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「えひめふる里山歩き」 松山市恵良山

  • 2023年05月10日

西日本最高峰、標高1982mの石鎚山を擁する愛媛県。でも愛媛にはもっと身近に気軽に楽しめる魅力的な山があります。「ひめポン!」でそんな身近な里山をご紹介するシリーズ「えひめふる里山歩き」を始めました。1回目に向かったのは松山市北条地区の恵良山(えりょうさん)です。 

(NHK松山放送局 松田 利仁亜)

松山市中心部から今治方面に国道196号(松山北条バイパス)を進むと、やがて道の正面に見えてくる標高302mの恵良山。三角形のその姿が印象的で、以前から車で近辺を通るたび、周囲の山よりも高く、遮るものもないだろうから眺めが相当いいだろうなと気になっていました。

案内して頂いたのは、松山市のアウトドアショップに勤務する多田圭佑さん。

多田圭佑さん

恵良山の魅力を聞くと。

「海や町がすごく間近に感じられて景色がすごくよい山です。初めての方でもしっかりとした登山を経験できるという意味でオススメの山です」

山に向かう前にちょっと寄り道。恵良山の麓には、エヒメアヤメの自生地があります。環境省のレッドデータリストで絶滅危惧種(Ⅱ類)として記載されている貴重な植物で、自生南限地帯として国指定の天然記念物となっています。撮影したのは4月中旬で時季も終盤でしたが、可憐な花を咲かせていました。街からすぐ近くのところに天然記念物がある愛媛の自然の豊かさを感じます。

いよいよ登山開始。登山口から恵良山を見上げると改めてその高さを感じさせられます。

舗装されていない道をしばらく歩くと、石段がありました。これより山頂は恵良神社奥乃宮の境内となります。いよいよ本格的な山登りということで、登るときのポイントを教えてもらいました。

登るときのポイント
・段差の低いところを選んでゆっくり登ること。脚をなるべく上げない方が筋力を使わず疲れにくい
・視線は2、3歩先を見る。うつむきすぎると腰が曲がり、歩く効率が悪くなる

気を付けながら、でも意識しすぎず登っていきます。

しばらく登ると目の前が開けて広場に着きました。ここは中世の豪族河野氏が居城とした恵良城の跡。ここが山頂かと思いきや、その先には!!

石鎚山にあるような鎖場が。後で聞くと、実際石鎚山で使われていたものを移設したのだそうです。
鎖場で心掛けるべきポイントも聞きました。

鎖場で心掛けるべきポイント
・できるだけ鎖、手に頼らないこと。しっかりと足場を見て足で歩くことを意識する
・両手両足のうち、三点は絶対地上に地面につける『三点支持』をしっかり守る。移動の際に動かすのは1か所だけ!

安全を確認しながら登り切り、ついに恵良山山頂です。この日は黄砂の影響もあり霞んでいましたが、それでも、北条の町並みや鹿島、そして瀬戸内の穏やかな海が一望でした。

登頂記念に1句詠んでみました。

「山頂に海より来たり若葉風」
新緑の山頂にたどり着いた達成感と初夏を感じる風のすがすがしさを表現したつもりです。

恵良山について

所在地:愛媛県松山市上難波
標高 :302m
備考:登山者向けの駐車場はありません

「えひめふる里山歩き」のコーナーでは皆さんおすすめの里山の情報を募集しています。
その理由と画像もあれば、こちらのリンクからお送りください。

  • 松田利仁亜

    松田利仁亜

    2002年入局。2014-2017年以来2度目の松山局勤務。公私共にさらに愛媛の良いところを探し求めています。 夏には松野町でキャニオニングを初体験、気持ちよかったです。

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