山商業は、夏将軍と呼ばれるだけあって、夏の大会に、注目と期待が高まる高校なので、改めて、28年ぶりの秋の県大会優勝、13年ぶりの四国大会出場ということを聞くと、非常に感慨深いところもありますし、何とか、四国大会で好成績を残して、春の選抜を決めてもらいたいなと思います。

星加さんが出場した28年前の四国大会では決勝に進出。       
決勝では、延長戦で明徳義塾に敗れ(5対7)準優勝となりましたが、翌年のセンバツに出場できました。四国大会の思い出は?

決勝の明徳義塾戦は、全く良い思い出がありません。私は、この試合で、ショートを守っていたのですが、エラーを3つ程(記録上は1つ)、やらかしてしまっているので、どうか飛んで来ないでくれ!と祈りながら守っていましたけど、そんな時に限って、難しい打球が飛んでくるので…。早く試合が終わって欲しいという気持ちでしたし、翌日の練習からは、守備練習がかなり増えたので、冬の練習期間中もかなり辛かったです。

<MEMO>       驚異的な粘りもあと一歩及ばず・・・
平成7年 秋の四国大会決勝(11月22日 鳴門球場)       

明徳義塾100 003 010 2 7       
松山商業000 101 003 0 5       
(延長10回)
明徳)吉川昌―梅山       
松商)渡部―石丸       
本塁打)今井(松山商)       

*9回裏、2アウトランナーなし。3点を追いかける松山商業は、ヒットと死球で2死1,2塁と粘り、4番今井の3ランで同点に追いついた。しかし、延長10回表に、2点を許し、惜しくも敗れた。       
星加さんは、9番ショートで出場、4打数無安打2三振に終わった。

ちなみに、この年の開催地は徳島。今年も徳島開催です。28年前の再現なるか・・・?

 

翌年のセンバツに出場し、初戦で宇都宮工業に敗れましたが、夏も甲子園に出て、あの「バックホーム」で有名な全国制覇につながりました。センバツ出場の経験は活かされましたか?

私たちの代は、2年の夏・3年の春・夏と3季連続で甲子園に出させてもらっているので、甲子園の雰囲気に慣れるということでも、過去2回の甲子園出場は、非常に大きかったと思います。       
そういった意味では、センバツも当然そうですけど、2年の夏に甲子園に連れていっていただいて、あの雰囲気を味わせてもらったということが、翌年の全国制覇にも繋がったと思うので、当時の上級生の先輩達には、本当に感謝しています。

<MEMO>       
 松山商業 全国制覇につながった3季連続の甲子園
平成7年夏 甲子園 ①4-5旭川実業(初戦敗退)       
平成8年春 甲子園 ①3-7宇都宮工業(初戦敗退)       
平成8年夏 甲子園 全国優勝       

*星加さんは、2年の夏、3年の春、夏と3季連続で甲子園に出場。       
初めの2大会は初戦で敗れたが、その経験を活かし、最後の夏には全国制覇につなげた。

 

話を今年のチームに戻します。       
松山商業の県大会の戦いぶりはどうご覧になりましたか?

準々決勝の帝京第五戦の前に、大野監督に、少しお話を聞く機会があったのですが、大野監督が就任されてから、「秋の大会は、一度もベスト8の壁を超えられていないので、絶対にこの試合は勝つ!」という気迫に満ちた決意を語られていましたし、夏の大会もまさかの初戦敗退ということで、選手達も相当気合が入っていたと思うので、そういった気持ちの部分が、今回の優勝という結果に繋がったのだと思います。

優勝の原動力となったエースの林投手。県大会の初戦は継投でしたが、準々決勝以降は、3試合すべてを一人で投げ抜きました。       
今治西との決勝は、170球を投げ、奪った三振は14個、四球1という見事な投球でしたね。       
林投手の今大会のピッチングはどうご覧になりましたか?

林投手は、初戦で敗れた夏の大会は、本調子でなく、心配な部分もあったのですが、秋の大会では、終わってみれば、3連続完投勝利ということで安心しました。       
実際に、秋の大会は、夏と比べて、投球フォームが林君の調子の良い、本来の投球フォームに戻ってきたように見えましたし、元々コントロールは良いピッチャーなのですが、特に、今大会は、インコースへのストレートを多く使えていたことが良かったと思います。       
インコースを使うことによって、外の変化球がより効果的になってくると思うので、そういったバッテリーの強気の配球が、強打の今西打線相手でも多くの三振を奪うことができたのだと思います。

打線は、上位打線が活発で、県大会4試合14個を記録した犠打だけでなく、長打あり、エンドランあり、盗塁ありと、いろいろバリエーションもあったと思いますが、松山商業の打線についてはいかがでしたか?

