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「高校時代の出来事がその後の人生のきっかけになる」

松山東高校の生徒が、神野紗希さんの番組から学ぶ
  • 2023年10月13日

NHKのドキュメンタリー番組を見て考える特別授業「TV Program In Education(TIE)」が、9月21日に松山東高校で行われました。
その授業は、同校の卒業生が出演した番組を、在校生が見て、生徒自身が授業を進行するというスタイルでした。

(NHK松山放送局 荻山恭平)

参加したのは、1年生の生徒360人。松山東高校の卒業生、俳人・神野紗希さんが出演する番組「ウクライナ 俳句交換日記」を視聴しました。
戦時下のウクライナで、「俳句で戦争の悲惨さを伝えたい」と語るウクライナ人の俳人・シーモノワさんと、神野紗希さんがオンラインで対話し、俳句を通じて交流する姿を描き、ことばが持つ力に迫るドキュメンタリーです。番組では、戦時下のウクライナのシーンだけでなく、神野さんが故郷の母校や重信川を訪れるシーンもあり、生徒たちも親近感を感じながら見入っていました。

生徒の前で語る田中雄一チーフリード
生徒の話しあいの輪に加わる吉田ディレクター

番組を制作した吉田光希ディレクター(現・広島局)と田中雄一チーフリード(報道番組センター)も駆けつけ、生徒たちの話し合いの輪に参加し、番組の感想や意見を直接聞いていました。

番組を見て、自分たちにできることを話し合う生徒たち

松山東高校では、昨年度から「松山東高グローカル事業」として独自の取り組みを行っています。「グローカル」とは、「グローバル(世界)」と「ローカル(地域)」を合わせた造語で、グローバルな視点を持ちつつ、郷土の魅力を世界に発信し、持続可能な地域社会の発展に貢献する人材を育成します。その趣旨に則り、番組視聴後、生徒たちは各クラスで、番組の感想だけでなく、松山にいる自分ができる国際貢献を話しあい、発表しました。

クラスごとに発表する生徒

生徒からは、
「世界に興味を持つこと。多様な考え方、文化・歴史から生まれる違いを認め合うこと」
「まずは個人レベルから様々な人と交流して、偏った考えを持たず、互いを理解しようとする姿勢を持つこと」
「現状を知り、身近なものや好きなことで世界とつながっているものはないか探してみること」
といった意見が出ていました。

司会をする松山東高校の放送部員

こういったNHKの番組を使った特別授業は、松山東高校で3校目になりますが、今回初めて、授業の司会進行・運営を、生徒自身が担いました。放送部の1年生が、事前に計画を立て、タイムスケジュールも作成し、上映機材の準備から司会進行まで、滞りなく進めていました。

番組で取り上げられた神野紗希さんは、高校時代、放送部に所属し、部長を務めました。
俳句甲子園の取材をきっかけに、俳句に興味を持ち、俳句同好会を立ち上げました。高校3年時(2001年)の俳句甲子園で、松山東高校を初の団体優勝に導き、個人としても「カンバスの余白八月十五日」という句が最優秀句に選ばれました。その後、俳人としてご活躍されています。

「高校時代の出来事がその後の人生のきっかけになる」
今の東高生に、先輩・神野さんの姿はどう映ったでしょうか。

取材雑感

私も同校OBです。30年ぶりに体育館に足を踏み入れ、在校生の皆さんの前でマイクを持った瞬間、当時の光景を思い起こしました。
当日は、運動会、文化祭と、東高の年間行事の中でも一大イベントが終わった直後で、「その興奮冷めやらぬ」といった風情も感じられましたが、授業中はしっかりと集中して、活発に意見交換を行っていました。
放送部のみなさんの、事前の準備、司会進行ぶりもお見事でした。準備した原稿をただ読むだけではなく、場を和ませたり、話し合いをサポートしたりと、様々な工夫を凝らして臨んでいました。授業前は、本当に授業を仕切れるのだろうかと不安に駆られたそうですが、無事、大役を終えて、みなさんホッとしていました。授業の後、クラスメイトからも「国際貢献を身近に感じることができた」、「自分たち一人一人の力に自信を持たせてくれるような番組を見られてよかった」と感想が寄せられ、やりがいを感じたようでした。

最後に私から、後輩のみなさんに、期待を込めて、
熱い(?)メッセージを送らせていただきました

最後に、私から在校生のみなさんに、神野さんの高校時代のお話をさせていただきました。神野さんが高校時代をどう過ごし、それが将来にどうつながったか、自分たちの高校生活に重ね合わせ、少しでも役立ててもらいかったからです。今回の授業が、在校生のみなさんにとって、実り多き授業になることを願います。

東高、がんばっていきまっしょい! 

授業で視聴していただいた番組

ウクライナ 俳句交換日記
(放送:2023年2月10日(金) 総合(四国向け)午後8時15分~8時40分)
「俳句で戦争の悲惨さを伝えたい」、そう語るウクライナの俳人・シーモノワさん。
そして「俳句は逆境の中で生きていく力を持つ」という愛媛出身の俳人・神野紗希さん。

番組を機に2人が対話を始めたのは2022年10月のこと。
その後、3か月にわたって「ふるさと」や「光」をテーマに俳句を交換してきた。激しく戦況が動く中で続けられた2人の対話、そこからどんな句が生まれてきたのか。言葉の力に迫るドキュメント。
出演・ナレーション  神野紗希 (俳人) 

※著作権法では、教師や生徒が授業で利用する目的で番組を録画し、授業で上映することは、権利者の許諾や権利処理の手続きは必要がないとされています(第35条、38条)

  • 荻山恭平

    アナウンサー

    荻山恭平

    平成9年入局。高校時代は、夏のボートレースに、秋の運動会と文化祭、冬の予餞会。学校行事の全てが、良き思い出になっています。

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