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愛媛県今治市宮窪町 地域をひとつにする“祭りのチカラ”

  • 2023年09月01日

2023年7月、人口2200の愛媛県今治市宮窪町で4年ぶりの祭りが開かれました。
町の人口を超える4000人が訪れ、盛り上がった水軍レース大会です。
そこには、祭りを成功させようと一致団結した町の人たちの姿がありました。

(NHK松山放送局 石丸栄一郎)

村上海賊が由来の祭り

水軍レース大会

「水軍レース」大会は、12人が船に乗り、200メートルをいかに速くこぐのかを競うレースです。
祭りは町の目の前にある島、能島(のしま)が、戦国時代に活躍した村上海賊が拠点にしたことに由来しています。

小早船

レースで使うのは、村上海賊が使っていた全長10メートルの小型の船、小早船(こばやぶね)です。

町の誇りが失われた3年間

祭りは、衰退する町を盛り上げようと約30年前に始まりました。
町の人たちが手作りで祭りを開催し続けた結果、町の一大イベントに成長、いつしか「宮窪といえば村上海賊」と言われるようになり、町の誇りになりました。

しかし新型コロナの影響で3年間 開催できず、町を訪れる観光客も激減しました。

水軍レース実行委員長 關洋二さん

この町で生まれ育った実行委員長の關洋二さんです。今回祭りにかける思いは、並々ならぬものがありました。

水軍レース実行委員長 關洋二さん
「宮窪という名前が地図に載らなくなるのではないかと思うほどでした。その分ことしは、ため込んでいた思いを爆発させる気持ちです」

一致団結「4年ぶりの祭りを成功させたい」

4年ぶりの祭りを成功させるため、町の人たちが一斉に動きだしました。
会場周辺のゴミ拾いに、駐車場を確保するための草刈り。

小学生たちは放課後、祭りを盛り上げる水軍太鼓を練習。
 

漁協の女性部の人たちが作るのは、祭りで配る餅まき用の餅つきです。
ことしは4年ぶりの開催を祝って例年の倍、4000個の餅を用意しました。
町の人たちがここで一同に集まるのは久しぶりでした。
 

愛媛県漁業協同組合 宮窪支所 女性部 高瀬あけみさん

愛媛県漁業協同組合 宮窪支所 女性部 高瀬あけみさん
「コロナ禍は集まることがほとんどなくバラバラだったけど、こうやってまたみんなで集まることができて。祭りでひとつになれました」

町が生き返る

祭りの日。

ことしは県内外から約600人がレースに出場しました。
 

水軍レース実行委員長 關洋二さん
「4年ぶりの開催です。宮窪の燃えるような夏が帰ってきました」

 

祭りのオープニングを飾るのは、小学生たちによる水軍太鼓です。
レースに挑む出場者にエールを送り、町を知って欲しいという思いで披露しました。

愛媛県今治市立宮窪小学校児童

「宮窪は迫力があって、楽しくて、盛り上がるところなんだと伝えられました。祭りは大好きです」

 

レースは町の人たちが連携をとりながら進め、事故もなく無事終えることができました。
 

レースのあとは、もう一つの楽しみ餅まきです。
4000個用意した餅まきは、わずか3分で終える大盛況でした。

愛媛県漁業協同組合 宮窪支所 女性部
「みんなに拾っていただいてありがたいです。人数もそうなんですけど、県外の方も来られていて本当にうれしいです」

 

12時間にわたった4年ぶりの祭りは、町がひとつになる特別なチカラを感じた1日になりました。

愛媛県漁業協同組合 宮窪支所 女性部
「祭りは地元を盛り上げてくれて、地域がひとつになる、なくてはならないものだと思います」

 

水軍レース実行委員長 關洋二さん
「みんなの協力があって成功できました。宮窪が生き返ったみたいです。祭りは今日で終わったけど、明日からも宮窪は燃えます」

石丸の感想

水軍レースを取材して強く感じたことは、祭りが生む地域の絆です。
祭りを成功させるためには、当日だけでなく準備の段階から地域のみなさんがひとつになる必要があります。そこで生まれるつながりは、祭りが終わってからも続く大切なものだと感じさせられました。
私もふるさとの秋祭りには帰ってみようと思いましたし、みなさんもお住まいの地域やふるさとの祭りって今どうだったかな?なんて思ってもらえるとうれしいです。
 

  • 石丸栄一郎

    石丸栄一郎

    生まれも育ちも松山市。主に四国らしんばんの番組制作を担当。
    みかんの品種はひとくちで当てられます(コンディションによる・・・)

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