過去の試合では、送るべきところで送れなかったり、序盤の先制のチャンスでタイムリーが出なかったりと、試合展開を苦しくしてしまうケースが多かったのですが、この秋の大会では、序盤からタイムリーが出たり、点を取られた後でも、すぐに取り返していました。これまでは、やや打線が弱い印象がありましたが、帝京第五・宇和島東・今治西と県下の有力校に打ち勝っての優勝ということで、打線の方も期待できると思います。

打撃と守備は表裏一体といいますが、松山商業は持ち前の守備も光りましたね。県大会4試合でエラーは3つ。1試合平均1個未満の守備の堅さ。       
特に、準々決勝の帝京第五戦は、守備からリズムをつかんだところもありました。       
松山商業の守備力はいかがでしょうか?

守備から攻撃のリズムを作るというのは、松山商業のチームカラーでもありますし、大野監督も守備に重きを置いた野球をされてきたと思います。ここにきて、そういった日々の練習の積み重ねが、ピッチャー陣を中心に、徐々に実を結んできたというところが、今回の県大会の優勝に繋がったのだと思います。

2年連続四国大会出場の今治西、宇和島東

2位の今治西の印象はいかがでしょうか?

やはり、今年の今治西の強みは、バッティングだと思います。       
県大会1回戦の川之江戦では、劣勢の中、6番杉野選手の逆転満塁本塁打であったり、準決勝の小松戦でも、4番長田選手の逆転満塁本塁打と、上位から下位打線まで長打力もあるので、打力は県内随一の力はあると思います。       
四国大会でも打力は十分に通用すると思うので、あとは、渡地投手を中心に投手陣の安定感が増せば、四国大会でも十分に好成績を残せると思うので、期待しています。

3位の宇和島東の印象はいかがでしょうか?

1年生の菊澤投手・川口投手を中心に、非常バランスの取れた良いチームだと思います。       
準決勝の松山商戦こそ、エラーも絡んで負けてしまいましたけど、3位決定戦の小松戦では、強力打線の小松打線を相手に1年生投手の継投で2失点に抑えたということで、菊澤、川口両投手も自信になったと思います。長瀧監督も私の1歳下で、まだまだ若い監督さんですが、毎年良いチームを作ってくると思います。秋は、3位校ということですけど、良い意味で、開き直った戦いができれば、四国大会でも上位進出の可能性も十分にあると思うので、挑戦者として頑張って欲しいです。

センバツには、過去2年続けて、愛媛県の高校が選ばれていません。

令和になってからは、春夏通じて甲子園でわずか1勝しかしていません。 

野球王国復活を切実に願う、愛媛の高校野球ファンも多いと思います。      
最後に、愛媛県から出場する3校への期待をお願いします。

ここ数年、愛媛県代表は甲子園で結果を残せていないので、まずは、四国大会でセンバツの選考対象となるよう好成績を残してもらいたいです。       
特に、冬の練習は、寒い中、地味な練習の繰り返しだと思うので、春のセンバツに出る・出ないで、練習のモチベーションも変わってくると思うので、まずは、四国大会で結果を残して、センバツ出場を決めて、冬の厳しい練習を乗り越えてもらえれば、春にしろ、夏にしろ、全国でも上位進出できるチーム作りに繋がると思うので、そういった意味でも、愛媛県代表として、頑張って欲しいと思います!

<MEMO>       
 令和時代の愛媛県勢の成績 

2023年(令和5年) 出場なし 川之江 初戦敗退
2022年(令和4年) 出場なし 帝京第五 初戦敗退
2021年(令和3年) 聖カタリナ 初戦敗退 新田 2回戦
2020年(令和2年) コロナのため大会なし
2019年(令和元年)

宇和島東 初戦敗退

*愛媛県勢は、令和になって甲子園1勝のみ  

準決勝・決勝を生中継

10月28日(土)に開幕。11月4日(土)に準決勝、5日(日)に決勝が行われます。       
NHKでは、準決勝以降の3試合をラジオで実況生中継します。 

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