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岩原廣彦さん

話し手

岩原廣彦さん

香川大学 客員教授
(2020年5月現在)

風水害 危機管理

2020/5/18放送ラジオ第1

テーマ新型コロナウイルスの対策を踏まえた“大雨への備え”

大雨の備え(住民)基本編

大雨への備えには、大きく分けて「住民が行うもの」と「行政や地域組織が行うもの」の2つがある。
住民の備えには、新型コロナウイルスの対策に関わらず、大事なポイントが3点。
(1)自分が住んでいる場所のリスクを知ること。自治体が公表しているハザードマップで、
   住んでいる地域にどんなリスクがあるか、過去にどのような災害があったかを知ることが大切。
(2)大雨は「進行型災害」のため、事前の気象情報が入手できる。
  気象情報や行政からの避難勧告・避難指示情報に注意を傾けることが大切。
(3)自分や家族の体調、年齢を考えて安全に避難できるタイミングを事前に決めておく。
   例えば、雨の降り方がこれまで経験したことがない状況、自宅近くの擁壁(ブロック・コンクリート)の
   水抜きから茶色い水が噴き出している状況などは、土砂災害発生のリスクが高まっているといえる。
このような身近なシグナルを見逃さないことが大切。

大雨の備え(住民)感染対策編

新型コロナウイルスの対策を踏まえて考えなければならない備え。
(1)どのような避難行動をとればよいのかを事前に考えておくこと。
  現在の新型コロナウイルスの対策が行われている中、行政指定の避難所は多くの人が集まり、
  感染リスクが高まる可能性がある。自分や家族にとって最適な避難のあり方を考えてみることが大切。
  例えば、避難する場所として、親戚や友人宅などの「分散避難」がある。平常時から
  信頼関係のあるところに避難するとか、自宅が浸水や土砂災害のリスクが差し迫った場合であれば、
  一時的に車で安全な高台や斜面から離れるといった選択肢もある。また、
  自宅が安全な場合は、物流が途絶えた場合に備えて「在宅避難」として1週間分の家族の飲料水、
  食料、薬を備蓄するなど柔軟に考えておくとよい。
(2)どこかに避難する場合は、手ぶらではなく自分に必要なものを持参。
  例えば、水や薬、食料、今の時期であればマスク、消毒液、体温計などを持参することが大切。

大雨への備え(行政・地域組織)

行政や地域組織の備えとしては、大きくは2つ。
(1)現在の避難所運営マニュアルの見直し。避難所は避難してきた多くの人が、
  限られた空間に密集するため感染リスクが高まる。このため避難所の運営についても、
  現在の新型コロナウイルスの対策を考慮し、できるだけ「3密(密集・密接・密閉)」にならないように
  体育館の間仕切りや、人と人との間隔を広く取る(ソーシャルディスタンス)工夫や、
  避難所に来た人の健康状態を受付でチェックし、体調が悪い人は別室に誘導するなどの方法で
  分離する対応も必要になる。避難所での混乱を避けるため、このような従来のマニュアルに
  記載されていない運営プロセスについて、事前に取り決めておく必要がある。
(2)被災地にはこれまでのように他県からの応援や、ボランティアによる受援が厳しくなり、
  自分たちの地域や自治体で対応しなければならなくなる。このため、このような状況を想定した
  災害対応計画を作成しておく必要がある。

意識面で大切なこと

従来の大雨の備えと、現在の新型コロナウイルスの対策が行われている状況では備え方が変わる。
住民も行政もそれぞれにとって最悪のシナリオをイメージして、最適となる備えをすることにつきる。
最適な備えはそれぞれに異なる。基本は自分の命は自分で守る。地域は地域で守る。
そのために住民同士の助け合いと地域との協力が重要になる。

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